2018年05月23日 公開
離乳食で使う野菜の保存方法|冷蔵・冷凍するときのポイント
野菜の価格が高騰している昨今、保存方法を知って賢く毎日のご飯作りに取り入れたいものです。野菜は、種類によって最適な保存方法が異なります。離乳食でよく使う野菜の賞味期限や保存方法、保存するときのテクニックを見てみましょう。
野菜の価格が高騰している昨今、保存方法を知って賢く毎日のご飯作りに取り入れたいものです。野菜は、種類によって最適な保存方法が異なります。離乳食でよく使う野菜の賞味期限や保存方法、保存するときのテクニックを見てみましょう。
野菜によって最適な保存方法は違う
ひとくちに野菜といっても、土の上で育つものもあれば地中で育つもの、原産地の気候が寒い、または暑いものなど、さまざまな特徴があります。温度管理などを気を付け、野菜の特徴に合うように保存方法を工夫することで、できる限り長く鮮度をキープしましょう。
葉もの野菜は葉先を上にして保存
野菜を保存するときは、なるべく生育状況と同じ状態で保存することがポイントです。葉もの野菜は、収穫したときと同じ状態、すなわち葉先を上にして保存すると良いでしょう。葉もの野菜はネギやほうれん草など高さのあるものも多いため、冷蔵庫の使い方を工夫してみてください。
暑い地域原産の野菜は常温で保存する
南米アンデス山脈の高地が原産とされるじゃがいもや、南米原産のかぼちゃなど、気候が暑い地域が原産の野菜は、低温に弱い特性があります。裏を返せば、そのままの状態で常温保存が可能ということ。きゅうりやなす、ピーマンなどの夏野菜も同様に、風通しが良く、日光が直接当たらない場所で保存しましょう。
水分の蒸発を防ぐ
野菜の成分は、ほとんどが水分です。そのため、収穫時から5%以上の水分を失わせないことが、水気のある食感を保つ秘訣だといいます。水分の蒸発を防ぐコツとしては、野菜を空気に触れさせないことや、野菜の水分をキープして乾燥させないことです。
野菜の種類によっては、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れるほか、カットした切り口に空気が触れないように、しっかりラップで包むと長持ちするものもあります。
離乳食でよく使う野菜の賞味期限と保存方法
離乳食でよく使う野菜について、それぞれの賞味期限やおすすめの保存方法をご紹介します。
じゃがいも
じゃがいもは、冷暗所での保存が適しています。光の当たる場所を避け、風通しの良い場所で常温保存、または冷蔵庫の野菜室に入れること。りんごと一緒に保存すると、リンゴから発生するエチレンガスがじゃがいもの芽を出すのを抑え、長持ちしやすくなります。
保存期間は、2~3カ月程度が目安です。茹でてつぶしたじゃがいもを冷凍する場合は、1カ月を目安に使い切りましょう。
玉ねぎ
玉ねぎは、風通しの良い場所で常温保存が基本です。新玉ねぎや赤玉ねぎは保存に向かないため、2~3日程度で食べ切ってください。とれたてを常温保存する場合、最長5カ月程度は保存できます。
にんじん
土付きの場合は、土を落とさずに保存します。乾燥しないよう新聞紙やキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫でなるべく立てるようにして保存しましょう。保存期間は、2週間程度です。
キャベツ・白菜
外葉を捨てたキャベツを新聞紙で包んだら、冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。新聞紙の代わりに、ビニール袋やポリ袋に入れてもOKです。芯をくり抜き、水にぬらしたキッチンペーパーを詰めておくと、2週間程度日持ちします。
大根・かぶ
葉を根元からカットして、冷蔵庫の中で立てておきます。水にぬらした新聞紙に包んでおくと、ある程度の乾燥を防ぐことが可能です。大根の保存期間は2週間程度、かぶは1週間程度。葉の部分は加熱して小分けにし、ラップに包んで冷凍庫で保存すれば、1カ月程度食べられます。
ほうれん草
水にぬらした新聞紙で優しく包み、さらにビニール袋に入れて冷蔵庫で立てて保存。賞味期限は2~3日程度しかないため、長期保存したい場合は茹でて水気をしぼり、ラップで包んで冷凍すると3週間程度持ちます。
トマト
トマトは、買ったときの状態により、保存方法が異なります。熟している場合は、ラップもしくは袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ。ちょっと青みがかかっている場合は、傷まないようにカゴなどに入れて、常温で熟させるのがおすすめです。冷凍保存する場合は、水洗いし、丸ごとラップに包んでから冷凍庫で保存するのがいいでしょう。
冷蔵庫で野菜を保存するときに使いたい収納術
野菜を冷蔵庫で効率良く保存するには、空間の使い方がポイントになります。冷蔵庫で保存するときに失敗しやすいのが、「どこにどの野菜があるのか分からなくなる」というケースです。葉野菜の上に重さのある野菜が乗って入れば、葉野菜は傷んでしまいます。気が付かない間に、野菜がつぶれてしまっていることも。
ペットボトルをカットしたものを利用して、冷蔵庫の中に仕切りを作り、それぞれの野菜のスペースを確保すると野菜が迷子になりにくく便利です。料理のときも、野菜を探す手間が要らず時短になるでしょう。
ほかにもエノキのような自立しにくい野菜は、ペン立てのようなプラスチックケースがおすすめ。ケースをうまく利用することで、柔らかく安定感のないものでも、スッキリ整理することができます。
野菜を冷凍保存したいときに使えるテクニック
たくさん買った野菜や、料理が時短できるように下ごしらえした野菜を冷凍保存したいときのテクニックをまとめました。上手に冷凍して、無駄なくおいしく食べ切りましょう。
小分けにして保存が基本
同じ野菜でも、炒め物に使ったりスープに入れたりとさまざまな使い方ができます。使いやすい分量を小分けにしてラップで包み、密閉容器にまとめて保存しておくと、都度必要な分だけを取り出すことができて便利です。
野菜ごとに下処理をしてから保存
小分けにして保存するだけでなく、ひと手間加えてから保存すると、さらに家事を時短できます。たとえば大葉であれば、平らにして広げた状態と千切りにしたもの、カボチャであれば茹でてマッシュした状態と薄切りにしたものなど、カットや調理の仕方を工夫してみましょう。
特に離乳食の時期は野菜を茹でてつぶしたり、細かく刻むといった作業が多いため、まとめて作業してストックしておくことをおすすめします。
傷みが心配な場合は天日干しがおすすめ
帰省前や旅行前など、野菜が使い切れそうにない場合は、天日干ししてからジップ付きの袋に入れて、冷凍保存する方法はいかがでしょうか。かさが低くなるため、たくさん保存できるのも嬉しいポイント。
大根やにんじんは輪切り・千切りなど薄めにカットして、空気の通りやすいザルや網の上に平らに広げます。3日程度天日干し、または日当たりの良い出窓があれば、出窓で干しても構いません。キノコ類は石突きをカットしたあと、バラバラにほぐして干します。保存に優れ旨みも増す、一石二鳥の方法です。
冷凍保存した野菜を解凍・調理するときの注意点
家庭で冷凍した野菜は、基本的に凍った状態のまま煮る、炒めるなどして、加熱調理しながら解凍します。冷凍前に下ゆでした野菜をそのままサラダなどで食べたい場合、流水解凍または常温解凍がおすすめです。
電子レンジで解凍する場合や調理解凍する際は、加熱しすぎると栄養価や風味が落ちてしまうため、なるべく短時間で調理することがポイント。
市販の冷凍カット野菜は、7~8割程度加熱した「ブランチング」と呼ばれる状態で冷凍されています。市販の冷凍野菜を使用する場合にも、加熱しすぎには注意しましょう。一度解凍した野菜は味や風味、衛生上の観点からも再冷凍せずに使い切るようにしてください。
保存上手で料理を賢く時短
野菜は種類によって適した保存方法があり、方法によって賞味期限が大幅に変わることもあります。保存方法をマスターすれば、調理の時短も叶うでしょう。野菜の特徴や、野菜の種類に合った保管術をチェックして、少しでも長く鮮度をキープしてみてください。