2018年7月の西日本大豪雨。被害の大きかった広島県在住の筆者は、夫と0歳、2歳、4歳の子どもを連れて避難所に一泊しました。子連れで避難所に避難するときの心得や用意するもの、日頃からの防災の備えについて感じたことをお伝えします。
子連れで避難する・しない!? 冷静な判断力が必要に
我が家はハザードマップで危険エリアには入っていないものの、山が近くにあり、土砂崩れを心配しました。近所の川も増水し、氾濫危険水位まであとわずか。雨は夜にかけてますますひどくなると予想されました。子連れで避難するのは考えただけでも大変そうでしたが、「避難訓練だと思って避難してみるか」という夫の言葉に、避難することを決意。このときの経験をもとに、子連れで避難するときのポイントをまとめてみました。
暗くなってからでは危険!子連れ避難は早めが肝心
避難所への移動は徒歩が基本
荷物は必要最低限に!子どもの物は自分で持たせる
・財布など貴重品
・水
・2食分程度の簡単な食糧(おにぎりやパンなど)
・おやつ(子どもの暇つぶしも兼ねて)
・ゴミ袋
・日頃マザーズバッグで持ち歩いている量+αの子ども用品
(多めのおむつ、おしりふき、おむつ替えシート、授乳ケープ、多めの着替えなど)
・簡単な寝具
・音の出ないおもちゃや絵本
・ラジオ
・ヘルメット、防災頭巾、ホイッスルなど防災グッズ(あれば)
これだけでも、子ども連れて歩くには大荷物。少しでも減らすために、子どもにもおやつやおもちゃ類などをリュックに入れて自分で背負ってもらいました。寝具は夏だったこともあり、袋入りのお昼寝布団セットを1セット(敷き布団は長女に、掛け布団は長男の敷き布団にしました)と薄手のブランケット人数分、大人用には敷き布団の代わりにヨガマットを1枚持って行きました。
避難所は和室だったり、簡易毛布が配られたりする場合があるので、荷物になる寝具はそれほど準備しなくても大丈夫かと思います。食糧や水は備蓄できているとベストですが、水、サンドイッチ、おにぎりなどは配給がありました。配給時間は遅くなる場合もあるので、少しは持って行けると安心です。ちなみに、水は5年間保存できるものが配給され、普段から家にも同様のものを備えておきたいなと思いました。
避難所での子どもとの過ごし方
部屋の隅など、なるべく目立たない場所を選ぶ
遊びはお絵かきやDVD(音なし)がおすすめ
おむつが外れている子も夜はおむつに
ハザードマップを確認し、避難先までの経路を把握する
・防災バッグの準備(できれば子ども用の防災リュックも)
・自治体から配られるハザードマップで、自宅の危険度を把握しておく
・避難所の場所を把握し、家からの経路をシミュレーションしておく
・緊急時の家族との連絡の取り方を確認
・災害など緊急時用のアプリを入れておく
・子どもにも防災の心得を話しておく
子どもと防災を学ぶための本も出版されています。そこまでできない場合も、ニュースで被災地の映像が流れたときなどに、子どもにも「●●くんも、大雨とか地震があったら、パパママと一緒に避難するんだよ、避難所では静かにしないといけないよ」など、簡単に教えておくだけでもいざというときに違うと思います。
また、今回のように「異例の」豪雨となると、ハザードマップで危険エリアに入っていなくても絶対安全とは言えないのでご注意ください。
「うちは大丈夫」と思わないこと
同じ親として、お子さんが被災した話を聞くと本当に心が痛みます。ちなみに筆者の場合、自分たちが西日本大豪雨に遭い、その少し前には大阪の茨木市で姉一家が地震に遭い、自宅がひび割れたり、ガスが何日も止まったり、といった緊急事態がありました。まさに、明日は我が身。いざというときに我が子を守れるよう、日頃から防災について考えておきましょう。
最後に、東日本大震災で被災したお母さんたちによる防災の本を紹介します。