育児参加をしたいパパや、ワンオペ育児中のママに朗報です!ハーバード大学の研究によると、絵本等の読み聞かせは、男性の方が子どもの脳の発達によいのだそう。読み聞かせは、ママ担当のわが家。記事を読んだ筆者のビフォーアフターを、息子たちの変化とともにレポートします。
ハーバード大学の研究結果とは……?
Bedtime stories – 'it's better if dad reads them' – Telegraph
パパとの絵本タイムでは、子どもは想像力をはたらかせるように促され、子どもはママの時よりも頭を使う傾向にあるそうです。
読み聞かせや読書によって子どもの語彙が増えるといわれていますが、この研究では、パパママが読み聞かせを1年間実施し、子どもの言語能力の変化を測定しました。その結果、パパが読み聞かせを担当した子どもの方がスコアがよく、特に女の子にその傾向が顕著に見られたそうです。
研究者は、2歳以前に読み聞かせをはじめる場合、この影響は相当なものだと指摘しています。
パパとママの読み聞かせの違いは?
記事によると、男性と女性では読み聞かせの際のアプローチが違うそうです。ママは「りんごはいくつある?」といった、事実に基づいた質問をしがちに。一方、男性は、もっと抽象的で子どもが考えなくてはならないような話題が多いのだとか。
例として、はしごのイラストがあった場合に、パパだと「うちのトラックにも積んであるよな」というような投げかけが紹介されていました。
パパからの問いかけの方が、子どもは試され頭を使わざるを得ない、その結果が言語能力に表れているという内容でした。
わが家のパパの読み聞かせを観察してみました!
著者:間所ひさこ(作)、仲川道子(絵)
出版社:PHP研究所
まずは、春に近所の池で見たオタマジャクシの話を持ち出して、「あそこにいたよな~」と一言(筆者:お、表紙だけで早速会話している!!)。
ちょいちょいコメントを挟みながら読み進めたと思ったら、ザリガニに襲われそうになるシーンでは、独演会がはじまりました。
「おれは昔、ザリガニ獲りの名人だったんだ」と、自分の武勇伝の数々を紹介……(笑)。畑の畝を壊して近所のおじさんに怒られた思い出話まで延々と続き、気が付けば絵本は置かれ、ザリガニ釣り談話で盛り上がる親子の姿がありました。
時々、絵本に戻ったと思えば、「ほらな、こういう穴のところにいるんだよ」とまたおしゃべりに戻るパパ。息子たちも「どうやって釣るの?」「エサは?」「触ると痛い?」など、物語そっちのけで、親子の会話は弾んでいます……。確かに、これは頭を使いそうですね。
パパが読み聞かせした同じ絵本をママが読んでみると……
実は、絵本の読み聞かせをめったにしないわが家のパパ。たまに読んだ時も、すぐ端折るし、関係ない話のオンパレードなので、面倒くさいからしゃべってごまかしているのかなぁと感じていました。
でも、男女で読書のアプローチが違うことを知ってからは、大いに納得。そして、子どもたちの好奇心に火をつけてくれたパパに「さすがー!」と感謝するのでした。
研究結果を踏まえた筆者の変化
<Before>
そのため、読み聞かせ中のコメントは「ちょうちょも飛んでるね」「かえるは何匹いるかな?」といった程度にとどめ、子どもの発する疑問や絵本以外の話題を「あとでね~」と制していたのです。
寝かせたい時間が迫る中のフリートークは時間もかかりますし、目が冴えてしまいそう……と正直避けたい気持ちもありました。
<After>
今までなら「ちゃんと聞いてよ」と思うような瞬間も、「何を見ている&考えているのかな?」と子どもを観察する時間に変わったり、日々の暮らしとつながるような話しのネタも思いつくようになったりと、柔軟になれたのです。
今では、質問大歓迎&雑談万歳!親子の大事なコミュニケーションの時間になっています。
また、このようなアクティブな読み方に変えてから、自分自身も脳をフル回転するようになったように思います。子どもに指摘されるから細部に目がいく、疑問に答えようとするから頭をひねる……という具合に、ただ読むだけの時とはずいぶん違っています。パパ型の読み聞かせは、読み手にもメリットがあるかもしれませんね。
子どもたちにも変化が……!?
すると、その場面は非常に記憶に残るようで、本当によく覚えている様子。日常生活でも応用している姿が見られ驚きました。
一方、3歳の次男はページを行きつ戻りつするのが大好きです。ページ繰りをお任せして眺めていると、物語の伏線をチェックしていたということが判明しました。
例えば「突然、へびが出てきました~」というような場面も、前のページにしっぽだけ出てきていたりしますよね。それを見つけては、「あったあった」と満足気な様子。挿絵の変化や細かい描写に興味があるようで、探偵ものの絵本を与えたら、見事大ヒットしました。
このように、わが子の特徴や好みまで観察できて、親にもメリットのある父親型読み聞かせ。
ついつい大人は文字を中心にストーリーを追いがちですが、絵本には、ことばやストーリー以外にもたくさんの知識や探求の扉があるのですね。
研究結果をうまく取り入れて読み聞かせを楽しもう
研究結果を踏まえてパパに頼んでみるもよし、ママの読み聞かせに変化をつけてみるのもよし。上手く取り入れて、絵本の時間をさらに有意義なものにできたらいいですね。