社会問題ともなっている保活の厳しい状況を、不安に思うパパママも多いのではないでしょうか?保育園とは一体どのようなところで何歳から入園できるのでしょうか?保育園の種類や入園までの流れ、何歳から入園できるのかなど、保育園についての基礎知識をご紹介します。
保育園は何歳から通う?
保育園の目的
保育園という呼び名が浸透していますが、児童福祉法上の正式名称は保育所です。国家資格を取得した保育士が先生となり、赤ちゃんや子どものお世話をします。最近では、幼稚園と保育所、それぞれの機能を取り入れた「認定こども園」と呼ばれる保育施設も増えてきています。
保育園に入園できる年齢は、施設によって違います。1歳以上を対象としているケースもあれば、産後休暇明けのため保育を必要とする場合には、生後57日以降であれば0歳でも入園できるというところも多いです。
保育園での活動・行事
■親子遠足
入園してから比較的に早い時期に、計画されることが多いイベントが親子遠足です。動物園や公園などへバスでパパママと一緒に出掛けるイベントです。会社の休みなどを調整するためにも、早めに情報を知っておくと便利です。
■運動会
保育園でも運動会が開催されます。基本的には秋ごろですが、最近ではゴールデンウィーク前後の気候が良い時期に開催されるケースも増えています。園児と保護者が一緒に行う競技がある保育園が大半です。一緒に思いきり楽しみましょう。
保育園入園を妨げる「三歳児神話」とは?
三歳児神話とは
子どもが3歳になるまでは母親が育児に専念することを理想とし、そのようにしなければ子どもは十分な愛情を感じられず、脳や心の成長に良くない影響を与えるとする考え方のことをいいます。三歳児神話は、心理学者が考えた「愛着理論」に基づいているとされています。
「保育園に預けるのはかわいそう」は本当?
現代では共働き家庭も多く、両親が仕事も子育ても協力し合える環境は当たり前のものになっています。子どもは早くから集団生活に馴染むことで、協調性や社会性を身につけます。人見知りだった子どもが、保育園に在籍したことで治ったというケースも。
コミュニケーションを取る機会が多いことは、言葉の発達にも役立つでしょう。小学校入学前にたくさんの友だちができるというメリットもあります。
幼稚園との違い
保育園は家庭に変わって保育することが目的となりますが、幼稚園の基本方針は遊びを通じて小学校で必要になることを教育することです。幼稚園の場合は、満4歳(年中)から就学前までの2年保育か、満3歳(年少)からの3年保育のどちらかになります。
保育時間にも違いがあり、保育園は午前9:00くらいから午後5:00くらいまでの8時間利用ができますが、幼稚園は、基本的に5時間保育になります。
「認可」「無認可」の違い
認可保育園は、園児数に対する保育士の人数、施設の広さや給食設備など国が定めた認可基準をクリアし、各都道府県知事の認可を受けた保育園のことを意味します。
認可保育園は、運営団体が自治体である公立認可保育園と、NPO法人や株式会社などが運営している私立認可保育園の2種類です。
無認可保育園は、認可外保育園と呼ばれることもあり、基準に満たないケースや認可を受けていない保育園のことを指します。認可、無認可は保育の質によって違いはあるわけではなく、認可だから安心、無認可だから問題があるというわけではありません。
また、保育所のサービス内容も大事ですが、一番大切なのは、自分の子どもを預かってくれる保育所が信頼できる場所であるかどうかです。子どもの将来のことを見極めつつ、きちんと納得した上で、悔いのない選択をしましょう。
保育園は何歳まで預けられる?
保育園の申し込みの倍率
また国の「児童福祉施設最低基準」による保育士の配置は、4歳児・5歳児クラスでは、おおむね30人につき、保育士1人~が基準となっているため、その年齢になると枠が広がり、待機がいないため、入りやすくなるという地域も。
現在では、あまりの倍率の高さや待機児童数の多さが社会問題として取り上げられることもあります。保活に不安がある場合は、保活経験者に保育園の選び方や保活の進め方のアドバイスを受け、相談してみると良いでしょう。
自治体のホームページでは、各保育園の過去の入所可能人数や申し込み倍率などを公開していることもあり、参考として情報収集することをおすすめします。
保育園の入園の条件
保育園入園には、就労状況、妊娠や出産などによる産休・育休、家族の病気・介護・障害、就学、災害、虐待など保育園に預けなければならない理由があるかどうかという条件が審査されます。入所の申し込みをする際に、同時にこれらが確認できる書類を添付して申請します。一般的に認可保育園の場合、親が専業主婦(主夫)であっても申請はできますが、認定が受けにくい現状です。
現在、育児休暇中であり、すでに保育園に在園する子どもがおり、仕事復帰の予定がある場合は、優先して認定が受けやすいという特徴があります。そのため、一人目育児の場合は、たとえフルタイム勤務であっても保活に大変苦労したという話も少なくありません。また、復帰のタイミングで保育園が決まらず、育児休暇を延長せざるを得なかったというパパママもいます。
無認可保育園の場合は特に条件はなく、定員に空きがあれば専業主婦(主夫)の場合でも子どもを預けることができます。
発熱などの病気になった時はどうする?
子どもの発熱や体調不良は突然起こるケースが多く、突発的に仕事を休まなければならないことも出てくるため、職場の理解が必要になります。また、夫婦の両親や親族が近くに住んでいる場合には、保育を頼める段取りをしておくのもおすすめです。
病気になった子どもを一時的に保育してくれる「病児保育室」が住まいの近くにあるかどうかも事前に調査しておくと万が一のときに安心です。いざというときの選択肢を、複数用意しておきましょう。
保育園への申し込み方法
申し込み~入園までの流れ
多くの保育園では、保育園見学を受け入れています。赤ちゃんや子どもが毎日通うことになる保育園を選ぶため、複数の保育園を見学してみましょう。保育園見学が終了したら、入園希望の申請書を提出します。多くの場合は年末には申し込みを締め切るため、早めに行動することが重要です。書類は郵送か自治体の役所の窓口へ持参します。
■入園選考
定員に対し入園希望者が多い場合は、入園選考が行われます。選考結果は1~2月ごろに通知が届き、内定した場合は顔合わせの面接と健康診断が行われ、4月に入園式を迎えます。1次申し込みで内定できなかった場合は2次選考へ回されます。希望する保育園を変更することも追加することもできるため、忘れずに届出を出しましょう。2次選考の結果は2~3月ごろに出されます。
認可保育園への入園を希望している場合でも、選考に落ちてしまったときのことを考え、認可外保育園への活動や情報収集も同時に行うことをおすすめします。特に認可外保育園は、入園の決定が申し込みの先着順としているところも多く注意が必要です。
必要書類
家庭状況を証明する書類として、就労中であれば勤務証明書、育休中であれば勤務証明書と育児休業給付支給決定通知書の写しなど添付書類も必要です。
各自治体によって必要な書類が異なるため、住所地の役所の保育課に問い合わせてみましょう。
申し込み方法
認可外保育園の場合、各保育園で受け取り、提出も保育園に直接提出するのが一般的です。保育園によっては書類を受取りに行ったその場で記入し提出するケースもあります。