オランダの学校は、それぞれ自由なカリキュラムで運営がなされています。筆者の子どもが通う小学校は、アートを中心とした総合的な学びが魅力のひとつ。テーマを決め、アートに学びも盛り込んだ授業の様子を、作品と共に紹介します。
学校により異なる自由なカリキュラム
義務教育は5歳からはじまり、学区に関係なく、好きな学校を選択することができます。統一テストはあるものの、国が指定する教科書などもないため、学校ごとに好きなメソッドを取り入れ、好きなカリキュラムを組んで授業が行われています。
今回ご紹介するのは、筆者の5歳の子どもが通うオランダ現地校のアート(図工・美術)授業の様子です。
体験+アート+勉強でしっかり落とし込む
卵パックなど暮らしの中にある材料を使った工作、図形を認識させる貼り紙などを授業で作成し、持ち帰ってきました。
また、授業では動物が出てくる動画を観たり、動物の真似をしたり。教室内の飾りも動物に関連したものが飾られていました。
アートセラピー的要素も取り入れられる
学校にはアートを専門に学んだ先生がいて、専任の先生の授業も設けられています。
オランダは移民が多く、中には祖国を追われた難民もいるため、彼らのメンタルケアのためにも、積極的にアートセラピーが行われているようです。
美術館でのアートプログラムに無料参加
工作や展示にまつわる体験など、子ども向けのプログラムがあり、美術館のスタッフから指導を受けます。美術館は古くからの建築物であることも多く、とても静かな場所ですが、子どもたちは物怖じせずにその環境を楽しんでいるようです。
アートに学びを盛り込むオランダの授業
色鉛筆、クレヨン、スタンプ、ペン、絵の具、グリッターのり、フィンガーペイントなど、絵を描くときに使う道具も多岐にわたり、遊びながら「楽しく体験する」ということが重視されています。
学年が上がるにつれて、絵画の専門的な技法を学んだり、継続して数日をかけてひとつの作品制作に取り組むなど、一歩進んだ美術教育が行われているようですよ。