ぞうきんは、昔からある掃除の基本アイテム。しかし最近では、ぞうきん絞りができない子どもが増えているようです。ぞうきんを硬くしぼることは、意外と難しいもの。3ステップで分かる正しいぞうきんの絞り方や、子どもに教えるポイントについてご紹介します。
ぞうきん絞りができると、握力強化にも!!
象印マホービン株式会社が、首都圏の小学生のお子さまをもつ親を対象に「イマドキ小学生の生活体験調査」を実施したところ、「タオルをしぼることができる」小学生は、20年前と比べて約20%減少していることがわかりました。
その理由として、「体験する機会が少ないから」がトップ。確かに、便利な掃除用具や入浴グッズが普及し、掃除や入浴の際にタオルやぞうきんを「絞る」機会が減っています。
きちんとぞうきんが絞れないと、拭いたところが水びだしになり、汚れがとれません。つまり、ぞうきんを「きちんと絞る」ことは、「きちんと水を切る」ということです。
さらに、ぞうきん絞りは、握力の強化にもつながります。握力は、野球やテニス、鉄棒、跳び箱などあらゆるスポーツや運動の基礎になる重要な能力の一つ。握力がないと、転んだときに手で支えることができずに、大きなケガをする可能性も考えられます。
手軽にできるぞうきん絞りの正しいやり方を知れば、子どもの握力強化も図れますよ。
イマドキ小学生の生活体験に関する調査 | 象印調査シリーズ | 象印
ぞうきんのサイズ、練習のポイントは?
自分で作る場合の一般的なサイズは、フェイスタオルを二つ折りにして切り、それをまた半分に折って縫い合わせた大きさです。
最近では、100均やスーパーなどで既製品のぞうきんが販売されています。それらを活用するのも便利ですが、不要布で作ったぞうきんの方が、絞りやすくて使いやすいようです。温泉でお風呂用にもらったものや、挨拶の粗品でいただくような薄手タイプがおすすめ。また、手作りなら愛着がわき、子どもも喜ぶかもしれません。
ぞうきんを用意したら、いよいよ練習スタート。最初からぞうきんを水に濡らすのではなく、乾いたタオルなどで握り方や絞り方を練習するとスムーズですよ。上手になったら、バケツに水を入れて濡らしましょう。ただし、バケツの下にはマットを敷いておくことを忘れないでくださいね。
STEP1:両手の位置を決める
横絞りは、手首の力と握力だけで絞るため、力がうまく入りません。縦絞りなら、肘と手首の力で絞るので、とても簡単。特に子どもにもおすすめです。また、縦に絞ると水滴がまっすぐ下に落ち、バケツの外側に水が垂れることがないメリットもあります。
【縦絞りの方法】
まず、丸めたぞうきんを体と垂直になるように縦にし、片手で上の方を持ち、もう一方は下の方に添えます。この時、上側は逆手に、下側は順手にすることがポイント。剣道の竹刀やゴルフクラブを持つようなイメージです。
STEP2:両手首を内側に向けて絞る
STEP3:手首を反るように、両手を押し出すイメージで絞り込む
ぞうきん絞りは何歳から?
一方、幼稚園でぞうきんがけをするところもあります。小学校とは違い、毎日ではなく学期末に一度など、回数は少ない場合がほとんど。その代わり先生が手厚くサポートしてくれます。そのため、幼稚園入園ころの3歳過ぎから家庭と幼稚園などでぞうきん絞りを練習し、小学校入学前にはぞうきんの正しい絞り方をマスターするのがおすすめです。
ぞうきんをもっと身近に感じよう
子どもに教えるときには、「縦に握って、肘を伸ばしながら、中にギューッと絞る!」と声をかけてあげるとわかりやすいですよ。子どもがぞうきんを身近に感じられるように、絞り方をマスターした後は、年末の大掃除などに家族みんなでぞうきんがけをしてみませんか?