日本では桜が咲く4月の入学が一般的。しかし海外では、4月入学の国は少数派だってご存知でしたか?実はそれによる問題点が指摘されており、日本でも大学入学時期の変更が検討されているのです。そこで今回は、日本と海外の国の大学入学時期を比較しました。
外国の大学は4月入学じゃない?
しかし外国の学校は、日本とは入学時期が異なることをご存知だったでしょうか?以下に、主な国の大学の入学時期をご紹介します。
・アメリカ
9月入学が主流ですが、ほとんどの場合学期ごとの入学が認められています。2学期制の大学では8月、もしくは9月と1月に入学できます。4学期制の大学の場合はこれに加え、3月にも入学可能です。
・カナダ
9月の入学が主流ですが、一部1月に入学できる学校もあります。
・イギリス
9月入学が主流です。
・オーストラリア、ニュージーランド
多くの大学で2月、7月と入学時期が2回あります。
・シンガポール
主な入学時期は1月です。
・韓国
3月が主流になっています。
・中国
9月入学がほとんどです。
・フィリピン
多くの大学が6月か11月を採用しています。
日本人が多く留学する国をメインにご紹介しましたが、4月入学という国はないのが現状です。また海外の大学において主流の入学時期はあるものの、フレキシブルに対応しているるケースも少なくありません。
日本はどうして4月に入学するの?
そして明治時代になると、明治維新の影響で西洋文化が入ってきます。教育も西洋文化の影響を受け、9月入学が主流に。「じゃあどうして4月入学になったの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。
これはその後行われた国の政策、「富国強兵」によります。これによって国の会計年度が4月~3月になりました。これに合わせて小学校や師範学校の入学も、徐々に4月へと変化したのです。
大正時代になると、高校や大学でも入学時期が4月に。現在は学校教育法により、多くの教育機関において「4月1日に始まり、翌年の3月31日に終わる」と定められています。
ただしインターナショナルスクールや通信制の学校などは、入学時期が異なる場合もしばしば。また学校教育法施行規則の一部改正により、通常の大学でも入学時期の柔軟化が進められています。
4月入学には問題点も
今後グローバルな社会に対応していくためには、海外の多様な学生を受け入れていくことが重要になります。大学の研究の水準をもっと引き上げるためにも、海外の優秀な学生の力は欠かせません。
現に、海外の大学では世界各国から優秀な人材を集め、さまざまな研究に力を入れています。このままだと日本は、世界の国々から遅れを取ってしまうかもしれません。
日本も大学で9月入学を検討中
大学の入学時期の更なる弾力化
大学の学年は、4月1日に始まり翌年3月31日に終わることとし、学年の途中においても学期の区分に従い入学・卒業させることができることとされているが(第72条)、秋季(9月)入学を更に促進するため、各大学の判断により秋季(9月)を学年の始期とすることができるよう、学年の始期及び終期は学長が定めることとする。
教育の情報を集めることが大切
変化に対応できるよう、パパママもお子さまの教育について情報を集めておくことが大切です。