子どもに「ヒョウとジャガーの違いは?」と聞かれたとき、とっさに答えられるでしょうか。ヒョウ・チーター・ジャガーなどネコ科の動物は、よく似ていて判別がつきにくいもの。簡単な見分け方のポイントをご紹介します。動物園へお出かけの前に、ぜひ親子で予習しておきましょう。
ネコ科動物はよく似ている
ネコ科の動物をしっかりと見分けられるようになると、動物園や図鑑、動物を扱ったテレビ番組などもより一層楽しめそうです。なかには絶滅危惧種に指定された、貴重な種もあります。子どもの好奇心の芽を伸ばしてあげられるよう、簡単な見分け方を覚えておきましょう。
ヒョウの特徴
日中は樹上や藪のなか、岩の間などで休んでいることがほとんどですが、夜になると茂みに隠れながら獲物に忍び寄り捕食します。木登りが得意で、捕らえた獲物を樹上へ運んでからゆっくりと食事するのが特徴。この習性はライオンやハイエナなど、ほかの動物に獲物を横取りされないための知恵だとも考えられています。
ヒョウといえば、ヒョウ柄模様が有名です。しかし仲間には体毛が長くモノトーンのユキヒョウや、黒くほとんど柄のでないクロヒョウも存在します。
チーターの特徴
昼行性で、狩りは昼間に行うことがほとんど。単独かつがい、または家族単位で行動する頭の良さもチーターの強みです。一度ターゲットを決めると、近くにほかの動物がいても、ターゲットのみを追いかけます。足にはスパイク代わりになる爪が生えており、足の速さでも有名です。
見た目の特徴としては、小さめの頭と、目から口にかけて描かれる黒いライン。体には黒い斑点模様があります。一般的なチーターだけでなく、遺伝子の突然変異で体の斑が違う、キングチーターと呼ばれるものもいます。チーターは国際自然保護連合の評価によって、レッドリストに指定された絶滅危惧種です。
ジャガーの特徴
ジャガーはヒョウと同じく夜行性で、木登りも泳ぐのも得意。強靭な顎の力を駆使して、ワニやアナコンダ、カメなどを捕食する姿も見られます。スタイルとしては、がっしりとした体格、顔が少し大きめで、チーターやヒョウに比べると手足が短いのが特徴です。
チーター同様、ジャガーのなかにも遺伝子の突然変異によるクロジャガーや、白変種が見られることがあります。人間とうまく共生ができず、現在では準絶滅危惧種に指定。地域によってはすでに絶滅しているところもあります。
ヒョウ、チーター、ジャガーの簡単な見分け方
ヒョウは豹柄のイメージそのままに、梅の花のような模様があります。ヒョウに近い柄をしているのがジャガー。ジャガーの場合はヒョウ柄の輪のなかに、いくつかの斑点が見られます。チーターは斑点のみということに加えて、「ティアーズ・ライン」と呼ばれる目の下の黒い線が特徴です。
一番足が速いのは?
チーターの速く走ることに特化した体つきがその理由です。柔軟な背骨や発達した四肢の筋肉、スパイクのような爪、急なカーブや方向転換に役立つ長い尾など、あらゆるパーツが圧倒的なスピードを生み出しています。
模様がないピューマも間違えやすい
ジャンプ力が高く、クーガーやアメリカライオンなどと呼ばれることもあります。肢はがっしりとしていて、メスのライオンにも似たような見た目が特徴です。