2019年04月20日 公開
睡蓮(すいれん)と蓮(はす)の違いは?特徴・開花時期・見分け方を解説
公園の池などでよく見られる睡蓮(すいれん)と蓮(はす)。見た目はよく似ていて、判別しにくいと感じたことはありませんか?それぞれの違いや特徴、開花時期、簡単な見分け方を解説します。お子さまとお出かけの際に見かけたら、睡蓮か蓮なのかよく観察してみましょう。
公園の池などでよく見られる睡蓮(すいれん)と蓮(はす)。見た目はよく似ていて、判別しにくいと感じたことはありませんか?それぞれの違いや特徴、開花時期、簡単な見分け方を解説します。お子さまとお出かけの際に見かけたら、睡蓮か蓮なのかよく観察してみましょう。
睡蓮の特徴
睡蓮(すいれん)はスイレン科スイレン属の花で、英名では「Water lilly(ウォーターリリー)」と呼ばれます。フランスを代表する印象派の画家・モネによる油彩画が有名です。世界中の熱帯地域や温帯地域に分布し、日本全国でも公園の池など身近な場所で見られます。
睡蓮の根は塊根(かいこん)で、地面に埋もれる地下茎を持っています。葉は円形で深い切り込みがあり、表面は光沢でツヤツヤとしているのが特徴。花は葉と同じで水面に浮いています。花びらの一枚一枚が細長く、とがったような形。咲き終わると閉じて水の中に沈んでいきます。
また睡蓮の花の色は紫、青、白、ピンク、オレンジ、赤、黄などさまざま。花言葉は「清らかな心」「純粋な心」「心の純潔」などです。
睡蓮の開花時期
睡蓮の開花時期は5~10月です。この期間のなかでも見ごろは6月~9月頃となっており、長い期間楽しむことができます。福島県本宮市にある蛇ノ鼻御殿、東京都杉並区の善福寺、葛飾区の水元公園、三重県伊勢市の金剛證寺、高知県安芸郡北川村の川村「モネの庭」マルモッタンなどが睡蓮の名所です。
品種によっては開花時期が異なるため、あらかじめスポットごとの満開シーズンを調べておくと安心でしょう。
蓮の特徴
蓮はヤマモガシ目ハス科の多年生水草の花で、英名はLotus(ロータス)。日本のほかにインドや中国、オーストラリアなどの温帯地域に分布します。
蓮は水の底の土に塊茎(かいけい)を張り、そこから茎を生やします。この茎には通気性の穴が開いており、丈の長さは50~100㎝ほどになることも。水面よりも高く成長し、ひょろりと首を伸ばして花を咲かせます。葉は光沢や艶もなく、撥水性があり水を弾くのが特徴。花びらは1枚1枚に幅があり、咲き終わると散ります。
蓮の花言葉は、泥水のなかから美しい花を咲かせることから、睡蓮と同じ「清らかな心」。ほかにも「休養」「神聖」「離れゆく愛」とも言われます。仏教によく登場する花のモチーフは蓮です。
蓮の開花時期
蓮の開花時期は7~9月です。見頃は7月の中旬~8月と短く、花は咲き始めてから3、4日で散ってしまいます。きれいな蓮を見たいという方はタイミングが重要になるでしょう。
国内では東京都台東区上野公園、福井県南条郡の花はす公園、滋賀県草津市の水生植物公園みずの森、京都府宇治市の三室戸寺、兵庫県加東市の平池公園、奈良県奈良市の唐招提寺、島根県出雲市の荒神谷博物館などが蓮の名所。ぜひ時期を合わせて足を運んでみてください。
睡蓮と蓮の見分け方
見た目で一番わかりやすい見分け方は、花が水面に咲いているか、水面より高い場所で咲いているかです。パッと見て水面に花が浮いていれば睡蓮、茎が長く伸びて高い場所に花があれば蓮と判断できます。また葉に切り込みがあるのものは睡蓮、葉に切り込みがなければ蓮というように葉で見分けることも可能です。
これでも見分けられないときは、葉に光沢があるかチェックしてみましょう。ツヤツヤとしているなら睡蓮、マットな質感であれば蓮です。
幻想的な睡蓮・蓮を観察に出かけよう
池・沼にぽつぽつと浮かぶ幻想的は花の姿は、お子さまの目に新鮮に映るかもしれません。睡蓮や蓮が見られるスポットは全国にあり、見ごろの時期には多くの観光客が足を運びます。古くから人々の心を魅了してきた蓮や睡蓮、ぜひ上記で挙げた以外にもどんな特徴があるのか、親子でじっくり観察してみてください。