欧米の教育でよく聞く学習活動「Show and Tell」をご存知ですか?これは、年齢に関係なく子どもたちが楽しく発表の練習ができるアクティビティです。発表の上達だけでなく、英語表現力やプレゼンテーション能力向上など多くのメリットがあります。家庭での英語学習にも活用できる方法も紹介します!
Show and Tellに取り組むメリットは?
テーマは、「みんなに紹介したい」「情報共有したい」と思えるものなら何でも大丈夫です。ただし、文字通り「Show and Tell」というアクティビティなので、実際に見せるものがあることが大切です(写真でも可)。
発表(説明)の時間は、1分程度と短くても構いません。小さいお子さまなら1~3行程度の文章でも充分です。小学生くらいのお子さまならプレゼン形式で発表するのも良いでしょう。
最初はスムーズに発表できなくても大丈夫!上手にできることが目的ではなく、まずは自分の伝えたいことを声に出せたということからでOKです。子どもの「できた!」という成功体験を積んでいくことで、徐々に自信や自己肯定感につながっていきます。
最後の質問タイムもとても大切です。ぜひここまで取り入れてみてくださいね。
「Show and Tell」を行うことで、英語の表現力や人前で話すスピーチ力、また相手の質問にきちんと答えるコミュニケーション能力が育ちます。アメリカの子どものプレゼンテーション能力が高いのは、こういった手法を幼少期から取り入れているからでしょうね。
欧米の教育現場で人気の学習活動「Show and Tell」を日本で体験する場合は、せっかくなので英語での発表にトライしてみましょう!
「英語は苦手だから……」「英語で何て言ったら良いか分からない……」
とお子さんが心配するかもしれませんが、そういう場合はあらかじめ定型文や例文を作っておくと取り組みやすいですよ。
特に質問タイムでは、シンプルな英会話を体験することに適しています。
「これは~です。」
「誰がくれましたか?」
「いつ買いましたか?」
のように、簡単なもので十分機能します。
また、
「こんなとき、何て言うんだろう?」
「どうやって説明したらいい?」と子どもが疑問を持つとき、「英語を使って気持ちを伝えたい!」と英語への興味や好奇心が自然と湧いてきます。
ぜひ、この興味・好奇心を活用して、英語に親しむ環境を作ることをおすすめします。
子どもが乗り気じゃないときの対策は?
最初は一人で発表できなくても、周りが発表する姿をみると徐々に慣れてくることもあるでしょう。そのため、親が先に発表をしてモデルになってみたり、親子でチームになり他の家族メンバーに対して発表してみたり、慣れるまでは工夫してみてくださいね。
発表だけが大切なのではなく、他の人の発表をしっかり聞くことも重要です。質問タイムは、必ず1人1回質問をするように決めておくと、集中して発表を聞くようになります。また他の人の発表を聞いたり、質問をされたりすることで、広い視野が育つというメリットもありますよ。
英語も発表も、慣れが一番!定期的に取り組もう。
ちなみに、「Show and Tell」は主にアメリカの学校でよく行われている学習方法です。
イギリスの小学校でも、低学年の子ども中心に「Show and tell」に似たようなアクティビティがよく行われています。
各クラスにぬいぐるみを置いておき、週末ごとにそのぬいぐるみを1人の子どもが持ち帰ります。ぬいぐるみと一緒にお出かけしたりアクティビティをしたことを写真に撮ったりして、週末の思い出を発表するというもの。
わが子の通う学校だけでなく、いろいろな学校に通っている子どもたちや家族から話を聞くので、イギリスでは普及しているアクティビティようです。とても可愛いアイデアですよね。
英語を使うことも発表することも、慣れが一番大切です。毎週〇曜日はShow and Tellの日、晩御飯の後は毎日当番制でShow and Tellをするなど、ぜひ定期的に取り組んでみてくださいね。
在英13年目の2時の母、ライター兼イラストレーター。武蔵野美大卒。現在は英国で日本語教育・日本語子ども会活動にも従事。海外生活・育児経験を活かした記事を執筆中。