2020年11月19日 公開

小学校でのPTA活動どんな内容?副会長を務めた私が教えます

PTA活動ってどんなことをやるの?活動量はどのくらい?小学校入学と共にPTAの不安が出てくる方も多いでしょう。2年間本部役員副会長を務めた私の経験からPTA本部の活動内容をご説明します。

PTA活動ってどんなことをやるの?活動量はどのくらい?小学校入学と共にPTAの不安が出てくる方も多いでしょう。2年間本部役員副会長を務めた私の経験からPTA本部の活動内容をご説明します。

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立候補者不在のため、くじ引きで仕方なく引き受けることになったPTA本部役員副会長。任期は2年でした。今回は私が経験した副会長の活動の全容やメリット、デメリットを全てお伝えします。

共働きが増えたことによる深刻なPTA役員の不足

PTAは戦後アメリカから入ってきたボランティア活動です。ボランティアの意識が薄い日本でも、専業主婦が多数を占めた時代には円滑に運営することができていました。

近年、共働きの家庭が増えたこと、近所付き合いや周辺住民への関心の希薄さから、深刻な役員不足に陥っています。くじ引きで強制的に決定する等、状況や環境を考慮しない強引な押し付け合いもイメージ悪化の要因でしょう。

PTA本部副課長の具体的な活動内容

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お住いの地域や学校により多少の差はあるかもしれませんが、私が実際に活動した内容をご紹介します。
PTA本部の大きな仕事は、PTA各委員の活動が円滑に運営できるようにすることや学校行事の際の保護者・来賓の誘導です。

学校と連携し、保護者にスムーズに参観してもらえるようルールを設定して案内します。近隣に迷惑がかからぬよう、所定の場所以外の駐車や駐輪の見回りも仕事の一つです。その他、季節ごとのイベントに合わせて活動します。教職員や町内会長、地域との関わりがある仕事もあります。

各委員の人員を決定し、活動を総括する

本部役員はその年の各委員を立候補者の中から選出します。委員決定後は、仕事内容の説明や活動に関する調整も必要です。活動を総括するために、各委員会には一人ずつ本部役員が配置されます。部以外の委員会のや仕事は以下のような内容です。

・校外委員会:児童の登校時見守り、旗持ち係の担当者決め、一斉下校日の下校の見守り
・広報委員:学校新聞作成のため、学校行事の取材や写真撮影
・成人委員:本部役員決め、リサイクル回収日立ち合い、給食試食会の開催
・秋祭り実行委員:秋に行われるお祭りの運営、当日の模擬店販売準備

一年間の仕事の流れと活動量について

続いて一年間に行うPTA本部役員の仕事をご説明します。

本部役員になってすぐに取りかかる仕事は、新しく決まった各委員の名簿を作り、どの保護者が委員未経験であるか分かるようデーターを更新することです。500名ほどいる保護者が過去どのような委員を経験しているか調べることはとても大変でした。過去のデーターを調べることなく、自己申告を信じ、そのまま入力するだけなら活動は大幅に減らせるでしょう。

その後もPTA総会の準備、運動会の打ち合わせと一息つく間もないほどの忙しさです。

【夏】
夏休み明けには一大イベントであるお祭りの準備が始まります。委員と連結し、注意事項を伝達します。本部から、模擬店の仕入れ先や看板の表記に至るまで、事細かな指示を出さなければならず辟易しました。本部から指示を出すのではなく、委員さんに全てお任せして自由に運営してもらえば、軋轢もなく本部の仕事の縮小にもなります。

冬から年度末に向けて、新年会の準備が始まります。招待状の発送や教職員の参加人数を確定し、当日の受付や司会進行者を選出し台本を作ります。先生方との新年会は、貴重な経験です。ゆっくりお話しすることで先生方の新たな一面を知ることができ楽しいですよ。

年度末に本部役員の選出や各委員の選出を行います。この他にも他校のPTAとの忘年会や、校内の草取り、通学路の安全点検、月に一度の運営委員会など活動は多岐に及びます。

通常週に2回集まりミーティングや作業をしていましたが、新年度や秋まつり前は作業量が多く週に5日集まったことも。ラインでの連絡もほぼ毎日あり、ラインを見るのも嫌になるほどでした!

フルタイムで仕事をしていて平日の集まりに参加できない方には、自宅で資料の作成をしてもらうなど負担が均一になるよう工夫していました。とはいえ、やはり平日動ける専業主婦の方に負担がかかってしまうのは避けられません。

PTA副会長を2年間務めて感じたメリット・デメリット

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実際にPTA活動をしてみて、嬉しかったことやためになったこと、大変だったことや困ったことを具体的にお伝えします。

学校や各委員との板挟み?!ネックは人間関係

学校と各委員の調整役になるので、板挟みになる場合もあります。また、長く本部役員を務めている方が細かく雑多な指示を出すことがあり、委員が反発する場面もありました。仕事内容を伝える際に、円滑なコミュニケーションを心がけないと、良好な関係を築くことができません。

委員と本部の関係性がぎくしゃくし、学校側の要望を伝えても、思ったような活動をしてもらえなかったこともありました。本部内でも活動内容を変えたくない保守派と合理的にしたい推進派で意見が割れ、口論に発展したのは苦い思い出です。本来、仲間であるはずの本部内をまとめていくことも困難でした。

他校のPTAとの新年会の参加など、直接子どもの学校生活に関係ない活動も多く、そこには疑問を感じました。全てをなくすことは難しいですが、無駄を省くことは可能です。工夫して最低限の活動だけにとどめれば、活動量を半分以下に減らすことも可能でしょう。

週に一度の集まりとLINEのやりとりだけにすれば、仕事を持っている方も臆することなく立候補できるのではないでしょうか。過去の習慣にとらわれず、必要のないことはどんどん変えていく勇気や、意見を伝えあえる人間関係が重要ですね。

学校運営に対する知識を得られ、人脈も広がる

行事の度に学校と連動して警備や案内をするため、一年間を通して学校運営の仕組みを理解できます。先生や校長先生とお話しする機会も格段に増え、俯瞰して学校全体を見ることで視野が広がるでしょう。

組織の指揮をとり、各委員との調整をすることは、今までしたことがない経験だったため勉強になりました。PTA主催のお祭りでは子どもたちに楽しんでもらうため、アイデアを出し話し合い、忘れられない思い出に。お祭りが成功した後の達成感は言葉にできないほどです。

資料作成も多いため、オフィスでの職場復帰を望んでいた私にはちょうどよい予行練習になりました。

義務感で引き受けるのではなく、メリットを理解し奉仕の精神で!

実際に2年間活動をしてみて、大変なこともありましたが、他では経験することのない貴重な経験ができたことを実感しています。人前に立ち、リーダーとして組織を引っ張る経験は自身の成長につながり、今後の人生の助けになります。お母さんの頑張る姿を見てもらうことは、お子さんの成長にもつながるでしょう。

2年間苦楽を共にしてきた副会長のメンバーとは、絆が深まり、今でもよき相談相手、よき友人です。

ボランティア活動とはいえ組織を運営するのは難しく大変でしたが、人の役に立つことは大きな喜びです。メリット、デメリットを理解したうえで、PTAを積極的に引き受け、経験の一つとして楽しんでみませんか。

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この記事のライター

スリール
スリール

17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。