ネイティブのようにキレイな英語を話す人が多いスウェーデン人。その理由は、子どもの頃から英語のアニメを観ていたからでした。アニメの英語で英語耳を育てることのメリットを、テレビで観られるおすすめの番組とともにご紹介します。
語学学校でトップのクラスは全員スウェーデン人?
スウェーデンでは、音声は英語のまま、スウェーデン語の字幕をつけたテレビ番組が数多く放映されているそうです。そのため、アニメを含め英語でテレビを観ているうちに、自然と聞き取れるようになったとのこと。
そこで筆者も、なるべくテレビやラジオで英語を聞き続けるようにした結果、リスニングはもちろん、スピーキングやライティングのテストでもスウェーデン人生徒に引けを取らないスコアを取ることができるようになりました。ちなみに、当時のお気に入りのテレビ番組はアニメの「シンプソンズ」です。
英語習得のためにまず「英語耳」を養うメリット
つまり、英語もまず聞くことが大切。聞いていると、最初は速すぎるように感じる英語が、次第にクリアに聞き取れるようになり、理解できるようになってきます。話すときも自然と英語が口をついて出てくるようになり、耳で聞いて覚えているので、変にブツ切れになることがありません。英語の文章を読むときも、一つ一つの単語を目で追うのではなく、話すときと同じように、意味のまとまりごとにセンテンスで理解するため、速読ができるようになります。
筆者は、今でも仕事などで英語を使う機会があると、前もってラジオなどで英語を聞き込みます。よくやるのが、布団の中で英語のラジオを聞いて、そのまま寝入る睡眠学習。ラジオは途中で切っていますが、朝になると、かつて鍛えた英語耳のスイッチが入った状態になっています。つまり、英語耳を強化するとき、必ずしも意味を理解していなくても、英語が耳に入ってさえいれば効果があります。
大人でそうですから、子どもの吸収力で英語を聞いたら、さらに多くを学び取れるはずですよね。
アニメが英語耳を育むためにおすすめな理由
・言葉がわからなくても絵でストーリーが追える
・シンプルで日常的な会話で成り立っている
・キャラを立たせるために、同じフレーズを何度も繰り返したり、韻を踏んだりしたセリフが登場し、頭に残りやすい
・会話のスピードが自然で、大人向けのドラマなどよりハッキリ話す
・ストーリーにパターンがあるので、日本語で観たことのある番組なら、なおさら言葉がわからなくても内容がわかりやすい
・アニメを通して、英語が使われている文化的背景(どんな表情で、どんな人に対してそのセリフを使うのか、など)も含めて理解することができる など。
今すぐ観られる!英語アニメ番組
■スポンジ・ボブ(NHK Eテレ 土曜18:00~18:24)
我が家の長男も大好き。ストーリー、会話ともにテンポがよくて楽しいので、見入っているうちに、英語耳が身につきます。
■きかんしゃトーマス(NHK Eテレ 日曜17:30~17:50)
会話はちょっと単調ですが、穏やかで優しいセリフなので親にとっても安心できます。キャッチーな歌も魅力。
■ミッフィーのぼうけん(NHK Eテレ 日曜17:25~17:30)
かわいくてふんわりとした世界観ですが、意外とストーリー性豊か。BGMがうるさくないので、セリフが聞き取りやすいです。
■おさるのジョージ(NHK Eテレ 土曜8:35~9:00)
主人公がおさるなので、英語がわからなくても感情移入しやすそう。大人たちの英語も優しくて聞きやすいです。
英語アニメは1、2歳から観はじめるのがベスト
ちなみに我が家の4歳長男は、小さい頃に英語の歌くらいは聞いていたものの、英語でアニメを観るようになったのはつい最近。あまのじゃくな性格なので、私がテレビの音声を英語に切り替えると「英語やめて!」と怒りますが、動画配信サービスなどで、自分で見つけたアニメが英語でも平気で観ます。先日は長男が自分で同時通訳しながら英語のアニメを観ていましたが、”How dare you!”に「やったなー!」、”You can count on me.”に「僕に任せて!」などと言っていて、「お、結構わかってるな」と思いました。もちろん、単語ではなく絵や物語の展開で理解しているのだと思いますが、その間に英語が耳に入っているはずなので、英語耳を育てるという意味では経験上、まったく問題ありません。
ときには、私に「『ワッ、イ、ジ』って、『それ何』ってこと?」などと聞いてくることも(”What is it?”がこう聞こえたようです)。耳が慣れてきたら、単語の意味も少しずつ教えたいな、と思っています。
親子で気軽な英語学習を
最初は嫌がっても、だんだん抵抗なく観るようになれば、英語が聞けるようになっている証拠。まずは気軽に、子どもと一緒に英語でアニメを観てみることをおすすめします。