何をさせても、すぐに「わからない」と考えるのを止めてしまったり、「面倒くさい」と投げ出してしまったりする子どもに頭を悩ませている親は多いもの。「面倒くさがり屋」を改善するには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。3つのポイントを紹介します。
面倒くさがりなのはどうして?
人には皆、得手不得手があります。不慣れなことや苦手なことをしなさいと言われれば、誰でも「面倒くさい」と感じることでしょう。
「面倒くさがりな子」は、その感情のままに「やりたくない」と口にしますが、「やる気のある子」は、「面倒くさい」という気持ちを切り替えて、自分の中の気力を引き出すことができるのです。
気持ちを切り替える力になるのは、「面倒くささをのりこえたらうまくいった」という成功体験です。「面倒くさい」という気持ちが出てきても、「前回はやる気を出したら良いことがあった。今回もそうしてみよう」と思えるようになります。
成功体験を重ねるために、特別な準備をする必要ありません。日常生活の中で、次の3つのポイントを意識しながら、子どもに接してみましょう。
1:焦らせない
でも子どもは急かされると、「やりたい気持ちはあるけれど、早くできないと怒られる」と、物事に挑戦する気力をなくしてしまいます。
子どもが何かをやりはじめたら、時間が許す限り黙って最後まで見守ってあげましょう。
時間に余裕がないときは、「ごめんね、今日は忙しいから、お母さんがやってもいいかな?明日は1人でできるところを見せてね」と、理由を伝えてから手を貸すようにしたいですね。
2:完璧を求めない
何かに挑戦しても、親の満足のいく結果でなければ褒められなかったり、完璧にできていなかったら叱られたりする経験を繰り返していると、やる気も削がれてしまいます。
「最低限ここまでできればいい」という許容範囲を決めておきましょう。たとえば、ひらがなの学習は1日1文字できれば良い、片づけはとりあえず箱におもちゃを入れられれば良いなど、ハードルをやや低めに設定しておくのです。
完璧なゴールには到達できなかったとしても、一歩を踏み出し小さな課題をクリアできたことはすばらしいことです。「よくがんばったね!」と積極的に声をかけ、子どもの成功体験を増やしてあげましょう。
3:最初だけ手助けをする
たとえば、片付けは面倒でやりたくないと言われたら、「じゃあ一緒にやってみない?」と声をかけてみます。子どもの気分がのってきたら、「続きはお願いね」と言ってその場をまかせてかまいません。
何かをやる前から「面倒くさい」と口にしがちな子には、その子がスタートしやすいように、最初だけ手助けをしてあげると効果的です。
手助けは「し過ぎない」ことも大切!
「じっとしていても親がどうにかしてくれる」「親がやった方が早いし楽だ」と思い込んでしまうと、子どもはいよいよ「面倒なことはやらない人」になってしまいます。
子どもの手助けは最小限にして、温かく見守ることを心がけたいですね。
「面倒だと感じたけれど一歩を踏み出せた」という成功体験を重ねて、面倒くさがり屋を少しずつ改善していきましょう!