世界最大のトイフェア、ニュルンベルク国際玩具見本市をご存知ですか?玩具や知育にかかわるあらゆるメーカーが世界中から集まって、自慢のおもちゃを披露する一大イベントです。教育関係者からも熱い視線を集めるニュルンベルク国際玩具見本市についてまとめました。
第二次大戦後まもなくはじまった世界最大のトイフェア
初年度の参加企業は351社でしたが、現在では2800社が自慢の製品を展示する巨大なおもちゃ見本市に成長しました。
展示ブースは、「ラジコン」「知育玩具」「ぬいぐるみ」など12種類に分類され、毎年100万点もの製品が展示されます。新製品だけでも7万5千点におよぶといますから、おもちゃの世界も大変な市場競争にさらされていることがわかりますね。
Spielwarenmesse 2016 Impressions
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流行の最先端が集まる「トレンド・ギャラリー」
2017年のトレンドの一つは「体と心」。いまの子どもたちはITが存在しなかった世界を知らない世代です。オンラインゲームだけで丸一日過ごせる……そんな現代っ子たちは、パパママが子どもだった時代にくらべて、極端に運動遊びが減っていることが心配されています。
そこで、たとえばデンマークの企業「ゴンジ」がつくりだす「ローラー」のように、運動遊びをいかに楽しく行うかをテーマにしたおもちゃが業界の流行となっています。
その年最高のおもちゃが勢ぞろい!「トイアワード」
「0-2歳」「3-5歳」「6-10歳」「11歳以上」の4つの部門ごとに、創造性に富んだ革新的なおもちゃがピックアップされます。
たとえば、2016年の「6-10歳」カテゴリでは、一度に100個の水風船をつくれる「Bunch O Balloons」、「11歳以上」カテゴリでは、プログラミングを学べるゲーム「KosmoBits」が表彰されています。
ToyAward Winner 2016: KosmoBits, KOSMOS Verlag
ToyAward Winner 2016: Bunch O Balloons, ZURU (distribution: Splash Toys)
最新技術の結晶に目を見張る「Tech2Play」
学校関係者のあいだで特に話題になっているのが「3Dプリンタ」です。子どもが自由に描いた設計図をもとに、現実に手でさわれる物体を精密に再現してしまう3Dプリンタは、子どもの無限の創造性をはぐくむ力強いサポート役といえます。
その教育効果に着目する学校が世界中で増えています。日本でも徐々に導入されはじめましたが、アメリカなどではすでに1000校以上の学校で3Dプリンタが導入されているそうです。
The hottest tech toys in 2017
入場には制限があるが招待券をもらえばOK!
事前に身分証明を登録する必要があるので、ぶっつけ本番で入場することはできません。ただ、業界関係者とのコネクションがあれば「招待客」という形で入場の権利をもらえるようなので、取引先やお知り合いにおもちゃ関係の仕事をしている人がいたら、頼んでみるのも一つの手でしょう。