2019年4月に入学の国私立小学校受験は2018年の秋から冬にかけて実施。2018年度を振り返ると考査内容の変更や学校新設などいろんな動きがありました。その中から気になった点をご紹介します。2019年度以降の受験を考えている方は最新情報の把握からスタートです!
入試日程変更による影響
首都圏の中学受験では2月1日に受験日が設定されている学校を「1日校(ついたちこう)」と呼び、第一志望とする人が多いです。小学校受験でも同様で、東京都内の私立小学校は11月1日に試験日を設定していることが多いため、併願スケジュールを予め検討する人が多いです。
小学校受験の場合は、大学受験と違って学校をたくさん受けるよりは絞り込んでしっかりと学校別の対策を行うことが重要です。そのため入試スケジュールは非常に重要な学校選択の要素となります。
ただ、毎回必ず固定化されているわけではなく、学校の都合によって変更される場合もあります。なので、入試日程が公開されたらすぐに確認しましょう!
今年度受験者数に大きな影響をもたらした学校は以下の2校でした。
東洋英和女学院小学部
「1日校」との併願ができなくなったため受験者数が大幅に減少しました。しかし、それまでの受験者が多すぎたということがあり、実は第一志望としていない受験者も多かったようです。
受験者数が減ったことでライバルが減った、とも取れますが、東洋英和を第一志望としてしっかりと対策してくるご家庭の割合は増えたので、難関校であることには変わりないでしょう。
立教女学院小学校
2017年は11月3日・4日の2日間にわたっての試験となっていましたが、2018年は11月3日のみとなったため併願もしやすくなりました。
もともとここを第一志望とするご家庭も多い学校で、受験者数が増えたことでより難度が高まったのではないかと思います。
新設校「東京農業大学稲花(とうか)小学校」
東京農業大学附属の学校は高校・中学が従来あります。小学校卒業後の進路も明確になっていることもあり、説明会の時点から大きな注目を集めました。
小学校の授業では、東京農業大学のインフラも利用したさまざまな体験型授業を予定しているなど魅力的な内容となっています。はじめての受験となった2018年の受験では多数の受験者を集め、高倍率となりました。
アナログからデジタルへの変換
学校説明会や行事の見学申し込みもWEBで受け付けるところもあります。
この流れは今後進んでいくことが予想されますので、PCやネットに関しても人並み以上にスマートにこなしていけるようにしておきましょう。
この面では聖心女子学院初等科は進んでいる印象を持ちます。出願もすでにWEB上からできるようになっておりますし、各種行事の申込みもWEBから行います。
附属中学校への進学を強化する小学校
中学受験を目指す「受験小学校」とは?「『お受験』はじめました!」vol.29 – Chiik! – 3分で読める知育マガジン –
新渡戸文化小中学校
心と体が大きく進化する時期ですから、環境を変えない良さというのもあると思います。
しかし、このような方向転換をしたことは附属中学校の人数が少ないことも理由の一つでしょう。その後の進路を考えると悩ましく思う方も多いことかと思います。
小野学園小学校
かつて「順心女子学園」という名の女子校が共学化して「広尾学園」に変わりました。教育内容の刷新を行った結果、現在は日本でも屈指の進学実績を誇る難関校となった成功例もあり、今後は進学を強化した学校に生まれ変わることが予想されます。
小野学園小学校のWEBサイトでもこのことが大きく打ち出されています。現在はほぼ全員が他の中学校を受験する受験小学校としての位置づけですが、洗足学園小学校のように附属の中学高校にも魅力を持たせた学校に生まれ変わっていくかもしれません。
考査方法の変更を示唆したお茶の水女子大学附属小学校
お茶の水女子大学附属中学校でも同様に試験内容に関する変更がある旨を学校説明会で示唆しています。
今後の学校教育の変化に併せて検定内容を変えるということでさまざまな予想が出ていますが、学校からは何も情報が出ていないので正式な発表が待たれます。
2019年冬に受験する子どもに関しては現状通りの行動観察・思考力重視のノンペーパー試験であることは変わりないと思われます。
気になる学校からの公式情報は常にチェック
小学校受験は情報戦でもあります。噂話やネットの情報に振り回されず、常に新しい情報を自分自身で取っていけるようにしていきましょう!
それでは次回もお楽しみに!