お正月といえば、おせち料理。手作りは面倒というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は1品1品はそれほど手間なくできるのです。食材に触れ、料理の由来を学びながら、今年はどれか1品でも親子で挑戦してみませんか?おすすめ4メニューをご紹介します。
おせちの定番【黒豆】
「まめ」は元来、丈夫・健康を意味する言葉です。「まめに働く」などの語呂合わせからも、おせち料理には欠かせない料理です。
まず、豆を一晩水につけておきますが、その準備もお子さまと一緒にやってみましょう。計量カップで水を計るだけでも、子どもは張り切りますよ。また、その時黒豆に触れて形や固さを感じておくと、「わぁ~大きくなった!」と、翌朝の変化を楽しめます。
あく取りは少し面倒ですが、お手伝いをしている感のある作業です。あくの存在自体が子どもには不思議なようで、どのくらいグツグツすると出てくるか?どうして真ん中に集まるの?あくって何~?と、わが家でも毎年観察の対象になっています。
鍋の熱い部分に触れないようにだけ、くれぐれも注意してくださいね。
簡単!重曹いらずの黒豆の煮方/レシピ:白ごはん.com
小さくても尾頭付きの【田作り】
五穀豊穣を願い、 小魚を田畑に肥料として撒いたことから名付けられた田作り。片口鰯の小魚(ごまめ)を使った田作りは、関東でも関西でも祝い肴3品のうちの1品です。
作る工程もシンプルで、とっても簡単。ですが、田作りを炒る香ばしい香り、タレがいっきに煮詰まる様子、出てくるカスや小魚の触感など、5感をフル活用しながら参加したいのが田作りづくり。息子たちが“尾頭付き”という言葉を知ったのも、田作りでした。
下記のサイトでは、少しの量を並べるときのコツ(頭をそろえる)まで丁寧に解説してあり、学びが多いですよ。
おせち料理の田作りのレシピ/作り方:白ごはん.com
おめでたい色の取り合わせ!【紅白かまぼこ】
蒲鉾は「日の出」を象徴するものとして、元旦にはなくてはならない料理。紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表します。
おすすめは、包丁の練習です。かまぼこは切れやすく、ほどよい長さで包丁ビギナーにもってこいの食材です。下についている台がガイドにもなってくれますよ。上手に切れるようになってきたら、飾り切りなどに挑戦してみてもいいですね!
切ったかまぼこを並べるのも、大事&楽しいお仕事のひとつです。並べ方次第でおせち料理全体が映えることも。わが家ではおせちのパンフレットを見ながらマネしてみたり、パズルのような子どもの発想にお任せしたりと毎年楽しんでいます。
おやつ感覚で子どもに人気の【栗きんとん】
黄金色に輝く財宝にたとえて、豊かな1年を願う料理。日本中どこにでもある栗は、山の幸の代表格で、「勝ち栗」と言って、縁起がよいとして尊ばれてきました。
どうせ家族で食べるので、わが家では、こさずにつぶしておしまいにしたり、クチナシなども省いたり、甘すぎるので砂糖も半量くらいにおさえたり……。省エネ&味の調整もできるのが、手作りの魅力ですね。できあがったらぜひお味見を。お子さまの笑顔間違いなしの栗きんとんです。
お皿に盛る、ラップできゅっと包んで形を整える、小分けの入れ物に入れるなど、お子さまの発達段階に合わせて、食卓への出し方も工夫してみてくださいね。
栗きんとんのレシピ/作り方:白ごはん.com
会話がはずむ!手作りおせちでステキなお正月を
例えば、おせちを囲んだ席では、親戚に作り方や由来を勝手に披露しては褒められたり。祖母作のおせちを食べて、具体的に味の感想を言えたり、作り方やアレンジについて質問をしたり(←これ、喜ばれます!笑)。何より、自分が作ったものを他の人が食べるときの、子どものうれしそうな、恥ずかしそうな笑顔といったら、たまりません。
忙しい年には1、2品作って既製品に頼ることもあるわが家ですが、手作りの良さを子どもたちには伝えていきたいと思っています。