2017年12月22日 公開

冬のことわざ、慣用句を子どもと学ぼう!

古くから伝わる慣用句やことわざは、日本の風習やことばの美しさを教えてくれるものです。冬になったら、寒い季節ならではのことわざを使ってみましょう。ことわざの面白みは、子どもの知的好奇心を刺激してくれます。パパママが率先して教えてあげてください。

古くから伝わる慣用句やことわざは、日本の風習やことばの美しさを教えてくれるものです。冬になったら、寒い季節ならではのことわざを使ってみましょう。ことわざの面白みは、子どもの知的好奇心を刺激してくれます。パパママが率先して教えてあげてください。

春の温かさを意識!「冬来たりなば春遠からじ」

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昔のことわざは、言葉づかいも現代とは少し違います。様々な言い回しに触れることで、子どもの国語力をアップさせましょう。

「冬来たりなば春遠からじ」は、「冬が来たなら、春もそう遠くない」という意味の言葉です。

つらく寒い冬の時期が到来したなら、暖かな春もそう遠くないというこの言葉。「つらい時期を耐えることで、いつか温かく幸せな日々がやってくる」ということを表しています。

春になるのが待ちきれない様子のお子さまには、ぜひこのことわざを教えてあげてください。

これって本当?「冬の雨は三日降らず」

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「冬の雨は三日降らず」というのは、言葉の通り「冬の雨は三日続かない」という天気に関することわざです。

しかし、そもそも冬には雨が降らない地域もあります。東北などの寒い地域だと、冬の雨は雪になるためです。つまりこのことわざが該当するのは、冬に雨が降る地域だけ。

特に関東中部や東海地方では、冬の雨は続かないといわれています。ことわざをきっかけに、お子さまと一緒にお天気観察をしてみるのもいいですね。

こんな人を目指したい「柳に雪折れなし」

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Celine Bisson/shutterstock.com
木の枝に雪が積もると、重みで枝が折れてしまいます。ところが、柳はそのしなやかさから雪の重みに折れることがありません。

ここから転じて生まれたのが「柳に雪折れなし」。柔らかさを持った人は、硬い人よりもかえって芯が強く折れにくいということを意味することわざとなりました。

まだまだ油断できない!「冬至冬中冬始め」

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Julza/shutterstock.com
柚子湯に入ってかぼちゃを食べる行事として知られている冬至は、例年12月21日ごろです。冬至は太陽の位置が一番低く昼の時間がもっとも短くなる日ですから、冬の真ん中だといえるでしょう。

しかし冬の真ん中を過ぎたからといって、寒さがやわらぐわけではありません。1月2月と寒さが続くため、しっかり冬対策をする必要があります。

「冬至冬中冬始め(とうじふゆなかふゆはじめ)」はこうした冬の戒めの言葉です。雪や厳しい寒さといった冬の怖さは、冬至が過ぎてからやってきます。

お出かけ前の防寒対策や、手洗いうがいを促すときにさりげなく「冬至冬中冬始めだからね」などと使ってみてはいかがでしょうか?

早めに食べよう「冬至かぼちゃに年とらせるな」

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かぼちゃが採れるのは夏から秋頃。冬まで保存しても栄養を失わずに美味しく食べられるため、昔から重宝されてきました。離乳食初期の赤ちゃんでも食べられるので、お子さまにとっても親しみのある野菜でしょう。

しかし、長期保存が可能なかぼちゃも、冬至を超えるとだんだん傷みが出てきます。「冬至かぼちゃに年とらせるな」とは、かぼちゃが数えで年をとる前、つまり年内までに食べきってしまいましょう、という意味です。

かぼちゃは風邪やしもやけの予防にも効果的と言われています。「栄養のあるうちにたくさん食べてあげようね」などと声をかけつつ、「冬至冬中冬始め」とも絡めてお話してみましょう。

冬の俳句や物語もおすすめ!

冬には様々な季節のことわざや慣用句があります。同様に美しい冬景色が描写された物語や、冬の情景を詠った短歌なども多く存在します。

冬の夜は、子どもと一緒に冬ならではの言葉に触れてみてはいかがでしょうか。図書館で冬の本を借りて、読み聞かせをしてあげるのもおすすめです。

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この記事のライター