子どもの遊び方が変わってきたことが原因で運動能力の低さ、体力不足が心配されるようになった近年。特に幼児期には運動能力が知能の発達にも影響があるといわれ、運動能力を伸ばすことのできるコーディネーショントレーニングに注目が集まっています。コーディネーショントレーニングの解説や理論と共に、家で親子で楽しみながら取り組める実践方法について紹介します。
コーディネーショントレーニングとは?
コーディネーショントレーニングとは?
コーディネーショントレーニングの要素
1分程度で次々にトレーニングを行うと、体にさまざまな刺激が加わり効果が高まるといわれています。
普段の運動を少し工夫するだけで、コーディネーショントレーニングを実践できます。その際、おさえておきたい要素についてご説明します。
両側性
複合性
対応性
不規則
変化度
成長期に必要なトレーニング〜「コーディネーショントレーニング」〜|スポーツジュニアとトレーニング|ザバスジュニア|株式会社 明治
現代の子供の体力 | 体育指導のスタートライン
コーディネーショントレーニングに必要な道具
コーディネーショントレーニングの一般的な道具として、ボールがあげられます。サッカーやテニス、野球などボールの種類や大きさは問いません。キャッチボールなどを通して、ボールを上手に扱う識別能力や、ボールと自分の位置関係を把握する定位能力をはじめ、鍛えられる運動機能が豊富に含まれます。
なわとびやフラフープも、コーディネーショントレーニングにお手軽な道具です。全身を使ってリズム能力やバランス能力が鍛えられます。
それ以外に、トランポリンもおすすめです。空中空間で、体、手足を連動させたコントロールが必要となり、定位能力やバランス能力が向上します。トランポリンは体幹を鍛えることもできます。
コーディネーショントレーニングの実践方法(1)
親子でできるボールバウンドゲーム
2.まず親が、輪の中にボールを投げてバウンドさせます。
3.バウンドさせたボールを子どもがキャッチします。
4.今度は、子どもが輪の中にボールをバウンドさせ、親がつかみます。
5.交互に繰り返し、慣れてきたら動きを入れた状態で行います。
きちんとフラフープの中にボールをバウンドさせるのが子どもには結構難しいようです。フラフープに当たっちゃうと、ボールがあらぬ方に飛んで行くので、予測不能な動きになることも大きいです。
輪の中にきちんと狙いを定めるのも運動能力の向上になりますが、キャッチすることが目的なら、年齢の低い子はコンクリートに円をチョークで描くとか、土の上に棒で書くとかの方が良いかもしれません。
または、縄跳びやゴム紐を円の形にするのも良さそうです。
コーディネーショントレーニングの実践方法(2)
親子でキャッチ・プル
2.もう一方の手でジャンケンをします。
3.勝った人が素早く手を引き、負けた人が相手の手を握ります。
4.繰り返し行い、慣れてきたら勝った人が手を握り、負けた人が手を引くといったように条件を変えて行います。
さらに応用としては、足でジャンケンを行う方法もあります。
3歳だとまだ理解が難しいながら、まずママと手をつないでジャンケンするだけでも楽しい様子。
自分が勝つと手を握れる、とする方がまだわかりやすいようですが、握手してる手を全身で掴まえにきてしまいます。
5歳は理解できて実行できますが、やっぱり考えてから行動に移るまでには多少の時間がかかるので、何度かやってスピードアップを目指していくのも良さそうです。
コーディネーショントレーニングの実践方法(3)
親子でリアクションジャンケン
2.もう一人が後出しでジャンケンを出します。この時できるだけ早く勝つ手を出せるかがポイントです。
3.慣れてきたら、負けるものを出す、足で行うといった条件に変えて挑戦します。
2のジャンケンにも共通していえますが、大人同士でもかなり楽しいもの。頭からの指令が思うように出なかったり、指令が出ても、違うアクションをしてしまったり、笑いが止まらなくなりました。家族や友人同士で、対戦相手を変えて遊ぶのもよいアクティビティーになりそうです。
バスケやサッカーなどの運動を取り入れた方法
まず、バスケのパス練習を例にあげます。ボールを持っている人に背中を向けて立ち、その人の掛け声と同時に後ろへ振り向き、取りづらい方へパスされたボールを瞬時に判断して、正確にキャッチするといったトレーニングがあります。
サッカーのトレーニングの基礎に、ボールタッチがあります。まず、サッカーボールの上に右足をのせてタッチし、次に左足をのせてタッチするというように、両足を交互に行います。慣れれば、ジャンプするようにリズムよく行います。さらに足でボールタッチすると同時に手をたたくなど、手の運動もプラスしていきます。
また、ドリブルを使ったコーディネーショントレーニングもあります。コーンやマーカーを置いてジグザクに進んでいく基本練習で、両側から同時に進んでいき、相手にぶつからないように重心を移動させるなど工夫しながら行います。コーンやマーカーがなければ、水を入れたペットボトルなど目印になるものがあれば、なんでも構いません。
コーディネーショントレーニングは、バスケやサッカーをはじめ、さまざまなスポーツ競技のスキルアップとしても多く取り入れられています。
コーディネーショントレーニングとは…|クリニックQ&A|JX-ENEOSバスケットボールクリニック
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コーディネーショントレーニングを行う際のポイント!
運動神経を刺激し、脳とその働きの連動性・表現力を高めるのがコーディネーショントレーニングの目的です。そのため、体力よりも脳の疲れを感じるような、短く多種多彩な動きを用いたトレーニングを行うことが効果があり、重要となります。
コーディネーション能力の養成教室もある
短時間でも効率的に学べ、トレーニングを継続できるのは大きなメリットです。また、大型のトランポリン、跳び箱、鉄棒、さまざまな種類のボールなど、家庭では用意できない道具が揃っています。
他のお子さんと刺激し合うことができ、上達の確認や指導者からアドバイスをもらうこともできます。年齢に合わせてベビーやキッズクラスがあるので、教室へ通うのを検討してみてもいいですね。
コーディネーショントレーニングは魅力的!
また、二人で行うコーディネーショントレーニングを取り入れれば、親子のコミュニケーションに一役買うことも間違いなしです。兄弟やおじいちゃんおばあちゃんなど親子以外でも、一緒に楽しみながら挑戦できるのでぜひ覚えておいてくださいね。