パパやママは中学生のときに、英語の筆記体を習った記憶がある方も多いでしょう。しかし、今は筆記体の教育は必修ではなくなり、子どもたちが学校で習わないことも多いのです。学校で学習してきた世代にとってはちょっと驚いてしまいます。どうして習わなくなってしまったのでしょうか。
なぜ筆記体は必修ではなくなったの?
しかし、2002年のゆとり教育の導入により、筆記体は必修ではなくなりました。その内容は、基本的にブロック体のみでよく、先生の裁量により筆記体を教えてもいいというものです。脱ゆとりとなった今でも、筆記体の教育は復活していません。
筆記体は将来書けなくてもいいの?
筆記体はアメリカやイギリスでも見かけなくなり、年配者がおもに使っているといいます。そのような状況では日常生活で筆記体を目にすることは少ないため、筆記体をあえて教える必要性がなくなりつつあります。
筆記体は早く書く技術として洗練されていますし、独特の形状に魅力を感じている方も多いです。しかし、美しいカリグラフィーを手間暇かけて手書きしていた書物は、いまやプリンターですばやく簡単に印刷できます。未来の子どもたちのために時間を割くならば、過去の遺物ではなく新しいテクノロジーを使い、コンピューターやコミュニケーション技術に向き合うべきだとする意見もあります。
筆記体が必要になることも?
印刷技術や電子機器の発達でブロック体を使うことが増えても、それ以前に書かれた文書には筆記体が使われています。学校で筆記体を教えなくなったことで、歴史的文書を読める人が減るのではないかと危惧されています。
また、筆記体は「書く」ことにも特化しています。コピー&ペーストが簡単にできる今の時代だからこそ、手書きで「書く」という行為が大切だと主張する人もいます。また、テストなどの時間がないときには、ブロック体より筆記体を使った方が、素早く文章を書けるのではないでしょうか。そして「書く」行為は、学びにもつながります。覚えたい詩や構文を書くことは、暗記に効果的です。
筆記体を学ぶなら
子どもの通う学校で筆記体を学ばないとわかったら家庭でフォローしたくなる方もいるかもしれません。
お手本を参考にしながら、まずはアルファベット1文字ずつ書けるようにしましょう。筆記体練習用の教本を買って、なぞりがきの練習をするのも効果的です。形を覚えて慣れてきたら、つなげて書いてみましょう。
美しく筆記体を書くには、文字の高さをそろえることが重要です。英語用に4本罫線が書かれたノートで練習するのがいいでしょう。
最初に書くのは自分の名前でしょうか。むかし、親が学んだ様子を思い出すかもしれませんね。
筆記体を習わなくてもいいけれど……
デジタル技術が発達したとはいえ、すべての書籍が電子化するとは限りません。手書きの技術は歴史が長く、これからも続きます。筆記体が必要になる可能性はまだまだあるでしょう。