2018年12月11日 公開

子どもに教える正しい言葉遣い「『お受験』はじめました!」Vol.34

私立小学校の受験では親子面接がよくあります。面接以外でも、試験中の受け答えの様子を実は見られています。わが子は目上の人に対してどのような言葉を遣い、態度をとっていますか?お受験する・しないにかかわらず正しい言葉遣いを身につけることはとても大切です。

私立小学校の受験では親子面接がよくあります。面接以外でも、試験中の受け答えの様子を実は見られています。わが子は目上の人に対してどのような言葉を遣い、態度をとっていますか?お受験する・しないにかかわらず正しい言葉遣いを身につけることはとても大切です。

「子どもらしいね」という言葉の裏

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「子どもなんだから大丈夫よ!」
「子どもらしいよね」

こんな言葉を子どもに投げかけるときはどんなときでしょうか。

良いことをしたとき?

いや、どちらかというと、「お行儀が悪いね」とはっきり言えないときに言葉を濁すために使う……ということが多いのではないでしょうか。

大前提!「無邪気さ」と「判断力のなさ」は違う

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人に挨拶をされても無視。
話しかけられると恥ずかしがって逃げる。
何かをしてもらってもお礼を言わない。

子どもであれば「無邪気」と言われる場合でも、大人であれば完全に「失礼な人」です。

大人がやって失礼なことが子どもだと「良いこと」に変化するでしょうか?多くの場合答えは「否」ではないかと思います。子どもといえどもある程度のTPOを判断しそれに合わせた行動を取れるようにしないと、お受験ではかなり厳しい判断をくだされるでしょう。

お受験で求められる対応

「おテスト」「おマル」といったちょっとやりすぎ感のある言葉遣いが求められているわけではなく、
・話しかけられたときに相手の目を見る。
・名前を呼ばれたら返事をする。
・尋ねられたことに対して的確に回答する。
・目上の人への態度に気をつける。
・してもらったことへの感謝の気持ち(お礼)を言葉で伝える。

こうした対応がお受験では求められます。挙げてみると人として極めて普通の行動なのですが、子どもによってはできる子・できない子が確かにいます。ですが、「子どもだから」という理由で当たり前の対応ができなくても許されている場合があることに、ママミーヤは少し疑問を感じるのです。

挨拶ができない子どもの傾向

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わが家はミヤピーが生まれる前には比較的大きなマンションに住んでいたのですが、朝エレベーターで会うたくさんの小学生たちに「おはようございます」と挨拶をしても返事をしない子がいました。ちょっぴりさみしい思いをしたことを思い出します。

挨拶をしない子どもが親と一緒にエレベーターに乗っている場合も、こちらから挨拶をすれば親は会釈程度の挨拶をするものの子どもは黙っています。

そういう親子がいる一方で、にこやかに挨拶をする大人もいればいち早く挨拶をしてくれる大人もいます。

しばらく観察してみると傾向がはっきりとしてきました。

自ら挨拶をする大人の子どもはきちんと挨拶ができるのです。これは、朝ご近所さんや知り合いに会ったら挨拶をすることを無理に教え込むのではなく、親がまずやって見せて「それが当たり前」の環境にするかしないかの違いだけなのだ、ということに気づきました。

なので、自分の子どもが産まれたらママミーヤ自身が積極的に動いて、周囲の大人たちにきちんと対応する姿を見せたいと考えるようになりました。

正しい言葉遣いを身につけるために家庭でもできること

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まだまだ小さい子どもは、ひとりでできないこともたくさんあり、何かとすぐに親を頼ってきます。そんなときに
「ママー!!!これやってーーー!!」
などというアバウトな依頼をしてくるものです。

ママミーヤはそういう依頼は断るようにしていました。そして、人にお願いするときは「何をどうしてほしいのかはっきり伝えること」をミヤピーに繰り返し教えました。お願いするときの言葉遣いも合わせて教えました。

・~してください。
・おねがいします。
・返事は「うん」じゃなくて「はい」。

言ったすぐあとはできても、すぐに忘れてしまうのが子ども。忘れていたら「なにか忘れてない??」と伝えて、言えるようになるまで教えました。

根気よく続けているとお願いするときにはどんな言葉を遣うか理解し、だんだん丁寧な言葉遣いが当たり前になっていきました。

言葉には強い力があります。言い方によって相手の印象も大きく変わるので、子どもだからといって正しい言葉遣いを教えないのは非常にもったいないと感じます。

丁寧な伝え方を教える具体的な事例(わが家の場合)

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のどが乾いたときに
「水―!」
と言われるときがあります。

ただ単語を叫んでいるだけです。何をどうしてほしいのかをきちんと言えていません。人にお願いする態度でもありません。こういう場合は、どのように言ったら良いかを子ども自身に考えてもらうことが大切です。

ママミーヤの場合、こういったときには
「ママは水ではないけど」
と淡々と回答します(笑)

「ママ(誰に)、喉が乾いたのでお水が飲みたいです」

ここまで言えるようになってほしいです。
そして目を見てお願いできるように注意しましょう。

「誰が・何を・どこに・どうやって」を意識して、自分の意志を他者に伝える工夫をさせるように導きます。

どんなときに敬語を遣うか

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子どもにとって敬語は難しいかもしれませんが、丁寧な言葉遣いがまったくできないということは決してありません。親以外の大人には基本的には丁寧な言葉遣いでいるように教えてあげることで、きっと子どもはだんだんとそうした対応ができるようになっていきます。

子どもから挨拶をすると多くの大人は喜びます。そして挨拶を返してもらうと子どもは嬉しくなってまた同じことをやります。丁寧に話すと大人に褒められます。子どもは喜んでまた同じことをやります。こうした経験をどんどん増やしていくことで、大人に対しての対応を当たり前のものにしていくことができます。

ちなみにミヤピーの受験を通して、国立私立含めさまざまな学校の子どもたちと知り合いましたが、子どもたちに共通しているのは大人に対してはきちんと敬語を使い、目を見て話ができることです。

お受験はもちろん普段の生活でも役立つ

言葉遣いや挨拶の練習は、お受験とは関係なく、エレベーターで挨拶してもらえなくて寂しかったことが動機になってはじめたことでしたが(笑)、結果として面接のときにもきちんと応対をすることができるようになっていました。

子どもだからできないこと、というのは実は思っているより少ないです。子どもでも理解して行動することができます。正しい言葉遣いを身につけて人に対してよい印象を与えられるようにすることは、偽善的でもなんでもありません。他者に対する敬意を表すことはマナーのひとつです。

できるだけ早いうちに子どもに大人への話し方・対応を教えることは、子どもにとって損はないと思います!

それでは次回もお楽しみに。

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この記事のライター

ママミーヤ
ママミーヤ

フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!