「ゴーレム効果」という心理効果を聞いたことはあるでしょうか。パパママなど周囲の言動は、子どもの成長や成績に深く関係し、ときにはマイナスの影響を与えることもあります。子どもの伸びるはずの芽を、ゴーレム効果で摘んでいませんか?注意したいポイントをまとめました。
ゴーレム効果とは?
教師や親など周りの人間から期待されなかった生徒は、パフォーマンス能力が低下し、スポーツや学業の成績も下がる傾向にあるとされています。その結果を受けてさらに周囲からの評価が下がり、自分のモチベーションも下向きに。結果、悪循環に陥ってしまうという現象です。
大人の場合、上司からの悪い評価や批判が部下のやる気を失わせ、本来の成果を出せなくなってしまうことがあります。ゴーレム効果は、周りからの評価に本人の能力が合わせてしまう心理的行動だと言えるでしょう。
ゴーレム効果を克服するために
あるいは、自分に対してポジティブな言葉かけを行うことにも、一定の効果が期待されています。「自分はまだまだ成長できる」「自分はがんばっているから大丈夫」「結果が出るのはこれから」など、前向きな言葉を自身にかけることで、やる気が向上する可能性は高まるでしょう。
ゴーレム効果に陥らせないための注意点
ダメだったことばかりに目を向け、「ダメな子」だと決めつけても悪影響しかありません。指導や注意をする場合には、悪い部分だけでなく良い部分にも目を向けてあげてください。「どうせ」「できるはずがない」のような言葉はかけず、「次はもっと上手にできるよ」「前よりも上達したね」などポジティブな言葉かけをするように意識しましょう。
ピグマリオン効果、ハロー効果とは
ハロー効果は、ひとつの目立った特徴に引きずられて、全体の評価が歪む現象を表します。肩書きを見た途端、その人に対する印象が変わることなどがハロー効果の分かりやすい例です。ゴーレム効果やピグマリオン効果は、自分の行動が相手へ影響するのに対し、ハロー効果は自分だけで物事が完結するという点に違いがあります。