突然ですが、お子さまは何時に就寝しますか?日本だと21時頃までに就寝すべきだといわれますよね。しかしながら、アルゼンチンでは違います。子どもたちの就寝時間は23~24時、時には24時以降になることも。世界的に有名なアルゼンチンの「夜更かし教育」について紹介します。
アルゼンチンで行われる「夜更かし教育」とは
そんな日本人、いや世界各国に衝撃を与えるのがアルゼンチン。筆者が移住して受けたカルチャーショックが、この国では子どもは早く寝なくてもいいということ。アルゼンチン人嫁は、子どもは早く寝かす必要がないと言い、義父母や友人たちも子どもの就寝時間に厳しくないです。
そのためアルゼンチンに住む子どもは、夜遅くまで起きています。特に日の入りが遅くなる夏は、22時ころまで子どもたちは外で遊んでいます。子どもの就寝時間が遅いアルゼンチンの教育スタイルを「夜更かし教育」と呼ぶのです。
ここからは「夜更かし教育」が行われる理由を紹介しましょう。
理由1:夜中まで続くイベントが多い
例えば、クリスマスや大人の誕生日のような大きなイベントは朝方まで続きます。だからと言って、子どもを寝かせるから参加しない、という考えはありません。
深夜遅くまで続くとわかっていても、アルゼンチン人は子どもを家族イベントに連れていきます。それが普通なのです。他の子どもたちと遊ばせておいて、大人たちはおしゃべりを楽しむ。子どもが眠くなれば、寝かせておけばいいというスタンスです。
理由2.夕食を食べる時間が遅い
夕食が遅い理由はハッキリとしませんが、おそらくシエスタ(昼寝)文化が関係しているでしょう。アルゼンチンでは、昼食後の13~16時ころまで昼寝をする文化があります。昼寝をしてからみんな働きはじめるので、必然的に仕事が終わる時間や活動時間が遅くにずれてしまうというわけです。
重要なのは就寝時間ではなく睡眠時間
十分な睡眠時間さえ確保していれば、就寝時間は関係ないと述べる専門家もいます。アルゼンチンの子どもたちの就寝時間は遅いですが、そのぶん起床時間も遅い傾向にあります。また2時間ほど昼寝もするので、十分な睡眠時間は確保できています。
たまには夜更かししてもいいじゃないか
多かった答えは「自分がそうだったから」や「別に理由なんてない。それが当たり前だから」というもの。印象的な答えだったのは「楽しいことは子どもと家族全員でシェアした方がいいでしょ」。
常に寝不足状態にあるのは良くありません。しかし子どもも私たち大人と同様に、眠くないときがあります。そんな時は無理やり寝かそうとするのではなく、子どもが眠くなるまで一緒に絵本を読んだり、映画を観たりしてみるのもいいかもしれません。「夜更かしはいけないこと」という考えがあるからこそ、少しだけ特別感が出ますよ。
まとめ~夜更かし教育はあくまでも参考に~
知っておいていただきたいのは、子どもが夜遅くに就寝する国があるということ、そしてアルゼンチン人は、子どもの就寝時間にそれほど厳しくないということ。「もう21時なのにまだ子どもが寝ない」と焦ったりしたとき、無理やり子どもを寝かしつけようとしたときは、アルゼンチン人の「眠くないときは、無理やり寝かせないでいい」精神を思い出すといいかもしれません。イライラが収まったり、少しは気が楽になるかもしれませんよ。