2016年09月06日 公開

つい食べ過ぎてしまう秋……「食欲の秋」とよばれる理由は?

みなさんにとって秋とはどんな季節ですか?「読書の秋」「スポーツの秋」などいろいろありますが、やっぱり「食欲の秋」という方が多いのでは!? でも、なぜ「食欲の秋」なのでしょうか。その理由を探ってみました!

みなさんにとって秋とはどんな季節ですか?「読書の秋」「スポーツの秋」などいろいろありますが、やっぱり「食欲の秋」という方が多いのでは!? でも、なぜ「食欲の秋」なのでしょうか。その理由を探ってみました!

理由その1〜食材がおいしくなるから

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「秋刀魚=さんま」は、冬の産卵期を乗り切るため、その身にたっぷりと脂を蓄えます。秋のさんまがおいしくなる理由はこの脂のおかげなのです。

一般に魚は脂がのるととてもおいしくなります。このように「秋になると食材がおいしくなる→食欲が増す→食欲の秋!」と考えることができます。

理由その2〜栄養価が高くなるから

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「旬」とは「もっとも成熟している時期」です。食材が成熟すると栄養価が高くなります。

たとえばイモ類やきのこ類、ニンジンやタマネギなどの秋野菜は、9月から11月にかけてもっとも成長し、栄養価もピークとなります。野菜の栄養といえばビタミンやカロチンなど健康効果の高いものばかり!

人間の本能として、秋の食材は栄養価が高くて健康にいい!→だから秋野菜をたくさん食べたくなる=食欲が増す。これも「食欲の秋」の理由の一つといえるでしょう。

理由その3〜セロトニンを補うため

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セロトニンという物質があります。人間の脳などで神経間の情報伝達を行っています。このセロトニンの別名は「幸せホルモン」。セロトニンが体内に十分あると、その人の精神が安定するからです。

実はこのセロトニン、日光に皮膚をさらすことで増えることがわかっています。日照量の低い土地ではうつ病にかかりやすいという統計がありますが、陽に当たる時間が少ないとセロトニンの分泌量が減り、気分が落ち込みやすくなるからだという説もあります。

このセロトニンは、日光に当たるだけでなく、「食事をする」ことでも増えます。秋は夏に比べると大幅に日照時間が少なくなりますよね。セロトニンの量もその分減ります。そこで、危機を感じた脳が食欲をアップするよう指示を出す=食欲増進=食欲の秋!というわけです。

理由その4〜夏バテがおさまり食欲も回復するから

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猛暑になると、やる気がなくなったり体力が落ちたりします。その大きな原因が「自律神経の乱れ」です。

高温下では自律神経の一種である「交感神経」が活発になります。交感神経には興奮作用があるので、過剰に働くと血圧が急上昇し、全身の疲労を引き起こして食欲も減少します。これが「夏バテ」の正体です。

秋になり気温が下がると、当然夏バテも解消されます。その結果食欲も元にもどり、あたかも食欲が増したかのように錯覚するというわけです。

魚・野菜・果物……秋に旬をむかえる食材はこれ!

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秋に旬をむかえる食材はたくさんあります。魚・野菜・果物それぞれに代表的なものをあげてみましょう。

魚では「鮭」です。10月頃になると、鮭は自分が生まれた川に戻り産卵する習性があります。産卵期の魚は体力を温存するために脂を蓄えるので、味も良くなります。「秋鮭」という言葉があるように、さんまとならんで「秋においしくなる魚」の代表格です。

野菜では「イモ類」があげられます。里芋やさつまいもなど、秋になるとほっくりおいしく実りますよね。イモ類は劣化の少ないビタミン類の宝庫です。でんぷん質に守られているので、加熱してもほとんど壊れない優秀なビタミンがたくさん含まれています。

果物ではなんといっても「柿」です。秋の里山を描いた風景画にはたわわに実った柿の木が出てきますよね。糖質をたっぷり含んでいるので、日本では昔からデザート的存在でした。「水菓子」という古い言葉がありますが、これは果物を指しています。素敵な言葉ですよね!

みのりの秋に感謝しながら「旬の味覚」を楽しもう!

「食欲の秋」という言い回しは日本にぴったりの言葉ですよね。豊かな四季をもつ日本では、秋になるとさまざまな食材が「みのりの秋」をむかえます。日本に生まれた幸せに感謝しながら、魚・野菜・果物などなど、秋の味覚を堪能しましょうね!

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この記事のライター