保育園や幼稚園などで実施される個人面談は、担当の先生とじっくり話ができる貴重な機会です。でも何を聞けば良いのかわからず、先生からの園での様子についての報告を聞いて終わりになってしまうことも少なくないのでは。筆者が海外で体験した子どもの個人面談をヒントに、その後の育児に活かせるコツをご紹介します。
インドで体験した「Next Step Meeting」
長女の通う学校では、定期的に「Next Step Meeting」という面談が行われていました。子どもの親が学校へ出向き、担任の先生と15分程度話をするというものです。
「Next Step Meeting」の内容
現状と目標がびっしりと書かれた「Next Steps Report」という紙をいただき、それを見ながら話をすることもありました。
もちろん、先生から園での子どもの様子を教えてもらうこともできましたが、それは「報告」というよりは、「今後について話し合うための、現状の共有」という感じです。
「学校ではこんな目標を作り、こういった方法でアプローチをしようと思っているけれど、どう思う?」と意見を求められたり、「この目標を達成するために、家ではこういうことに力を入れて欲しい」とアドバイスをいただいたりすることもありました。
「Next Step Meeting」があるときは、親の方も家庭の教育方針や学校への要望などを、ある程度事前に考えておかなければならないので大変でしたが、「先生方と一緒に子どもを育てている」という実感を得られる大切な時間でもありました。
「質問」や「疑問」を整理しておくことが大事
とはいえ、先生とじっくり話ができる機会はそう多くはありません。個人面談の時間をより活かすために、ただ話をうかがうだけではなく、質問や疑問を投げかけて、一歩踏み込んだ話し合いをしてみるのはいかがでしょうか。
面談の時間は短いので、事前準備が大切です。日々の生活の中で気になっていること、先生に聞いてみたいこと、幼稚園にお願いしたいことなどをメモしておいて、1~3つ程度にまとめておくのがおすすめです。
筆者はこんな質問をしています!
子どもの発達について
園の先生方は毎日多くの園児と接していますから、その経験から、年齢相応の発達かどうか、園ではどのように対応しているのか、家ではどのように声かけをしていくと良いかといった、アドバイスをもらうことができます。
子どもの今の課題について
課題が見つかったら、先生と一緒に「今後、園や家庭ではどのようなサポートをしていくか」ということについても話し合えると、さらに有益な面談になると思います。
子どもの良いところについて
そして聞いた内容を、「先生が褒めていたよ」と子どもに必ず伝えてあげてください。
「第三者からの褒め言葉」の効果は絶大で、子どもの自信につながることはもちろん、子どもと先生との信頼関係を強くするきっかけにもなります。
「迷惑かな」と思わず積極的に話をしてみよう
でも、先生方も子どもの親がどんなことを考えているのか知りたいと思っていますし、「一緒に子どもの成長を見守りたい」と考えてくれています。一方的に先生の話を聞くだけでなく、「話し合い」をすることで、先生と親との距離が縮まり、相互理解も進みます。
短い面談時間を「情報共有の時間」で終わらせず、先生とより良い関係性を築けるように、ぜひ事前に質問内容をまとめて臨んでみてくださいね。