現代の子どもたちにとって、インターネットは身近な存在です。「いずれ子どもにネットリテラシーを教えたいけれど、何をどう教えたらよい?」と悩むパパママも多いのでは?この記事では、筆者の長女が13歳の時、わが家でネットリテラシーについて話し合った内容を紹介します。
ネットリテラシーとは?
ネットリテラシーとはさまざまな文脈で使われますが、基本的な意味としては、「ネットを利用して、自分の望む情報を取捨選択し、活用できる能力」のこと。つまり、安全に、そして有益にネットを使いこなすための能力です。
しかし、親世代はネットに関する教育を受けた経験がなく、「子どもにネットリテラシーを教えたいが、何をどう教えたらよいかわからない」と悩むケースもあるのでは?
そこで、筆者の娘がネットデビューした時に、家族で話し合った内容を紹介します。
なぜネットを使うのか?メリットを伝える
ネットリテラシーというと、「ネットは危険」「デマが多い」など、ネガティブなことを考えがち。
しかし、わが家でまず娘に伝えたことは、ネットのメリットについてです。
ネットでレシピや生活情報を検索したり、日常の行動範囲では知りあえない人と交流できたり、自分の体験を文章で発信したり……。筆者自身が、ネットがあるからこそできた、と実感していることを伝えました。
「知りたいこと、表現したいことがある時、ネットはとても役に立つツール。上手に活用してほしい」と、娘に話しました。
ネットのリスクと、はじめて使うためのルール
たとえば、ネットには魅力的なコンテンツがたくさんあります。YouTube等、次から次へと関連動画が提示されるため、自己管理ができないと際限なく時間を浪費してしまうデメリットがあります。
また、ネット上のコンテンツには、閲覧やダウンロードにお金がかかるものもあります。中には、わざと紛らわしい表示で、不当にお金を払わせようとする悪質なサイトもあります。コストを理解し、納得してアクセスすることが必要です。
このほか、ネットではさまざまな立場の人が、匿名で意見を発信できます。「その人の好みや個人的体験を書いたものか?」「事実や、社会的に認められた見解か?」を見極めないと、誤った解釈につながることも……。情報を利用する時は、「どんな人・団体が発信しているか?」を確認し、さらに複数のサイトを見て比較検討するとよいでしょう。
そして、「ネット初心者」である娘に対し、以下のルールを決めました。
・ネットを使用するのは1日2時間まで。
・親が不在の時は使わない。
・使用中に不明なポップアップが出たり、クリックを促されたら、むやみに操作せず親に知らせる。
・疑問があったらすぐに親に言う。
子どもの成長に合わせて、様子を見ながらルールは緩めていきました。
【SNSの友だち】が【リアルの友だち】と違う点は?
引っ越して離れてしまった友だちとも気軽に交流を続けられたり、趣味を通じて違う年代の人と知り合えるのは、SNSのメリットです。
その上で、SNS上のやりとりがリアルな場での交流と異なる点として、
・匿名である。たとえば若い女性のアイコンのアカウントでも、実際は男性ということもある。プロフィールを鵜呑みにしないこと。
・直接顔を合わせないため、突然失礼な言葉をぶつけてくる人もいる。深く受け取らず、無視・ブロックなどの対策を取り、相手にしないこと。
・SNSの投稿は知らない人からも見られている。個人情報は書きこまないこと。
などを話し合いました。写真投稿については、以下の記事の内容を、かみ砕いて説明しました。
SNSに子どもの写真は危険?親ならぜひ知っておいてほしいこと – Chiik! – 3分で読める知育マガジン –
最後に
ネットは、私たちの世界を広げてくれる素晴らしい道具。危険があるからといって使用を禁止するのではなく、年齢に応じて子どもたちが上手に使っていけるよう、見守りたいです。
危険を回避するためには、親子で風通しよく話し合いながら、ともに学んでいく雰囲気づくりが大切ではないかな、と筆者は考えています。