果物は食卓で皮をむきやすいですよね。子どもの目の前で切るだけでも食育になるんですよ。切ったときの断面や種、皮の厚さなどを確認することは、果物をより深く理解することに繋がるからです。今回はりんごの豆知識や丸ごと活用レシピなど、食育に役立つ情報をお伝えします。
りんごDE食育
たとえば、子どもと一緒にりんごを切るとき、輪切りにすると真ん中に星が見えるなど、切り方によっても色々な発見があります。
また、りんごの皮や種はどうしていますか?捨ててしまうことがほとんどでしょうか。実はりんごの皮や種は、料理に再利用したり遊んだりもできるんですよ。
りんごの栄養成分
りんごには、生活習慣病に対して高い予防効果があることが近年の国際的な研究で分かってきており、多くの機関から果物の摂取拡大について推奨されています。
りんごは医者いらずと言われるくらいの万能果物
りんごにはペクチンが多く含まれていることから、腸内の善玉菌を増加させ、便通をよくするとともに、糖やコレステロールの吸収を抑制する効果も期待できます。
また、ポリフェノールには抗酸化作用や中性脂肪を減少させる機能などがあるので、生活習慣病を予防することもできます。
りんごの豆知識
りんごの保存方法
スーパーや八百屋で買ってきて、食べるまでの保存方法なども親子で共有できるといいですね。
りんごの皮が光っている訳
この現象は「油あがり」とも呼ばれるもので、よく熟していて食べころである証なんですよ。
水で洗うだけで十分ですが、気になるようであれば重曹を薄めて洗う方法もあります。
食べる時に教えること・伝えること
親としては、つい早く片付けたい、早く食べてほしいと思うこともあるかもしれません。でも、少しだけゆとりをもって食べているものについてお話してみてください。子どもがその食材に興味を示すはじめの一歩になるはずです。
大きさや噛むことの大切さを教える
特にりんごは大きさに注意しましょう。よく咀嚼しなければいけない理由を家族で話しあうなど、これも食育のひとつといえますね。
お手伝いで達成感を味わせる
金属のおろし板ではりんごの褐変が進んでしまうので、陶器やプラスチックのおろし機を使うとよいでしょう。
皮や種も活用して食育
1.りんごの皮アート
果物は、おやつにあげたい食材のひとつ。おやつタイムをより楽しくするために、こんな型抜きを楽しみながら、食べてみてはいかがでしょうか。
また、切ったりんごは表面に薄い食塩水やレモン水を付けると変色防止になりますので、お弁当などにいれるときには気をつけてあげたいですね。
2.りんごの皮を使って天然酵母を作る
<材料>
りんごの皮と種 ・・・りんご1個分
はちみつ または 砂糖・・・小さじ1~2
水・・・皮や種がかぶるくらい(目安300cc位)
<作り方>
1.材料を煮沸した瓶に入れて、冬なら常温に置いておく。1日に1回少しだけ瓶をくるくると回します。
2.2~3日目位には、回すと中からシューと音がして泡が出てきます。これを1週間~9日位(目安は音がしなくなるまで)繰り返します。種と皮を出したら酵母液の完成です!
できた酵母を使ってパンを作るのもいいですが、作らなくても瓶の中でシュワシュワと発酵する様子を見るだけでも、楽しい食育になりますね。
3.皮ごと食べるおいしいレシピ
<作り方>
1.中央部分の芯をスプーンや包丁などでくり抜きます(貫通しなくても大丈夫です)。りんごの皮に楊枝で穴を10カ所ほど開けておきます。
2.レンジ(500W)で5分あたためたあと、焼き目を付けるためにトースターで5分ほど焼けばできあがりです。
3.大人用にはくり抜いた中にバターやシナモン、ウイスキーなどを入れると、さらにおいしくなります。
食べるときの声かけや、食べ方、皮や種を活用したレシピなど、いろいろ工夫することで、子どもはりんごに興味を持ってくれるはず。もちろん、りんごだけじゃなく、いろんな果物、野菜でも試してみてください。今回ご紹介したことが、おうちでの食育のきっかけになれば嬉しいです。
消費者庁消費者安全課参考文献は消費者庁「食品による子供の窒息事故に御注意ください!」
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中央果実協会 うるおいのある食生活推進協議会
(監修/一般社団法人 母子栄養協会)