子どもたちから絶大な人気を誇る「マジック・ツリーハウス」。世界で1億4000冊も売れているという、人気の児童書シリーズです。子ども達に人気の理由はなんでしょうか?今回はシリーズのなかから5冊を厳選してご紹介します。
「マジックツリーハウス」が子どもたちの心をつかむ理由
主人公は二人の兄妹。兄のジャックは真面目で慎重派、妹のアニーは冒険好きで行動派です。この二人が魔法のツリーハウスから、いろいろな場所へ時空旅行をして冒険を繰り広げます。
お子さまたちに人気のある理由は4つ。
(1)低学年生でも飽きずに読破できるボリューム感
(2)すべての漢字に読み仮名がふってあるので読みやすい
(3)性別に関係なくわくわくドキドキできるストーリー
(4)お話に出てくる歴史・文化・自然などが興味をそそりやすい
2012年1月には映画化もされました。声優には北川景子さん(兄ジャック役)、芦田愛菜さん(妹アニー役)を起用。DVD、ブルーレイも発売しているので、本が苦手なお子さまはまず映像作品から入るのもおすすめです。
第1巻 恐竜の谷の大冒険
著者 :メアリー・ポープ・オズボーン、食野 雅子(訳)
出版社 :株式会社KADOKAWA
シリーズ第一巻の冒険は、恐竜時代へのタイムスリップ。主人公の兄妹は、恐竜たちと仲良くなったり、追いかけられて危ない目にあったりとハラハラドキドキの展開です。
たくさんの種類の恐竜が登場するので、恐竜や動物が好きなお子さまは特に夢中になって読んでくれるはず。未知の世界の動物が想像力をかきたてます。
第9巻 タイタニック号の悲劇
著者 :メアリー・ポープ・オズボーン、食野 雅子(訳)
出版社 :株式会社KADOKAWA
このお話では、ジャック、アニーの兄妹ともに、犬のテディも一緒に冒険の旅へ出発します。有名なタイタニック号の沈没をテーマにしており、悲しいお話ながら、子どもの心に「人を助けたい!」という気持ちを芽生えさせてくれます。
親しみやすい主人公たちの視点を通すことで、物語が子どもの心に入っていきやすく、重いテーマでも無理なく読み進めることができるでしょう。
第11巻 戦場にひびく歌声
著者 :メアリー・ポープ・オズボーン、食野 雅子(訳)
出版社 :株式会社KADOKAWA
舞台は1861年に起きたアメリカの内戦、南北戦争の時代。主人公の兄妹がタイムスリップすると、連邦軍の負傷兵と出会います。野戦病院のお手伝いなどをする主人公の目を通じて、お子さまは戦争の悲惨さ、怖さを疑似体験します。戦争はあってはならないものだと、子どもながらに感じとれる作品です。
第39巻 第二次世界大戦の夜
著 者:メアリー・ポープ・オズボーン、食野 雅子(翻訳)、甘子 彩菜(イラスト)
出版社:株式会社KADOKAWA
主人公の兄妹がマジックツリーハウスから飛び出した冒険の舞台は、親友を救うために訪れた第二次世界大戦真っ只中のフランス上空。パラシュートで飛行機から飛び出す瞬間の臨場感あふれる情景には、ドキドキ感が止まりません。勇気を出して地上に降り立つ決心をした兄妹に、思わず「がんばって!」と言いたくなります。
第二次世界大戦も歴史の授業で習いますが、習う前に知っていることでお子さまの興味を引き、理解度を高める助けになるでしょう。
第42巻 アーサー王と黄金のドラゴン
著者:メアリー・ポープ・オズボーン、食野 雅子(訳者)、甘子 彩菜(イラストレーター)
出版社:株式会社KADOKAWA
こちらのお話にはファンタジー好きなお子さまにはたまらないドラゴンが登場。第一巻の恐竜もそうですが、子どもは実際には見ることのできない動物や、ドラゴンのような架空の生き物が大好き。活字に親しむきっかけとしてもぴったりでしょう。
このお話は、円卓の騎士で知られるアーサー王伝説を下敷きにしたオリジナルストーリーで、主人公の兄妹がアーサー王の命を救うために奮闘します。黄金のドラゴンに命の水、盗賊団…とワクワクするような要素が盛りだくさん。主人公たちの一生懸命な姿が勇気と感動を与えてくれること間違いなしです。
物語の世界に親しんで豊かな心を育てよう
普段本を読む機会が少ないお子さまでも、マジックツリーハウスのようにワクワクドキドキがいっぱいのお話にふれることで、読書に親しめるようになるかもしれません。お子さまと一緒に本屋さんへ足を運び、シリーズのなかから興味をひかれる一冊を選んでみてはいかがでしょうか。