「ギフティッド」と聞くと何を思い浮かべますか。日本では「天才児」や「飛び級できるような頭のいい人」などと捉えられがちのため、さまざまな点で誤解が生じています。今回はギフティッドの実態や特徴、ギフティッドと認定されている大川翔さんのことなどをご紹介します。
「頭がいい人」を指す?ギフティッドとは
大筋では「先天的に平均値よりもはるかに高い能力を有する人のこと、その能力」といったことを指します。
例えば、リーダーシップに長けている子ども、芸術的才能がある子ども、創造力豊かな子どもなど、さまざまな分野において能力が抜きんでている子どもたちが該当するため、「ギフティッド=頭がいい人」という解釈では誤解が生じてしまいます。
NPO法人日本ギフテッド協会
早期教育とギフティッドの関係性
そもそも、ギフティッドは先天的な能力であるため、早期教育など後天的なもので育まれるものではありません。
また、保護者の働きかけにより受動的に学習させられている早期教育に対し、ギフティッドは子ども自らが興味ある分野を学び、知的好奇心を満たしていくという能動的な行動という点でも大きな違いがあります。
総合的に行われるギフティッドの判定方法
しかし、IQ値のみでの判定では限界があるため、現在は、学力検査や担任、保護者、医師等による所見等、さまざまな角度から、総合的に判定されるケースが多いようです。
どんな子がギフティッドに該当するの?
記憶力や判断力の高さ、語彙や文章構造の豊富さ、数字やパズルへの興味、感情の起伏の激しさ、政治・社会への関心、創造力の豊かさ、好奇心旺盛、集中力の高さ、ユーモアセンス
多かれ少なかれ、ギフティッドの子ども以外にも見られる行動ですが、著しく、そして、並外れた上記の様な行動が見られたらギフティッドの可能性があるかもしれません。
また、これらの行動発達障がいやアスペルガー症候群などと共通する特徴もあり、誤診されることもしばしばあります。
ギフティッドと認定された日本人の大川翔さん
著者 :大川 翔
出版社 :扶桑社
12歳でカナダの高校に飛び級進学し、14歳でカナダの名門大学に合格した大川さん。
5歳の時にカナダへ転居し、9歳でギフティッドと認定され、特別教育を受けていました。その大川さんの自著をご紹介します。
ザ・ギフティッド|書籍詳細|扶桑社
ギフティッドの子どもたちが活躍できる環境を
そのようなケアを行い、持っている能力をより伸ばすために、学校では提供されない教育や支援が必要です。
日本のギフティッドの子どもたちは、周囲からの偏見や理解不足で能力が活かされないばかりか、殺されてしまっているケースも多いようです。環境整備が進むことを願ってやみません。
Amazon.co.jp: ザ・ギフティッド 14歳でカナダのトップ大学に合格した天才児の勉強法 (扶桑社BOOKS) eBook: 大川 翔: Kindleストア
著者: 大川 翔
出版社:扶桑社