2016年08月27日 公開

「子どもの文章力アップ」のために欠かせない5つのこと

「読書感想文がどうも苦手……」という人、けっこう多いですよね。子どものうちに文章力の基礎を身につけておけば、大人になってから苦手意識に悩まされることもありません。子どもの文章力アップにとって「これだけは知っておきたい!」という重要ポイントをまとめました。

「読書感想文がどうも苦手……」という人、けっこう多いですよね。子どものうちに文章力の基礎を身につけておけば、大人になってから苦手意識に悩まされることもありません。子どもの文章力アップにとって「これだけは知っておきたい!」という重要ポイントをまとめました。

もっとも重要なことは「作文=楽しい」というすり込み

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子どもの文章力を高める方法はたくさん論じられてきましたが、万人に効果のある方法はありません。でも親御さんが留意すべきことが一つあります。それは「文章を書くこと=楽しい!」と子どもにすり込ませることです。

子どもは大人と比べると忍耐力がどうしても不足しがち。いかに優れた方法論でも三日坊主では効果はありません。逆にそれほど画期的な方法論でなくても、長く続けることができれば子どもの力も確実にあがります。

「文章を書くってなんだか楽しい!」という気持ちを子どもに持たせること……親御さんは、まずその1点に力を注ぎましょう。

国語力をアップさせることが近道となる

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日本人は国語である日本語で言葉をつむぎ、他者と意思疎通を行います。したがって文章力は国語力に比例します。

文章をゼロから作り出す練習だけでなく、漢字の書き取り、文章読解や音読など、国語の能力をつちかう学習法であれば最終的にはすべて文章力アップにつながります。

絵本も子どもの好みに合わせて絵の多い作品ばかり読ませていては国語力も向上しません。少しずつ文章の多い絵本へと段階的にレベルアップしていきましょう。

「客観的に観察する力」が文章力の土台に

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「今日、家族みんなで花火大会に行きました。人がたくさんいました。花火は音がとても大きくてきれいでした。」

小さな子どもが書く日記にはこんな文章が並んでいますよね。子どもが書く文章は、自分の意見を誰かに伝えるというより、自分で観察した客観的な事実をまとめるだけで精一杯というのが現実です。

ですが最初のうちはそれでOK。絵を描くときにはまずスケッチをして対象物を把握するように、文章を書く場合でも、観察して客観的に把握できた事実を並べる力が大切な基礎となります。子どもの観察力を高めるために、外にどんどん連れ出して、人や街や自然を観察する機会を与えてあげましょう。

優れた文章力には「豊かな感受性」も必要

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良い文章の条件の一つに、「客観と主観のバランスが優れている」ということがあります。喜び・悲しみ・怒り・驚きなど感情のゆらぎが過不足なく表現できている文章は人の心をとらえます。

子どもが作文を通じて自分の感情のゆらぎを見つめる訓練を重ねることは、結果として他者の感情のゆらぎを推測する力をもはぐくみ、コミュニケーション能力の育成にもつながるのです。

子どもが書いた文章を読んで、感情のゆらぎを表現できている文章があれば、親御さんが「この部分はどうしてこう感じたの?」などと問いかけて掘り下げる時間を作るとよいでしょう。

教え方や教材に迷ったら、まずは「まねをさせる」

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文章力を高める近道は「まねをする」ことです。江戸時代の寺子屋では、子どもたちは質の高い古典の文章を暗唱し、書き取りを行っていました。それにより格調高い語彙と表現力を自然に身につけていたのです。

まねの対象とすべき文章を選ぶ際のポイントは2つ。1つ目は「書き言葉で書かれているかどうか」。話し言葉は日常会話で身につけることができますが、書き言葉はきちんと練習しないと得意にはなれません。

2つ目のポイントは「丁寧でわかりやすい文章で書かれているか」。たとえ書き言葉で書かれている文章だとしても、その筆者独特の個性があらわれたくせの強い文章をまねてしまうと、あとになって矯正するのに苦労するので避けたほうが賢明です。

文章力アップのためには「ほめること」も忘れずに!

子どもの書いた文章の良し悪しにこだわらず、「字が大きくて上手!」などと文章以外の部分もどんどんほめてあげましょう。その積み重ねが「作文するとパパママにほめられる!」「自分は作文が得意なんだ!」という自尊心をはぐくみます。子どもにとっては「得意なこと」=「好きなこと」。好きなことであれば自発的にやり続けてしまう子どもの特性を利用しましょう。

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この記事のライター