小学校に上がる前にどこまで勉強をやらせるのが良いのか、ひらがな・カタカナ・漢字を少し覚えておいた方がいい?ドリルなどをやらせた方がいいのかな……と悩む方も多いと思います。
しかし、虫育児をしていると、言葉や量感(長さや重さ)、さらには日本地図・世界地図などを親が教えなくても自然と覚えることができるんです。我が家は特にドリルや通信教育などを家でやらせませんでしたが、自然とひらがな・カタカナ・そして簡単な漢字は、小学校に上がる前に勝手に覚えていました。
私はフルタイムで働いているので、特に保育園時代は家に帰ってからは毎日戦い。19時頃に家に帰宅し、ご飯を食べさせ、お風呂に入り、21時は寝かせたい……そう思うと、家で勉強する時間なんて全くありません。そんな中勝手に言葉や量感などを覚えていてくれたのはとても助かりました。
そのポイントは、図鑑!
図鑑は、コスパ最高の知育教材!図鑑、家で眠っていないですか?
「買ったけど、全然使っていない…」「2,000円もするから何冊も買うのを躊躇している…」というママ・パパもいるかもしれません。
しかし、図鑑は万能な学習ツールなのでうまく活用して、お子さんに知識をつけてあげましょう!
図鑑をいつから与える?
図鑑を与えるのは、何歳からでもいい!というのが私の意見です。我が家は、2歳頃から図鑑を与えていました。きっかけは小川大介さんの『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)を読んだこと。「頭が良くなって欲しい!!」という魂胆で(笑)、そのまま「辞書」「地図」「図鑑」を家に用意しました。
初めて我が家に置いた図鑑は、私が30年前に使っていた図鑑。息子が身近で興味を持ちそうな昆虫図鑑を、まず家に置いてみました。
30年前の図鑑でも、中身は大きくは変わっていません(新種などは出ていると思いますが)。
まずは何に興味を持つかわからないし、実家で眠っている図鑑をセットしてみて、お子さんの興味を把握するのもいいかもしれませんね。
図鑑は、写真や絵がたくさんあり、2歳くらいの子でも楽しめます。昆虫、動物、植物など、身近で自分が見たことがあるものであれば、「あれ?これ見たことあるぞ」と心の中で思っているのでしょう。
本格的な図鑑だと、写真やイラストに迫力がありすぎて、最初は怖がってしまうかもしれません。そんなお子さんには『はっけんずかん』(学研プラス)などの、かわいいテイストが中心の図鑑も、各社から出ています。
こちらを活用することで、図鑑を読むことに抵抗が減るかもしれません。慣れてきたら徐々に本格的な図鑑を与えてあげて、興味を深めていけば良いと思います。
図書館を活用しよう!
図鑑は1冊2,000円前後。情報量が多く、長く使えるのでコスパ最強ではありますが、色々な種類の図鑑を揃えるのはお金がかかりますよね。
買ってみたものの、興味を持たないかもしれない。そう思うと躊躇してしまうかもしれません。
そんな方は、ぜひ図書館を活用してみてください!
図書館には、色々な種類の図鑑が置いてあります。「昆虫」「動物」「鳥」のような総合的な図鑑から、「カブトムシ」「ミツバチ」「ライオン」などそれぞれの虫や生き物に特化した図鑑もあります。
まずは図書館で、様々なジャンルの図鑑を借りてみることで、お子さんが何に興味があるかを探してみましょう。
図書館はありがたい公共のサービス。親がせっかく買ったのに読まなかった場合、「なんで読まないの!!」とイライラしてしまいそうですが、図書館であれば、「タダだし。興味がないのかな、時期じゃないんだな」と割り切れます。
我が家では週に10〜20冊、色々な種類の図鑑や本などを借り、家に図鑑や本がたくさんある状態を作っています。
1回も読まずに返す図鑑もたくさんあります。(今週借りた星図鑑は一度も見ずに返却予定です)
けれどいつか興味を示すかもしれない、と思い、2歳頃からずっと続けています。
図鑑を読み聞かせに使う!?
我が家は図鑑を読み聞かせに使っていました。
「図鑑を読み聞かせに!?」と驚く方もいるかもしれませんが、図鑑は読み聞かせに最適です!
図鑑には虫の住んでいる場所、食べ物、特徴など生態の説明がたくさん載っています。
巻末のコラムなどは詳しい虫の特徴などが説明されていたり、虫に関連して地球温暖化などの環境問題・絶滅の問題なども掲載されています。大人が読んでも「へーそうなんだ…!」と学ぶことばかり。
息子は図鑑で知識を得て、外来生物が増えてしまったことにより在来種が減り、絶滅しそうな虫や生き物が増えていることを危惧しています。将来は生態系を直す仕事に就きたいそうです。
昆虫とは足が6本。ダンゴムシは昆虫じゃなくて節足動物。カブトムシは夜行性……など、読み聞かせを図鑑に変えるだけで、自然と知識が入っていきます。
ひらがな・カタカナを覚えていない2〜3歳くらいのお子さんであれば、文字に触れる機会。
「これが公園で見たアゲハチョウだね〜。この文字はアだよ。この文字はゲだよ・・・」などと文字についても教えることができます。
前述しましたが、息子は、図鑑を2歳からずっと読んでいて文字に慣れ親しんでいたせいか、家でドリルなどやらせることなく、ひらがな・カタカナは自然と覚えていました。
漢字も、読みであれば自然と覚えています。「この先に公園がある」「樹液が出る木」「この商品は特売!」など街にある看板などはすんなり読めますし、小学校5〜6年生の課題図書の本もスラスラ読んでいます。(書くのは流石に難しいようですが・・)
実体験×図鑑をリンクさせることで、知識が深まる
前述の小川大介さんの本に、
「実体験があると、図鑑に書かれていることもすべて生きた情報として入ってくるのです」
という言葉があります。この言葉に出会い、私は実体験と図鑑をリンクさせてきました。
公園に行ってダンゴムシを見ている息子に、「ダンゴムシだね〜。足がたくさんあるね〜。あれ?この虫はダンゴムシなのに丸くならないね」と声をかけます。
その後家に帰り、昆虫図鑑を一緒に見て、「ダンゴムシは足が14本あるんだって!あれ、昆虫は足が6本の生き物だから、ダンゴムシは昆虫じゃないんだね。節足動物なんだね。丸くならなかったダンゴムシは、ワラジムシっていうんだね!」という感じで話しかけながら図鑑を読みます。
どんな動きをしているのか、大きさはどれくらいか、飛ぶのか、どんな鳴き声なのか、目はどこにあるのか……など実際に視覚や聴覚、触覚などを使ってたくさんの刺激を受けた後、図鑑を使ってそれを知識としてインプットする。
こうしてたくさんの虫の知識を自然に息子はつけてきました。今は「この虫何?」と公園にいる虫を聞けば、9割の確率でわかります。さらに名前だけではなく、特徴や食べるものなども頭に入っています。
家に帰らずとも、ポケット図鑑を公園持参すれば、その場で調べることができます!
ポケット図鑑はまさに「実体験と図鑑」のリンクを、その場でできる最高のツール。
我が家も昆虫、動物、魚、花、星など、10巻セットが自宅にあります。
(昨年のクリスマスプレゼントにサンタさん(=私)がくれました)
息子は大抵公園に行く時には図鑑を持参します。ポケット図鑑を持っていなかった頃は、大きな図鑑を2−3冊リュックに入れていました。重いので、結局帰りは私が持つハメに……。けれど、「捕った虫をすぐ調べる」ことが知識を深めることに役立つと信じ、できる限り息子の要望に合わせて持参していました。
我が家にある『学研のLIVEポケット図鑑』(学研プラス)は、裏表紙に定規がデザインされていて、その場で大きさまで測ることができます!
「この捕まえたコクワガタは40mmだ。4cmだね。図鑑で見ると、コクワガタは17〜55mm程度と載っている。僕が捕まえたこのコクワガタは大きい方なんだ!」などと捕ったその場で長さの勉強にもなります。
虫育児をしていると、このように量感(大きさや長さの概念)を自然と覚えることができます。
長さは小学校1〜2年生の算数で習いますが、息子は得意分野。4〜5歳から虫を捕っては定規で測り大きさを調べていたので、cm,mmなどは自然と知っていました。
「図鑑×実体験」が最強の理由とは
このように、図鑑×実体験を組み合わせることで、わざわざ机に向かって勉強をさせることなく、「自然と知識を知っている状態」を作ってあげることができます。虫育児の良さとしてお伝えしていますが、これは虫じゃなくても応用できます。
花でも、動物でも、星でも、子どもの「好き」に合わせて図鑑によって知識を深め、それに付随して言葉や量感、地図なども自然と覚えていく。ぜひ図鑑を活用して、自然と、そして楽しく「頭の良さ」を育んであげましょう!
より詳しく虫育児でどうやって頭の良さを育むのかを知りたい方は、「すごい虫育児」も読まれてみてくださいね!