2017年02月22日 公開

【料理の不思議】卵をゆでるときは塩を入れるといいのはなぜ?

ゆで卵を作るとき、鍋の中で殻が割れてしまって、白身が出てきてしまったという経験ありませんか? そんな失敗を防ぐために役立つのが、「塩」です。どうして塩が効果的なのでしょうか?その理由や、塩の役割に興味を持ってもらうための声掛けを紹介します。

ゆで卵を作るとき、鍋の中で殻が割れてしまって、白身が出てきてしまったという経験ありませんか? そんな失敗を防ぐために役立つのが、「塩」です。どうして塩が効果的なのでしょうか?その理由や、塩の役割に興味を持ってもらうための声掛けを紹介します。

どうして鍋の中で割れるのか

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bdrone/Shutterstock.com
鍋に入れたときの衝撃、あるいは、ゆでている最中に鍋の中で卵同士、鍋肌にぶつかったりして、ゆで卵を作るときはどうしても卵の殻に亀裂が入りやすくなってしまいます。また、冷蔵庫から出したての卵を熱湯に入れると、急激な温度差により、やはり割れやすくなってしまいます。

固ゆで卵なら、水から一緒にゆでてしまえば割れることを防ぐこともできるかもしれませんが、半熟卵を作りたい場合はそうもいきません。殻割れ防止策として、まずは急激な温度差を防ぐために、冷蔵庫からは卵を予め出しておくことをおすすめします。

卵を茹でるときは、塩を入れるとよい!?

とは言え、そっと卵を入れたり、予め常温に戻しておいても、割れる時は割れてしまいます。お湯の中で割れると、こんな悲惨な状態に……。
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そこで登場するのが、「塩」です。塩には、タンパク質の熱凝固(肉や魚を焼くと固くなるのはこのタンパク質の性質によるもの)を促進する働きがあります。お湯の中に塩を入れておくことで、万が一殻が割れて白身が出てきたとしても早く固まってくれるので、白身の流出を最小限に抑えてくれるというわけです。

塩の量は、卵3~4個ゆでるくらいの湯量なら、小さじ1くらいで十分です。

「お湯に塩を入れておくと、卵の白身をすぐに固めてくれるって知ってる?」と子どもに聞いてみてください。なんで?ほんとに?と逆質問が返ってくれば、さぁ一緒に作ってみて体験させてあげるチャンスです!

ポーチドエッグを作るときも塩が役立つ!?

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FullFrame Lab/Shutterstock.com
熱湯の中で白身を素早く固めてくれる「塩」。その性質を利用して作るのがポーチドエッグです。白身が固っていく様子を見せてあげるなら、ゆで卵よりもポーチドエッグを作ってみる方がわかりやすいです。

1.鍋で水を沸かし火をとめ卵を落として3分、様子を見る(固まりが遅い)
2.同じことを塩を入れてやってみる(固まりが早い)
それぞれを見せてあげることで、塩の力で卵が固まるのを実感できるはずです。

子どもがもっと知りたそうな顔をしていたら、「魚に塩をふってから焼くと魚のカタチがくずれないんだよ」とか「お肉を炒めるとき、塩をふるとナベにくっつかないよ」などなど、その他の塩の役割を教えてあげるのもいいですね。興味のあることは、子どもはどんどん吸収します。

まとめ

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単なる味付け以外にも、塩にはいろんな役割があるということは、子どもにとって新しい発見に違いありません。料理に欠かせない塩の存在を早くから意識すると、料理上手な子に育ってくれるかもしれませんよ!

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この記事のライター

AKARI ITOI
AKARI ITOI

出版社、料理企画会社を経て独立。WEBメディアを中心に企画からライティングまでこなすコンテンツディレクターとして活動中。得意ジャンルはグルメ/クッキング/子育て/幼児教育/受験。東京在住。石川県出身。2児の母。調理師/食育指導士/JHBS講師/パンコーディネーター取得。