2019年04月02日 公開

英語のリエゾン(リンキング)とは?仕組みと実例を解説

なめらかな英会話を聞いていて、単語がどこで区切られているのかを聞き取れず混乱した経験はありませんか?英語の文章中、ふたつの単語が連結して発音が変わる現象をリエゾン(リンキング)といいます。英文の聞き取りと発音に重要なリエゾンの仕組みをまとめました。

なめらかな英会話を聞いていて、単語がどこで区切られているのかを聞き取れず混乱した経験はありませんか?英語の文章中、ふたつの単語が連結して発音が変わる現象をリエゾン(リンキング)といいます。英文の聞き取りと発音に重要なリエゾンの仕組みをまとめました。

リエゾン(リンキング)って何?

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リエゾンとは、文章中のふたつの単語が連結して発音が変わる現象のことをいいます。「リエゾン(liaison)」という言葉自体はフランス語で「連結」を意味する言葉。主にフランス語における音声上の特性を指すため、英語では「リンキング(linking)」という呼び方がよく使われています。

英語の法則である「リダクション」や「フラッピング」などの現象は、リエゾン(リンキング)の一部。どのような場合に何が起こるのか、それぞれ実例とともに見てみましょう。

音が脱落する「リダクション」

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リダクションとは、音が脱落する現象のことです。発音されるはずの音が、聞こえないくらいのかすかな音で発音されます。例えば「Good Night」はグッドナイトではなく「グナイ」と発音され、「グッド」の「ド」と、「ナイト」の「ト」が聞こえません。

good job :「グッドジョブ」ではなく「グジョブ」
walking:「ウォーキング」ではなく「ウォーキン」
I like him:「アイライクヒム」ではなく「アイライキム」

音そのものが変わる「フラッピング」

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フラッピングは音素そのものが変化する、主にアメリカ英語で起こる現象です。たとえば「butter」はバターではなく「バラー」のように発音されます。前後を母音にはさまれていたり、直前にストレス(アクセント)のある母音があったりする場合、「t」が「l」のように発音。「butter」なら、「t」が「u」「e」という母音にはさまれており、アクセントは「バ」にかかっています。つまりフラッピングが発生する条件に合致していると言えるでしょう。

映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」が「レリゴー」と聞こえるのも、まさにフラッピングが起きているためです。

water:「ウォーター」ではなく「ワラー」
shut up(静かにして):「シャットアップ」ではなく「シャラッ」
get out(出て行って):「ゲットアウト」ではなく「ゲラァウ」

リンキングを理解する必要性

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映画を英語で見ていると「役者が早口でモゴモゴ言っているように聞こえる」ということがあるのではないでしょうか。これは役者がどもっているわけではなく、リンキングが起きることで単語一つひとつを区切って発音する場合に比べ、音が繋がったり、省略されたりして聞こえるためです。

つまりリンキングを理解することで、より正確に英語を聞き取ることができるようになります。また自分が英語を話すときも、リンキングを意識するとネイティブらしい発音に近づくでしょう。もちろんカタカナ英語を話すより、ネイティブにも通じやすくなります。

リンキングを効率的に学習するには

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リンキングのパターンは数多くあります。典型的なパターンを理解して基礎知識を身につけることはもちろん、できるだけ多くの英語に接して経験を積むことが重要です。

リンキングを聞き逃さないように意識しながら英文を聞き、それをそっくりそのまま真似してみましょう。耳と口の動きとでリンキングに慣れていけば、自然と聞き取ったり話したりできるようになっていくはずです。

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この記事のライター