2018年のこどもの本総選挙の投票結果が発表されました。この結果を見ると、子どもが本当に好きな本の傾向がわかります。ここでは2018年のランキングベスト10と、ベスト5入りした本の詳細をご紹介します。お子さまの本選びの参考にしてみてください。
小学生が選ぶ! “こどもの本” 総選挙とは?
「本があまり好きじゃない」というお子さまは、もしかしたら本当に面白いと思える本に出会っていないのかもしれません。「子どもに少しでも本の楽しさを知ってほしい」というパパママにチェックして欲しいのが、「こどもの本総選挙」です。
こどもの本総選挙とは、小学生が自分の読みたい本を選んで投票するというもの。小学生しか投票できないので、リアルな子どもの好みが反映されます。この試みは、多くの子ども向け図書を出版するポプラ社の「もっと子どもたちに本を好きになってほしい」という思いから始まりました。
2018年に投票を行った小学生の数は、約12万人。その投票結果はじつに子どもらしいものとなりました。ではさっそく2018年5月に発表されたランキングの、1位から10位までをご紹介しましょう。
こどもの本総選挙2018年のベスト10
2位 あるかしら書店(ポプラ社)
3位 りんごかもしれない(ブロンズ新社)
4位 おもしろい! 進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典(高橋書店)
5位 おしりたんてい かいとう VS たんてい(ポプラ社)
6位 おしりたんてい いせきからのSOS(ポプラ社)
7位 このあとどうしちゃおう(ブロンズ新社)
8位 ぼくらの七日間戦争(株式会社KADOKAWA)
9位 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂(偕成社)
10位 りゆうがあります(PHP研究所)
以上のような結果となりました。ヨシタケシンスケさんの作品と、『おしりたんていシリーズ』の強さが光ります。小学生の子どもは感動できるものよりも、ワクワクするものや笑えるものにひかれやすいのかもしれません。ヨシタケシンスケさんの絵本は、大人が読んでも笑えるものが多くあります。
また『ざんねんないきもの事典』は大人の間でも話題となり、アニメ化もされました。面白いと感じるものに、大人と子どもの垣根はそれほどないのでしょう。なお11位~の本を知りたい方は、以下のサイトをチェックしてみてください。
1位 年代問わず人気「ざんねんないきもの事典」
著者 :今泉忠明(監修)、下間文恵/徳永明子/かわむらふゆみ(イラスト)
出版社 :高橋書店
笑えるエピソードが多く、本が苦手なお子さまでも楽しめそうです。これまで知らなかった生き物の意外な生態を知ることもでき、理科の学習への興味づけにも役立つかもしれません。親子で楽しめる一冊です。
2位 本の魅力を詰め込んだ「あるかしら書店」
著者 :ヨシタケ シンスケ
出版社 :ポプラ社
みんなの「こんな本があったらいいな」という気持ちをかなえてくれます。あらためて本と、本屋さんの魅力に気がつかせてくれるでしょう。読み終えたあとに、親子でどんな本があったらうれしいか想像してみてはいかがでしょうか。
3位 想像力がひろがる「りんごかもしれない」
著者 :ヨシタケシンスケ
出版社 :ブロンズ新社
リズム感のある文章で、小さなお子さまでも楽しめます。ストーリーをさらに楽しく盛り上げてくれるのが、とぼけたようなイラスト。多角的なものの見方を知り、お子さまの想像力を育てるのにも一役買ってくれるはずです。
4位 もっと知りたい!「続ざんねんないきもの事典」
著者 :今泉忠明(監修者)
出版社 :高橋書店
この本をきっかけに、動物たちの残念な一面だけでなく、違った魅力を知りたくなるかもしれません。ただ面白くて笑えるだけでなく、お子さまの知的好奇心を刺激するのにも役立つでしょう。
5位 子ども好みの要素満載「おしりたんてい」
著者 :トロル(作)トロル(絵)
出版社 :ポプラ社
そんな推理要素と、子どもが好きな「おしり」をドッキングさせた「おしりたんてい」シリーズ。子どもの好きな要素をぎゅっと詰め込んでいるところが、人気の秘密なのかもしれません。
しかもただ笑えるだけでなく、頭を使ってしっかりと考えさせる内容になっています。間違い探しなど能動的に楽しめる要素もあるので、最後まで飽きずに読めるはず。お子さまの読書の習慣づけにもぴったりでしょう。
こどもの本総選挙の結果を本選びの参考に
また、こどもの本総選挙 第二回の開催は2020年に行われることが決定しています。お子さまが小学生なら、ぜひ投票にも参加させてみましょう。自分の投票した本がランク入りすると、さらに本への愛着がわくかもしれません。