汚い言葉をあえて言っては面白がるブームが息子達に到来。なかでも、お気に入りは「うんこ」!! そんなに好きなら知育にしちゃえ!と立ち上がった筆者が選んだものは……!? 図鑑で調べ、うんこホットケーキを焼きながら、親子で学びを深めた経験をご紹介します。
子どもってうんこ大好きですよね……
そんななか、このモチベーションを正しい方向(?)へと導こう!とある思い付きをした筆者。それは、子どもたちの大好きなおやつに、「うんこ要素」を加えて、うんこからの学びを一層広げてみようというものです。
題して「うんこクッキングで生き物の生態に迫ろう」です! 食べ物を扱いながらも汚い表現のオンパレードで大変恐縮ですが、最後までお付き合いいただければうれしいです。
クッキングをはじめる前に!まずは知識の仕込みをしましょう
著者:山本麻由(監修)、中居恵子(文)
出版社:ミネルヴァ書房
この図鑑は、子どもが興味を持ちやすい「動物」ごとのくくりで、食べ物&消化器官&うんこにまつわる、あれこれが紹介してあります。カラフルで大胆なイラストが幼稚園児でも夢中になるほどわかりやすく、コラムと合わせてとても勉強になりました!
例えば分類だけをとっても、普段「昆虫」「鳥」と捉えているものが、
・花のみつを吸う蝶=草食動物
・昆虫を食べるフクロウ=肉食動物
・血を吸う蚊=肉食動物
・昆虫を食べたりイネの実を食べるスズメ=雑食動物
と分類されており、親子でへぇ~の連続です。もちろん、息子たちはドハマリ!
個別に何かを調べるのもよいですが、「うんこ」という横ぐしで世界を見るのもとても面白い経験になりました。他にもうんこの特徴(におい、尿と混ざるなど)、大きさ、健康状態、成分まで、いろいろな切り口で楽しめますよ。
「うんこ」の図鑑がパパママの救世主に!?子どもの困った行動を“スッキリ”解決!
うんこホットケーキづくり、スタート!
【材料】
・ホットケーキミックス 200g
・卵 1個
・牛乳(もしくは豆乳、水) 150ml
・ココア 大さじ2杯ほど
こちらを液体→粉類の順番に混ぜていくと、いい感じの茶色い液体の完成です!この時点で、「うんこ色だ~~~~~~!きゃ~~~」と大騒ぎの息子たち。
「うんちの成分は、ほとんど水分だからねぇ~」と相槌を打つ筆者……。もはや、彼らの世界に入り込むしかありません!
どんなうんこを作る??図鑑を見ながら考えよう!
「どんなうんちにする~?」の問いかけに、息子たちの反応はというと……
【いぬ】→「人間と似てるなぁ~」
【パンダ】→「たわらがたで15cm!」
【ウニ】→「小さな丸いうんこがたーくさん!」
【ゾウ】→「アフリカゾウのでっかいの!」
【あゆ】→「ほそながーい」
【フンボルトペンギン】→「にょろにょろでへんなの~」
思い思いに流し込んだ生地、なんだか似通ってしまいましたが、写真だと、どれがどれだか分かりますか?本当にうんこの形状は、バラエティに富んでいるんです!
うんこホットケーキの出来上がり~!さらに深める会話とは?
うんこクッキングの総復習~!
筆者は、こんな質問やコメントを息子たちに投げかけました。
・これはどんな動物のうんこですか?
・どんなものをご飯に食べているの?
・なんでうんこがこんなカタチなのかな~?
・おしっこも混ざってるんだよね~
・お、これはバナナみたいで元気なうんち!
知ったかぶりの知識を披露してくれたり、「ちょっと待っててね~」と図鑑に戻ったり、「人間のうんちを半分食べたら、違う動物のカタチになった~」と喜んだり、それぞれに知識を深める息子たち3人(私も含め)でした。まさか息子とうんこで知的な会話をする日を迎えるとは……(笑)。感無量です。
こうしてアウトプットの場を設けると、みるみるうちに動物に詳しくなっていきました。息子たちは、もっと思い切り表現したかったようで、次回は粘土でトライすると息巻いています。
人間の消化も考えてみよう
以来、食事中には実況中継が流行りだしたわが家。
「ただいま、食道を通過」
「胃で溶かされています」
「小腸で栄養を吸収中」
「明日の朝にきっと肛門から」……という風に。
「え、校門?肛門?きゃーー」と言い合いながらも、体の仕組みについて学ぶよいきっかけになりました。
なかなか真っ向から、排泄機能について会話をする機会は少ないもの。うんちをすることはとても大事なこと、健康の指標にもなること、よく噛むことがなぜ大切か、などなど。「うんこ」を通じて、いろいろな話ができて有意義な時間でした。
子どもが食いつく! うんこは学びの宝庫
そしてある日、日に日に水分が減って固くなっていくことに気づき、(絵本で見た)銀バエが本当にやってくることにも感動したのです!
以来、筆者は発想を変え、子どもが気になるものを、いかに彼らの学びにつなげるかを意識してきました。
「たかがうんこ、されどうんこ!!」と改心。体にとって必要な機能のひとつであり、「汚いからやめなさい」の一言で終えるには、もったいないほど楽しい世界がそこには広がっていることに気付かされました。生き物すべてに共通する「排泄」を通して、カタチや特徴からなどを楽しく学べたのは、親子ともにとてもよい経験になりました。
もしお子さまが夢中になっているようでしたら、TPOを意識した声掛けをしつつも、こんな楽しい学びやアウトプットの場を設けてみませんか?