子どもの成長のワンステップである「離乳食」。最近は便利グッズもいろいろあり楽しみ…な反面、不安や悩みの種になるものでもありますよね。親世代とのギャップや住んでいる土地事情もあり、何が正解か迷いがちな離乳食。メキシコで筆者が経験した離乳食事情をお届けします。
どんな離乳食が正解?はじめての子育ては疑心暗鬼になることばかり!
筆者は、海外に住んでいる分「日本語で書いてある」情報が欲しくて、ネットで調べまくり、現地のお医者さんの言うことよりネット情報に従ったほうがいいのでは…と疑心暗鬼を繰り返しました。
しかし、離乳食に関していろいろ検索してみると、ペースト状のいわゆる「離乳食」を子どもに与えることなく、いきなり固形の食物を与えるBLD(Baby Led Weaningの略称)と呼ばれるやり方がイギリスから生まれ、各国で話題になっている、という驚きの記事を発見しました。
また、筆者の母親世代は、生後2~3カ月から薄くのばした果汁や野菜スープを与えるのが「常識」だったと聞きます。
その国なりの事情があっての離乳食。必ずしも「日本式」の離乳食にこだわる必要はないのでは?そんな風に感じた経験をご紹介します。
メキシコのベビーフード事情
ラインナップも「野菜のペースト」「果物のペースト」「ハムなどの動物性たんぱく質のペースト」という、お世辞にもおいしそうとはいえないものばかり。味が濃い目なのもちょっと心配。
一応、離乳食前期、後期のような区分もありますが、ビンの大きさ以外に違いがあるのだろうか…と疑問を持つことも。個人的には、「万が一作り置きがなくなった時の非常食」としてストックしておく、程度にしか頼れないと感じました。
生後5カ月からはじめての離乳食をスタート!
そこですすめられた食材が下記の通り。
【フルーツ】
グァバ・リンゴ・洋ナシ・モモ・マンゴー
【野菜】
チャヨーテ(瓜)・ズッキーニ・グリンピース・ニンジン・ジャガイモ
【穀物】
米・オートミール
それぞれをまずは1種類ずつ、煮てすりつぶしたものを与えるように、という指示でした。日本のwebサイトから得ていた情報より、かなりバラエティに富んだ食材に、一瞬ひるんだのを覚えています。
特にグアバやマンゴーは、乳児には刺激が強すぎるのではないかと、なかなか手を出せずにいた食材です。
日本の5倍!広大な国土が生み出す大地の恵み
そのため、フルーツの種類も豊富で、日本に比べて安価で入手できるのが特徴。マンゴーなども時期になると1kg20ペソ、パパイヤも中振りのものが30ペソ以下(1ペソ=およそ6円/4月現在)で買えます。
フルーツは朝食におやつにと身近な食材なので、さまざまな種類を早い段階から与えるのもうなずける話といえるでしょう。
葉物はゆっくり、がメキシコの常識?
ちなみに、8カ月目にはメロン、パパイヤ、スイカなどのフルーツを「冷たい状態」で食べさせてもOKという指示が…。
離乳食に正解はないけれど…
最近、0歳児にハチミツを与えたことで起きた死亡事故なども話題になりました。昔は良かったことでも、研究を経て与えてはいけないものに指定されているものもあり、親世代とのギャップやその土地ならではの事情に戸惑いを覚える方も多いかもしれません。正しい知識は得つつも、柔軟に向かい合っていけたら良いのではないでしょうか。