2018年06月19日 公開
幼稚園の転園・途中入園は子どもの環境が一新される大イベントです。事前準備や手続きをしっかりと行い、入園をスムーズにこなしましょう。新しい幼稚園生活を晴れやかな気持ちでスタートするための、途中入園の手続きと注意点のご紹介です。
幼稚園の転園・途中入園は子どもの環境が一新される大イベントです。事前準備や手続きをしっかりと行い、入園をスムーズにこなしましょう。新しい幼稚園生活を晴れやかな気持ちでスタートするための、途中入園の手続きと注意点のご紹介です。
さまざまなケースがある「途中入園」
転園し途中入園することは、子どもにとって大きな環境の変化です。慣れ親しんだ友達・先生とのお別れがストレスになることも考えられるので、慎重に決断したいところです。やむを得ずパパママが転園を決める理由は、以下の3つがほとんどではないでしょうか。
1.仕事・家庭の都合による転居
パパママの転勤・転職による転居の場合、転園理由は「幼稚園から遠くなり、通えなくなってしまうこと」にあります。たとえ幼稚園・人間関係に不満があったとしても、表向きは転居とできるので気負わず転園がしやすいかもしれません。
2.幼稚園の教育方針が子どもに合わない
「教育方針が我が子に合わず、子どもも先生もストレスを抱えてしまっている」といった場合、転園・途中入園を考えるのも仕方がないでしょう。幼児期2~3年の過ごし方は、子どもの成長に大きな影響を及ぼします。途中入園を期によりお子さまに合った幼稚園を見つけることで、特性を伸ばすことにつながるはずです。
3.子ども・保護者のトラブルなど
我が子を思う気持ちから、ときには保護者同士が衝突してしまうこともあります。SNSを利用した保護者同士の情報交換も珍しくない昨今は、小さなトラブルに尾ひれがついて収拾がつかなくなるケースも。
子どもの喧嘩・保護者同士の行き違いから大きなトラブルになった場合は、転園してしまうことも解決策のひとつです。
転園する際の注意点
途中入園はつまり、人間関係や教育環境が一新されるということ。より子どもに適した状況に変わる可能性も高いです。
一方で、友達や先生とのお別れは大きなストレスにもなりかねません。子どものストレスを最小限に抑えて、スムーズに転園するための注意点は3つあります。
1.転園から途中入園までは2カ月以上の余裕を持って
途中入園の受付は1カ月前としている幼稚園が多いです。途中入園を希望する幼稚園に必ずしも入園できるとは限りません。複数の園を見学し、教育方針・教員・施設が我が子に適しているかをしっかり吟味するためにも、幼稚園探しは2カ月以上前から行いましょう。
2.遅くとも1カ月前には今の幼稚園に転園を知らせる
書類上の手続き・お友達とのお別れに時間の余裕を持てるよう、できれば1カ月以上前に園へ知らせておいてください。お別れ会などのセレモニーをきちんと行い転園することで、子どもの気持ちの整理もつけやすくなります。
3.先生・保護者への感謝を伝える
幼稚園の教育方針と合わなかった、人間関係のトラブルなどが転園の理由だとしても、先生・保護者への礼節を尽くすことが大切です。幼稚園生活で支え見守ってくれた先生・保護者の方にお菓子や小物など「ちょっとした心遣いが感じられる」贈り物をするのも良いでしょう。
幼稚園の転園→途中入園までの手続き
転園・途中入園を決めたら2カ月以上前から動くのがベターです。できるだけ早く行動することで、子どもの意思を確認しながら新しい幼稚園を決めることができます。
1.入園を希望する幼稚園に空きがあるかを確認
公立・私立どちらを選ぶ場合も、定員に空きがあるかどうかはHPなどで確認するだけでなく、直接園に確認しましょう。
2.子どもと一緒に複数の幼稚園を見学
教育方針・施設・職員などが我が子に合うか否かは、実際に幼稚園を見学することでおおよそわかるはずです。複数の幼稚園を比べて、子どもが楽しく通える園を見つけたいところ。ぜひお子さまと一緒に幼稚園の雰囲気を体感してみてください。
3.通っている幼稚園に転園を知らせる
次の園に出す在園証明書・今までの幼稚園での活動内容・指導要録などが必要になるので、最低でも1カ月前には知らせます。
4.新しい園に入園願書を出し、制服・教具の準備
途中入園をする園に入学願書・在園証明書(前の園)・住民票等の必要書類を提出します。新しい園の制服・教具を購入し、入園準備を進めましょう。手作りの通園バッグ・スモッグなどが必要な場合もあります。
5.今までのお世話になった幼稚園にしっかり挨拶をする
これから入園する園に対してももちろんですが、今まで通っていた幼稚園の先生・保護者にも失礼のない謙虚な対応を。どんな転園理由にせよ、お世話になった先生・保護者はいるはずです。またいつかどこかで会うときに恥ずかしくないよう、きちんと挨拶しておきましょう。
制服・教具の買い替えにかかる費用は?
公立・私立共に制服・教具をすべて買い換えるとなると、30,000円以上の出費は見込んでおいたほうが良いでしょう。歯磨きセット・お弁当箱・遠足用リュックサックなどは前の幼稚園から引き続き使えそうです。
公立幼稚園の入園料は無料~10,000円程度の園がほとんど。制服・教具を合わせても約50,000円の費用で入園準備ができます。一方、私立幼稚園は入園料だけで100,000円以上かかるところも多いです。準備と合わせると200,000円以上かかることも珍しくありません。
通う園に合わせて入学準備金を手元に準備しておきましょう。
子どもの心に寄り添うことでスムーズな途中入園を
転園・途中入園の際は親子のコミュニケーションをいつも以上に密にとり、子どもの心に寄り添うのがベスト。特に4歳以降になると情緒が発達し、相手の気持ちを察して我慢する傾向も見られるようになります。
「先生や友達とのお別れが辛い」「新しい幼稚園に意地悪な子がいたらどうしよう」と、転園に伴って、子どもの心には希望・期待と同時に、悲しみや不安も生まれるものです。なかには、こういった感情をパパママに伝えたら困らせてしまうのではないかと考え、我慢してしまう子も。
子どもの様子を確認し、できるだけ話をたくさん聞くことで情緒の安定をはかりましょう。