2018年03月02日 公開

赤ちゃんの言葉を伸ばす教え方!発話を促す話し方のコツ

赤ちゃんが言葉を話すためには、同じ言葉を何度も繰り返し聞く必要があります。けれども、どうやって言葉を教えてあげればいいの?と悩んでしまいますよね。そんなときは、環境や話し方を工夫すると、言葉のインプットを助け、発話を促すことができますよ。

赤ちゃんが言葉を話すためには、同じ言葉を何度も繰り返し聞く必要があります。けれども、どうやって言葉を教えてあげればいいの?と悩んでしまいますよね。そんなときは、環境や話し方を工夫すると、言葉のインプットを助け、発話を促すことができますよ。

子どもの言葉の発達への熱意

 (84179)

Elena Larina / Shutterstock.com
カナダで暮らす筆者の息子(9歳)は、7カ月で話しはじめ、1歳2カ月ごろには英語と日本語を使い分けていました。現在は、フランス語、英語、日本語を年相応に話すことができます。妊娠中から現在まで、筆者以外に日本語を話す人がほぼいない環境で、日本語の教え方について、たくさん調べ実践してきました。その経験から、赤ちゃんの言葉を伸ばす接し方や教え方のコツを紹介します。

言葉を伸ばす環境と話しかけ方

0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児 | サリー ウォード, Sally Ward, 槙 朝子, 汐見 稔幸 |本 | 通販 | Amazon (84180)

タイトル:1日30分間「語りかけ」育児
著者:サリー・ウォード(著)汐見稔幸(監修) 
出版社:小学館
筆者は息子の言葉の発達をサポートするために、たくさんの本を読みました。その中で最も参考になったのが「語りかけ育児」です。著者のサリー・ウォード氏は、赤ちゃんが言葉を取得するには、静かな環境での1対1の対話が重要だといいます。それは、赤ちゃんには、まだたくさんの音を聞き分ける力がないからです。

また、赤ちゃんと話すときは、普段よりもトーンは高めで、ゆっくり、短い文で話すことが大切ともいわれています。このことは、2014年に発表されたワシントン大学とコネティカット大学の共同研究でも証明されています。大人が子どもと1対1で、高めのトーンで、ゆっくり、母音を強調して話した時間が長かった2歳児の語彙は、時間が短かった2歳児の2.5倍ほどでした。

赤ちゃんの見ているもの、気持ちを代弁する

 (84182)

Joana Lopes / Shutterstock.com
子どもは同じ言葉を繰り返し聞くことで、ものや感情と言葉を一致させます。ですから、発話前の赤ちゃんにも積極的に話しかけてくださいね。朝は「おはよう、今日は天気がいいね」、赤ちゃんが泣いたら「どうしたのかな?お腹が空いたのかな?」といった感じです。最初は、ずっと独り言を言っている気分になるかもしれませんが、だんだん慣れてきますよ。

それから、赤ちゃんが見ているものを親が言葉にしてあげましょう。天井を見ていたら「天井を見てるのかな?天井は白いね。天井には手が届かないね」といった感じです。「天井」が入った短い文をいくつか続けます。さらに、赤ちゃんの気持ちを代弁してあげるのもおすすめですよ。笑顔のときは「嬉しそうだね」、穏やかなときは「リラックスしてるね」などと声をかけてあげましょう。

赤ちゃんの声をしっかり聞く

 (84183)

goodluz / Shutterstock.com
同じ言葉を繰り返し聞くことで、言葉が定着していくと書きました。けれども、言葉をひたすら浴びせ続けることだけが発話につながるわけではないのです。多くの人がそうだと思いますが、「この人は話を聞いてくれる」という安心感があると話がしやすいですよね。赤ちゃんも同じです。「あー、あー」というような喃語(なんご)にも返事をして「話せば聞いてもらえる」を体感させてあげましょう。

0歳から絵本の読み聞かせ

 (84184)

Tomsickova Tatyana / Shutterstock.com
筆者は息子が生まれてすぐに読み聞かせをはじめました。0歳から1歳過ぎまでは、赤ちゃん絵本の定番を15冊ほど繰り返し、繰り返し読みました。最初は、もちろん何の反応もありませんでしたが、はじめて絵本に笑顔を見せたときはとても嬉しかったのを覚えています。

絵本は機嫌を良くするためのツールとして使わず、お互いの気分がいいときに読み聞かせをするのがおすすめです。そのほうが「絵本=楽しい」を定着させやすく、言葉の習得に結びつきやすくなります。

ママやパパのしていることを実況中継

 (84185)

Syda Productions / Shutterstock.com
出産後は慣れない赤ちゃんのお世話に加えて、家事や仕事などでくたくた。なかなかゆったりと赤ちゃんに話しかけてばかりもいられませんよね。そんなときは、自分のしていることを実況中継してみましょう。

筆者は、「ママはニンジンを切ってるよ」とか「冷蔵庫から卵を出すよ」などと息子に話しかけながら食事の支度をしていました。

自然に話したくなるような環境作りを

 (84186)

Lopolo / Shutterstock.com
赤ちゃんが話せるようになるには、テレビなどからの音声ではなく、生の人間の言葉を聞くことが大切です。赤ちゃんには、なるべく静かな環境で話しかけたり、絵本を読み聞かせたりしましょう。優しく童謡を歌ってあげるのもいいですね。そして、言葉を発さないからとプレッシャーをかけることなく、安心して話せる環境を作ることを心がけましょう。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

LOA
LOA

カナダ在住の英日翻訳者・フリーライター。Web媒体で子育てや語学学習についての記事を多数執筆。8歳の息子が0歳のときからはじめた絵本の読み聞かせは、今では私たちの生活になくてはならないものになっています。これまでに息子と読んだ絵本や児童書は、日本語、英語、フランス語を合わせて数千冊。息子が笑顔になる絵本を見つけるのが喜びです。