最近、海外の大学への進学を考える学生が増えてきています。海外の大学といえば、やはり定番は「アメリカ」。しかし、アメリカの大学は学費が高いということをご存じでしょうか。そこで、アメリカの大学に進学するメリットや、実際の学費などについてご紹介しましょう。
アメリカの大学は、学費が高いってホント?
とりわけ、私立大学の学費が高いようです。特に、ハーバード大学をはじめとする名門大学ほど、学費が高い傾向にあります。
また州立大学は、州内出身者は優遇されますが、州外出身者の場合、州内出身者の2倍近い学費を払わなければならないこともあり、注意が必要です。
では、主な大学の例を見てみましょう。
●州立大学
・ユタ大学 約26,000ドル/年
・ニューヨーク州立大学 約22,000ドル/年
・サムヒューストン州立大学 約19,000ドル/年
●私立大学
・コロンビア大学 約55,000ドル/年
・ハーバード大学 約45,000ドル/年
・マサチューセッツ工科大学 約50,000ドル/年
このように、日本に比べるとかなり学費がかかることがわかります。「こんなに学費がかかるなら、留学は無理」と思われた方は、多いのではないでしょうか。
しかし、学費が心配な方もご安心ください。さまざまな制度を利用したり、留学先を工夫したりすることで、留学への道が開かれることがあります。
学校選びを工夫して節約
またアメリカには「コミュニティーカレッジ」という2年制の州立大学があります。コミュニティーカレッジは、日本の短大とは異なり、大学への編入が容易にできるところが特徴です。
4年制の大学より英語力などの入学基準が低く、敷居が高くないところも魅力です。2年制の公立の学校ということで、4年制の大学に行くよりも費用はかなり抑えられます。
留学の目的にもよりますが、必ずしも4年制の大学にこだわる必要はないかもしれません。費用と留学の目的の両方を考慮しつつ、学校選びをしましょう。
さまざまな制度を利用して学費を工面
国内で募集する奨学金
給付型のものと有利子の貸与型のものがあり、条件によって受けられる奨学金が異なります。
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/about/index.html
各地方自治体によって、留学向けの奨学金が用意されていることがあります。お住いの自治体にご確認ください。
日本の大学に在学中で、法学、経済学・経営学、理学、工学各科を先行している学生が対象です。募集人員が2~4名と狭き門ですが、学費だけではなく生活費や交通費なども支給されるうえ、返済義務もありません。
https://www.muratec.jp/ssp/guidance.html
文部科学省が行う、留学支援プログラムです。日本の大学に在学している学生に、給付型の奨学金を支給して留学を支援してくれます。選定は成績や語学力ではなく、留学の計画書によるもの。そのため、どなたにもチャンスがあります。
https://www.tobitate.mext.go.jp/about/index.html
アメリカで募集する奨学金
例えばハーバード大学は、学費が高額なことで有名ですが、その分奨学金も手厚いのが特徴。約7割の学生が何らかの奨学金を受けており、なんと2割の学生は無償で在学しているとのことです。
大学ごとに収入や成績の条件はありますが、当てはまっている場合は留学に行ける可能性が広がります。気になる大学がある場合は、調べてみてはいかがでしょうか。
アメリカの大学に行くメリットって?
・幅広い専攻からやりたいことを選べる
アメリカの大学は、専攻科目が約1200以上もあります。自分のやりたいことに最適な学科を見つけることができます。日本ではできない勉強ができたり、資格がとれたりするところも最大の魅力です。
・仕事に生かせるスキルが身につく
英語力はもちろん、コミュニケーション能力や幅広い視野、チャレンジ精神や実行力などさまざまな力が磨かれます。これは、どれも社会に出たときに役立つものばかりです。
このように、アメリカの大学に進学するメリットはたくさんあります。しかし目的意識をもって自分から行動を起こさないと、「結局何も得られなかった」という結果になることも。「留学で何を得たいのか」という目的をしっかりと持つことが大切です。
また日本で就職したい場合、日本から離れている分、就職活動にはハンデがともないます。そういったデメリットも考慮したうえで、考える必要があるでしょう。
情報を集めて充実したアメリカの大学へ進学を
お子さまをアメリカの大学に進学させたいと考えている方は、まずはしっかりと情報を集めましょう。そのうえで、アメリカへの進学がより有意義なものになるよう、計画を立ててみてくださいね。