2017年09月25日 公開

赤ちゃんがいる家庭で暖房はどう使う?注意点と節約のコツ

赤ちゃんがはじめて迎える冬。体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとって暖房器具の選び方は重要です。赤ちゃんがいる子育て世帯におすすめの暖房器具とはどのようなものでしょうか。子育て中も安心して使える、赤ちゃんに優しい暖房器具の選び方をご紹介します。 

赤ちゃんがはじめて迎える冬。体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとって暖房器具の選び方は重要です。赤ちゃんがいる子育て世帯におすすめの暖房器具とはどのようなものでしょうか。子育て中も安心して使える、赤ちゃんに優しい暖房器具の選び方をご紹介します。 

赤ちゃんがいる家庭必見!暖房使用時の注意点

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気温に合わせて体温も上下してしまう赤ちゃん。体温をキープできない理由は、体温調節中枢(間脳)の働きが弱いからです。体温調節中枢には外気温が変化しても体温を保つ働きがあります。

生後8カ月を過ぎる頃まで体温調節機能は未熟です。おおむね2歳くらいまでは大人が体温管理をしてあげましょう。

冬は室温20℃~23℃を保つ

新陳代謝が活発な赤ちゃんは、汗の量・熱の発散量ともに大人より多めです。冬に大人がちょうど良いと思える室温は、赤ちゃんにとって暑い可能性も。

暖房器具を使う際は、手足が冷たくならず、背中やお腹が温かさを保てる「20℃~23℃」の設定温度がおすすめです。

服装や体調によって、適温も変わります。背中やお腹が汗ばんでいないか、手足が冷えて赤くなっていないか、「見て」「触れて」確認してあげましょう。

湿度40%~60%キープでご機嫌・元気!

・赤ちゃんが快適でよく眠れる
・ウィルスや菌による感染症を防ぐ
・ダニ、ハウスダスト、カビ等が増えるのを防ぐ

この3つを両立させる湿度は40%~60%。

湿度が低すぎるとウィルスの活動が活発になります。目・喉・皮膚が乾き免疫力も下がるので、感染症にかかりやすくなる可能性が高くなるでしょう。暖房器具による乾燥が気になる場合は、加湿器の使用がおすすめです。

逆に、湿度60%を超えると、部屋・寝具にカビ・ダニが発生しやすくなります。温度とあわせて、適切な湿度が保てるよう注意してください。

就寝中のつけっぱなしに注意

真冬の冷え込む夜は、赤ちゃんが寒くないか、風邪をひかないか心配になりますよね。しかし、火事・怪我の心配のない暖房器具だとしても、つけっぱなしで就寝するのは要注意。

赤ちゃんは手足で熱を発散します。布団をしっかりかけて、暖房をつけた状態は思った以上に熱がこもることも。「汗をかいて風邪を引く」「湿度が下がって喉を痛める」ことがないよう、ママ・パパの管理のもとで、適切に暖房器具を使いましょう。

効率よく部屋を暖める!賢い暖房の使い方

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寒い冬の朝、赤ちゃんが起きる前に部屋を暖めておいてあげたいですね。忙しい朝に短時間で部屋を均一に暖めるなら、「範囲を決めて」「暖気をかきまぜる」のが近道です。

暖めたい部屋を決め、ドア・ふすまなどをしっかり閉めましょう。暖気が集中し、短時間で部屋が暖まります。

暖房器具をつけると、暖かい空気は天井の方にいきます。「足元がいつまでも寒い」「設定温度を上げているのに部屋が暖まらない」と感じる場合は、扇風機やサーキュレーターを使って空気を攪拌しましょう。設定温度・強度を上げなくてもすぐに適温になるので、省エネにもなります。

「安全&空気を汚さない」赤ちゃん向け暖房器具

赤ちゃんがいる家庭が使う暖房器具の必須条件は、次の2点。

・事故や怪我につながらない安全なものである
・一酸化炭素中毒の危険がない、空気を汚さないものである

はいはい・つかまり立ちの赤ちゃんがいても安心して使える暖房器具は3種類です。

1.快適温度をキープ!広い空間を暖めるエアコン

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暖かい空気を循環させて、広い部屋も均一に暖めるエアコン。排気で部屋の空気を汚す心配がないので、赤ちゃんのいる部屋におすすめです。

設置場所が赤ちゃんの手が届かない高い位置なので、いたずらによる怪我の心配もありません。リモコンは1歳児が踏み台を使っても届かない高い場所におきましょう。

2週間に1度程度のフィルター掃除で、きれいな空気と高い暖房効率をキープできます。

2.冷えやすい足元からポカポカ♪床暖房

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排気もなく、冷えやすい足元から暖めてくれる床暖房。床一面が暖房器具になるので、部屋全体が素早く暖まります。はいはい、座って遊ぶことの多い赤ちゃんにもおすすめ。直接肌に触れる床が熱を発しているのではなく、下にある床材を加温しているので安心です。

床暖房は大きく分けて2種類になります。「熱源が電気の電気ヒーター式」と「ガス・灯油・電気で熱せられた温水を熱源とする循環式」です。床下の構造・コストに合わせて選びましょう。

3.換気不要!優しい暖かさのオイルヒーター

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オイルヒーターは密閉容器の中の難燃性の油を電気で熱し、循環させることで熱を発生させます。燃料を燃やす暖房器具ではないので、排気もなく一酸化炭素中毒の心配もありません。

オイルヒーター表面が火傷をするほどの高温にならないのも安心です。長時間触り続けないかぎり、火傷のリスクは低いでしょう。

お手入れも簡単に拭くだけでOK。音も静かなので赤ちゃんを起こしたくない場合にもおすすめです。

夜中の寒さ対策に使えるグッズ

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冬場の寒い時期は、夜中にグッと気温が冷え込みます。日中の寒さ対策とは別に、赤ちゃんが快適に寝るためにはどのような対策法があるのでしょうか?

湯たんぽ

湯たんぽは布団の中に入れておくだけで、布団の中全体を直接温めておけるというほかの暖房器具にはないメリットがあります。なかでもお湯を入れるタイプは、非常時にも電源の必要がないため重宝するでしょう。

昔ながらで安全性の高い暖房アイテムのように思われがちですが、赤ちゃんの身体に湯たんぽが長時間触れていると、その部分が低温やけどをしてしまう危険性があります。新生児は皮膚が非常に薄いため、特に注意が必要。布団が温まったら湯たんぽを取り出すことをおすすめします。

触れない場所で使う場合には、お湯漏れがないようタオルなどでカバーをして対策しておくと安心です。

スリーパー

赤ちゃんの寝冷え対策にはスリーパーが最適です。たくさん寝返りを打っても、元気な寝相のときも、お腹が出て冷えてしまう心配はありません。

このとき、スリーパーが大きすぎて顔に覆いかぶさらないように注意して使いましょう。購入する際には、首回りや肩口のサイズを確認することをおすすめします。

赤ちゃんに不向きな暖房器具

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赤ちゃんがいる家庭で避けたい暖房器具のポイントは、以下の2点。

・暖房器具そのものが高温になるもの
・排気が出て、換気をしないと一酸化中毒のおそれがあるもの

石油ストーブ・ファンヒーター・電気ストーブ(ハロゲンヒーター等)は、安全面からおすすめできません。使う際は柵やゲージを利用し、保護者の監督の下で注意して使いましょう。

暖房にかかる電気代を節約するコツ

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暖房は冷房に比べて電気代が高くなることをご存じでしょうか?電気代を節約するコツを知って上手に冬を乗り越えましょう。

電源のON/OFFの切り替えを必要最低限にする

「節約のためにはこまめに電源を切るべき」と考えがちですが、エアコンやホットカーペットなどの暖房器具は、本体の電源を入れるときが一番電気を使用します。そのため、こまめなON/OFFは電気代節約にはかえって逆効果。電源の切り替えは必要最低限にすることで節約につながります。

風量を自動設定にする

風量の自動調整機能が付いているタイプのエアコンであれば、自動設定にしておきましょう。自動調整機能は最速で設定温度になるように風量を調整し、設定温度になれば自動で吹き出しからの風量を弱めてくれます。

強風だと暑すぎる・弱風だと寒くなるなど、その都度風量を調整していると無駄な電気を使ってしまうことに。自動設定で地球にもお財布にも優しい生活を意識してみましょう。

設定温度を1度下げる

暖房の設定温度を1度下げるだけで、電気代は約5%安くなると言われています。エアコンの温度を下げると寒く感じてしまうという場合は、ホットカーペットなど体に近い暖房器具を上手に組み合わせる方法がおすすめです。節約しつつも「温かい」と感じられる、効率の良い暖房器具の使い方を見つけてみてください。

断熱シートを活用する

最近は100円ショップでも目にする断熱シートは、さまざまな使い方ができる優秀なアイテムです。ホットカーペットの下に敷いて暖房効率を上げたり、窓に貼って冷気を遮断したりもできます。上手に活用して設置した暖房器具の効果を高めましょう。

暖房器具を利用して元気に冬を乗り越えよう

体温調節機能や免疫機能が未熟な赤ちゃんにとって、部屋の温度管理は体調に直結します。ママ・パパが室温・服装・寝具をこまめに確認してあげましょう。

赤ちゃんは外気温に応じた体温調整ができません。寒い日は無理せず暖房器具を利用して、健康で快適な冬をお過ごしください。

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。