2018年で生誕60周年の「くまのパディントン」。実写映画も大ヒットした1作目に続き、2作目『パディントン2』が1月19日より日本でも公開。「くまのパディントン」誕生の地イギリスで、改めてその魅力や人気ぶりについてインタビューしました。
くまのパディントンは2018年で生誕60周年!
著者:Michael Bond
出版社:HarperCollins Children's Books
日本でも、福音館書店から児童書全10巻が発刊されています。また、2017年11月には「パティントン、テストをうける」がWAVE出版から発売されています。
その続編となる『Paddington 2(パディントン2)』が、2018年1月19日から日本でも公開。パディントンの声は日本語吹替版では松坂桃季さんが演じ、イメージソングをAIさんが担当するなども話題です。
くまのパディントンの誕生秘話
作者のマイケル・ボンドが当時BBCのテレビカメラマンとして働いていた、あるクリスマス・イヴに、ロンドンのお店で売れ残った小さなクマのぬいぐるみを可哀想に感じて買いました。それは奥さんへのプレゼントだったのですが、当時パディントン駅の近くに住んでいたことから、そのぬいぐるみに「パディントン」と名前をつけて、そのぬいぐるみの話を書きはじめたのがきっかけです。
もしそのとき、そのクマのぬいぐるみがなかったら、今「くまのパディントン」は生まれていないかも…。そう考えると、その出会いは非常にラッキーな出来事だったといえますね。
くまのパディントンは、実は南米ペルー出身。ずいぶん遠いところから長旅を経てイギリスへやってきたのです。ペルーで一緒に生活していたおばさんの教えで、渡英後困らないように英語を勉強してから移住してきました。また、イギリスで好まれる礼儀正しい性格だったので、ついうっかりトラブルを起こしてしまっても、周りの人に愛されるのでしょうね。
話の中では、イギリス人が好むちょっとした皮肉や風刺などが随所にちりばめられており、子どもだけでなく大人も楽しめることも魅力のひとつです。また、ロンドンの地名やスポットも登場するので、イギリスをもっと身近に感じることができます。
イギリスでのパディントンのイメージ
イギリス人ママの一人が、「私が小さいころに一番大好きだったテディは、くまのパディントンのぬいぐるみだったの。でも、それは確か、もともとお母さんのだったはず。お母さんが私にくれて、とっても嬉しかったのを覚えているわ」と言いました。
すると他のママが、「そういえば、テレビでもときどき放映されていたよね。パディントンだけちゃんと立体なのに、背景とか他の人は絵なの。大好きだったな」(人形アニメが放送されていたそうです)。
それを聞いて、他のメンバーも、「ああ、そうだったね!思い出した。見てた見てた!」と大盛り上がり。くまのパディントンはパパママ達の子ども時代の幸せな気持ちを思い出させてくれるキャラクターのようです。
そういう心理的背景からも、イギリスで2014年に実写版の映画『Paddington(パディントン)』が公開になったとき、大人はその懐かしい思い出を振り返りつつスクリーンを見つめ、子どもたち世代は新しいキャラクターとしてくまのパディントンに出会い、その魅力がイギリスで再度ブレイクしたといえそうです。
映画パディントンは最高のファミリー映画
海外・他言語に興味を持つきっかけに
地図や地球儀から、ペルーとイギリス、そして日本を探してみたり、どんな言葉を話すのかを調べてみるのは、家庭でできる知育として取り入れやすいのではないでしょうか。
また、パディントンシリーズには児童書と絵本があり、お子さまの年齢に合わせて、読み聞かせをしたり、読書習慣の興味付けにおすすめです。
著者:マイケル・ボンド(著) R.W. アリー(絵) 木坂涼(訳)
出版社:理論社