2019年01月27日 公開

カブトムシは英語で「サイみたいな虫」!昆虫のおもしろい英語名11選

子どもたちに大人気のカブトムシは英語で「Rhinoceros Beetle」。直訳すると「(動物の)サイのような虫」となります。じつは昆虫の英語名には、楽しい由来のものがたくさん。子どもたちが興味を持たずにはいられない、おもしろい昆虫の英語名をご紹介します。

子どもたちに大人気のカブトムシは英語で「Rhinoceros Beetle」。直訳すると「(動物の)サイのような虫」となります。じつは昆虫の英語名には、楽しい由来のものがたくさん。子どもたちが興味を持たずにはいられない、おもしろい昆虫の英語名をご紹介します。

カブトムシ:角の形は何に似てる?

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カブトムシの英訳は「rhinoceros beetle(リノセロス・ビートル)」。「rhinoceros」が動物のサイ、「beetle」が甲虫を意味しています。甲虫とはカブトムシをはじめ、クワガタムシ、カミキリムシ、ホタル、テントウムシなどの昆虫の総称で色々な虫が含まれますが、その特徴は背中が硬いことです。

カブトムシはサイのような大小の角を持つことから、「rhinoceros」の名がつけられています。

クワガタムシ:かっこいい角が名前の由来  

Stag Beetle Great · Free photo on Pixabay (128771)

カブトムシと同じ甲虫類のクワガタムシは、かっこいい角が子どもたちに人気。英語の名前「stag beetle(スタッグ・ビートル)」もこの角にちなんでいます。

「stag」は日本語では雄鹿の意味。クワガタムシの角の形が、鹿の角に似ていることから名付けられました。ちなみにカミキリムシは、「長い角を持つ甲虫」を意味する「long horned beetle(ロングホーンビートル)」と呼ばれています。

テントウムシ:赤い色のマントは誰のもの? 

Ladybug Beetle Insect Lucky · Free photo on Pixabay (128774)

身近なところで見かけることも多く、その愛らしい姿が子どもたちに人気の昆虫・テントウムシ。アメリカでは「ladybug(レディバグ)」、イギリスなどでは「ladybird(レディバード)」と呼ばれています。

この場合「lady」は一般的な女性ではなく、聖母マリアを表したもの。テントウムシの赤い背中が、聖母マリアのマントの赤と似ていたためといわれています。「bug」は虫、「bird」は鳥を意味し、それぞれ日本語の直訳は「聖母マリアの虫」「聖母マリアの鳥」です。

トンボ:日本では縁起のいい虫だけど……

Dragonfly Wings Insect · Free photo on Pixabay (128778)

秋の訪れを告げるトンボの英訳は「dragonfly(ドラゴンフライ)」。ドラゴンを表す「dragon」と、ハエなど飛ぶ虫を意味する「fly」が一緒になった言葉です。名前の由来はそのまま、トンボの形がドラゴンに似ているからだといわれています。

空飛ぶドラゴンと聞くとかっこいい印象を受けますが、じつは西洋ではドラゴンは悪の使者で、不吉の象徴。日本人にとってトンボは一般的に縁起の良い虫ですが、海外ではそうでもないようです。

バッタ:その活動的な様子から命名 

Grasshopper Green Hopper Antenna · Free photo on Pixabay (128782)

草の間をぴょんぴょん飛び跳ねるバッタは、簡単には捕まえられません。英訳「grasshopper(グラスホッパー)」は、そんなバッタの活動的な様子を表現したもの。草を表す「grass」と、飛ぶ虫を意味する「hopper」が合体しています。

バッタの英訳として「locust(ローカスト)」が使われることもありますが、これは群れを作る種類のバッタやイナゴを指す言葉です。

アメンボ:水上の忍者の英語名は?

Water Striders Lake Pond · Free photo on Pixabay (128785)

水の上をまるで歩くように、スイスイ泳いでいくアメンボ。そんな水上の忍者・アメンボはアメリカで「water strider(ウォーターストライダー)」、イギリスでは「pond skater(ポンドスケーター)」と呼ばれています。

それぞれ「水の大股歩き」「池のスケーター」、と水上を進んでいくアメンボの様子がよく分かる表現ですね。

ハチ:大きく分けて2種類

Sunflower Bees Summer · Free photo on Pixabay (128788)

英語には日本語のハチにあたる総称はなく、「bee(ビー)」と「wasp(ワスプ)」の2つの種類に大きく分けられます。「bee」ははちみつを作るミツバチのような、基本的に穏やかなハチです。一度刺すと針が抜けず死んでしまいます。

一方、スズメバチは「hornet」、そして「wasp」はスズメバチを含む攻撃的なハチ全般のことをいいます。「bee」との違いははちみつを作らないこと、また死なずに何度でも刺せるということです。またアメリカではその姿から、スズメバチを「yellow jacket(イエロージャケット)」と呼んでいます。

セミ:日本人には物騒に聞こえる?

Cicada Wing Nature · Free photo on Pixabay (128791)

ときにはうるさいセミの鳴き声ですが、夏気分を盛り上げてくれる季節の風物詩。そんなセミの英訳をアメリカ人が発音しているのを聞くと、ちょっとびっくりしてしまうかもしれません。

英語でセミは「cicada」、アメリカ英語での発音は「シケイダ」。死刑だなんて物騒で、一度聞いただけで覚えてしまいそうな名前です。実際は「シャカシャカ(シケシケ)」という鳴き声が語源と考えられています。またイギリス英語でもつづりは同じですが、発音は「シカーダ」なのでご安心を。

コオロギ:同名のスポーツがある

Insect Grasshopper Nature · Free photo on Pixabay (128794)

秋になると涼し気な鳴き声を聞かせてくれるコオロギは、英語で「cricket(クリケット)」。つづりも発音も同じ野球の元祖となったスポーツ「クリケット」がありますが、語源はまったく違う別の単語です。

コオロギの「cricket」はその鳴き声から、昔のフランス語「criquet(キチキチと羽音を立てる虫)」を語源としている説があります。そのほか秋に鳴く虫として代表的なものといえば、「bell cricket(鈴虫)」「bush cricket(キリギリス)」など。いずれも「cricket」が使われています。

蝶:食べ物の「バター」と関係が?

Butterfly Insect Macro · Free photo on Pixabay (128797)

蝶の英語名は日本でもおなじみ「バタフライ」。英語表記では「butterfly」となり、「fly」はトンボの章でご紹介したように飛ぶ虫を意味する言葉です。すると前半の「butter」は、パンに塗るバターとつづりも発音も同じということになります。

蝶とは無関係のように見えて、じつは食べ物のバターがバタフライの語源という説もあるのです。「蝶に姿を変えた魔女がバターを盗むから」「蝶の排泄物がバター色だから」など諸説ありますが、正確には分かっていません。

カマキリ:鎌をあげたポーズはお祈りの姿

Insect Mantis · Free photo on Pixabay (128800)

カマキリが立って鎌を振り上げ威嚇する姿は、大人から見ても少しびっくりしてしまうもの。しかし国が変われば、この姿に対する捉え方も変わります。

英語でカマキリは「mantis(マンティス)」、または「praying mantis(プレイングマンティス)」。「mantis」は預言者を意味するギリシャ語に由来したものです。カマキリが立ち上がる姿が、まるでお祈りをしている預言者のようだとして「praying mantis」と呼ばれています。

由来を知ると楽しい昆虫の英語名

身近に出会える11の昆虫の英語名をご説明しました。「昆虫名を英語で」というと難しく感じてしまうかもしれませんが、由来を知ると楽しく覚えられそうです。また同じ昆虫でも国が変われば感じ方も違い、他国の文化をうかがい知るきっかけとなるでしょう。

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この記事のライター