2018年02月22日 公開

【保育士が教えたいこと】もうすぐ保育園、どんな準備をすればいい?①

保育園への入園が決まったら、入園準備がスタート。用意しなければならない持ち物はだいたいわかるけれど、「他にやっておくことはない?」と友人パパママに聞かれることがあります。そこで今回は、保育士視点で「こんな準備をしておくといいですよ!」と思うことをお伝えします。

保育園への入園が決まったら、入園準備がスタート。用意しなければならない持ち物はだいたいわかるけれど、「他にやっておくことはない?」と友人パパママに聞かれることがあります。そこで今回は、保育士視点で「こんな準備をしておくといいですよ!」と思うことをお伝えします。

親子ともに、ドッキドキの保育園♪

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はじめての保育園は不安もいっぱいなことでしょう。持ち物のリストは保育園の入園のしおりなどで確認できますが、その他にもやっておいた方がいいことはあるのか、気になりますよね。

そこで、今まで、保育士として入園時の子どもたちの様子を見てきた経験から、「この準備をしておけば子どもがより良い状態で園生活に入っていけるのでは」と感じることを、2回に分けてお伝えしたいと思います。

園での水分補給の仕方をチェックして準備

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さて、はじめての保育園。きっと泣いちゃいますね~。当たり前です。泣かない方がおかしい。だだこねないほうがおかしい。でも、ご心配なく。いつかは慣れます。

でも、慣れなくてもできてほしいのは水分補給です。はじめは泣いてもいい、食べなくてもいい、でも水分だけはとっておくれ!!(保育士心の声)

短時間の「慣らし保育」からはじまる園が多いと思うのですが、短時間でも私たちが心配になってしまうのが、水分補給ができないときです。「喉が渇いたら飲むんじゃない?」と思われるかもしれませんが、意外とここで困ってしまうこともよくあります。

慣れない場所で、安心感には程遠い気持ちのとき、家で飲んだことない飲み物を渡されても飲めないことがあるのです。園で水分補給として出されるのは、お白湯や麦茶、ほうじ茶などが多いかと思いますが、家で飲んでないと、なかなか飲むことが難しいお子さまも。

そして、悲しいかな園という施設では決まった飲み物しか基本出せません。「可哀想に」と、ジュースを出してあげられないのです。

ですから、入園説明会では普段の水分補給に何を飲んでいるかチェックして、もし、おうちであまり飲まないものであれば、少しずつ慣れていけるように準備していただけたらいいなと思います。

記名は大きく、ハッキリと

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「持ち物には名前を!」これは必ず言われるし、念を押されることと思いますが、ここでもお願いしておきます。

「持ち物には、わかりやすいところに、できるだけ大きく名前を!!」あ!要求が増えた!(笑)

でも、みんなはじめての新しい環境のなかではすごく大切な準備なので繰り返します!

名前を書くということは、
①ものを無くさないための予防のため
②衛生面を守るため
③園での生活をスムーズにするため
に、とても有効なのです。

名前を書くということは・・・

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先ほど上げた3つを詳しく説明していきましょう。

①ものを無くさないための予防のため
園では、お友達とモノが被ったり、「何故ここにこんな落し物が…」ということがよくあります。だから記名は必要不可欠。さらに、持ち物に名前があることで、子ども自身も「これは自分のもの」だと意識できるようになります。自分のものだとわかれば、小さい子なりに大切にするようにもなりますよ。

時々、自分のものより好きなキャラクターのものを「じぶんの!」と言っちゃうお子さまもいるので、「ちがうよ~」と説得するときにも大変心強いです(笑)。

②衛生面を守るため
食事に使うものや、手拭きタオルなどは特に間違わないようにしたいですね。集団生活である以上、仕方のない部分もありますが、できる限りの感染予防のために大切なことのひとつです。また、小さいお子さまで字が読めなくても、マークや字面を覚えて「これが自分の」とわかるようになると、人のものにはあまり触らなくなるんですよ。子どもたち、本当にかしこい!

③園での生活をスムーズにするため
新年度のはじめはとくに、食事の準備や着替えや片付けの時間にどうしてもバタバタすることがあります。イレギュラーでサポートの職員が入ってきたりすることも多いので、大きくはっきり名前が書いてあると、本当に助かります。「これ誰の!?」と探す時間が、子どもたちのスムーズな生活の流れを止めてしまうこともあるのです。

最初にしっかり書いていただくことはもちろん、時々、名前が消えていないか、チェックしていただけると助かります。少しでも子どもの方に意識を持っていく時間を確保したい新年度。どうぞ、ご協力お願いいたします。

準備段階から保育園とおうちとの連携がはじまります

子どもが心地よく園生活を送るためには、園と家庭との連携が必要不可欠!その連携は、入園準備からはじまっています。

どうぞ、小さなことでも園に聞いてみてくださいね。子どもの生活はもちろん、パパママが心配することなくお仕事に向かえるよう、お互い助け合っていきたいと保育園側も考えているんです。

できるだけ早く、保育園が子どもたちの安心できる場所になりますようにと願いを込めて、次回も入園準備についてお話したいと思います。どうぞお楽しみに!

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この記事のライター

いわいざこまゆ
いわいざこまゆ

イラストレーター・造形作家です。7年間の保育士勤めを経て、主に保育の専門誌や書籍でイラストやまんがを描いたり、保育のための造形やアイデアを発表しています。現在も、近所の保育園に助っ人保育士として時折出没します。著書に「まゆ先生の保育な毎日」(世界文化社)「縫わずにできる手作り衣装BOOK」(メイト)「おりがみよくばり百科」(ひかりのくに/津留見裕子・池田かえる共著)他。鹿児島県出身。神奈川在住。