2018年04月20日 公開

学校公開とは?見学のポイントは?元教師が教えます

最近増えてきている学校公開。そもそも学校公開とは、どういうものなのでしょうか。ここでは現役高校生の母であり、以前教師をしていた筆者が、親・教師目線の両方から学校公開の見学ポイントなどをご紹介します。受験を控えている方も、学校選びの参考にしてみてくださいね。

最近増えてきている学校公開。そもそも学校公開とは、どういうものなのでしょうか。ここでは現役高校生の母であり、以前教師をしていた筆者が、親・教師目線の両方から学校公開の見学ポイントなどをご紹介します。受験を控えている方も、学校選びの参考にしてみてくださいね。

そもそも学校公開ってなに?

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最近、多くの公立小学校が「学校公開」というものを行っています。「地域の方たちに、学校での活動の様子を知ってもらいたい」という思いから行われるようになりました。筆者が勤めていた学校や、子どもたちが通っていた学校でも導入している取り組みです。

授業参観と違うのは、決められた時間だけではなく、登校時間から下校時間まですべて公開している学校がほとんどであること。また多くの学校が、数日間公開期間を設けています。公開時期は学校により異なるため、ホームページなどで確認してみてください。

いろいろな方が出入りするため、授業参観よりもオープンな雰囲気になりやすいのが学校公開の魅力。先生や子どもたちの素の姿を見ることができます。

入学前に学校の雰囲気に慣れる

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通う小学校が決まっているのなら、入学前にお子さまと一緒に学校公開へ行ってみるのも良いでしょう。

子どもは、未知の世界を怖がるもの。初めての小学校生活に、不安を感じるお子さまは多いことでしょう。入学前に学校の様子を知ることによって、不安が和らぐかもしれません。

1年生の授業や、お子さまのお世話役になる5年生の教室を見学してみるのがおすすめ。トイレの場所や水飲み場の位置、使い方までチェックしておくとさらに安心です。学校に通うことが楽しみになるよう、前向きな言葉がけをたくさんしてあげてください。

筆者も子どもが年長さんの頃、通う予定の小学校の学校公開に連れて行きました。学校の子どもたちが楽しそうに授業を受ける様子を見て、入学が楽しみになったようです。

子どもたちの様子に注目

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学校選択制の地域や、受験を考えている方は、選ぶ際の参考に学校公開へ訪れることがあるかもしれません。

その際、まず注目して欲しいポイントが子どもたちの様子。先ほどもお伝えしたように、学校公開は長期間、長時間行われます。その間ずっとかしこまってはいられないものです。そのぶん、子どもたちの素の姿が見えやすくなります。

子どもたちは落ち着いて活動できているでしょうか。ただし、あまりにも行儀が良すぎるときは要注意。先生が厳しすぎる可能性があります。盛り上がるときは盛り上がり、活発に発言し、聞くときはしっかり聞くというように、メリハリのある授業態度が理想です。

また廊下で会う子どもたちの様子にも注目しましょう。人懐こく話しかけてくる子どもが多い学校は、のびのびとした雰囲気だと言えます。

もちろんこれだけで学校の雰囲気を決めつけることはできません。児童の言動は、学校というより担任の先生の指導によるところも大きいためです。あくまでも「目安のひとつ」として参考にしてみてください。

学校の先生の様子に注目

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思わず素が見えてしまうのは、先生も同じこと。筆者も教師をしているとき、学校公開ではずいぶん素の姿が見えていたと思います。

先生の様子を見るときは、以下のポイントに着目してみてください。

・授業中、子どもたちが騒がしくなったときの対応の仕方
・落ち着きのない子どもへのかかわり方
・子どもたちが集中できる授業ができているか
・先生同士のコミュニケーションの様子

先生の力量や素の姿は、困った状態のときに見えやすいもの。怒って言うことを聞かせるのではなく、別の方法で対処できる先生は力量が高いと言えそうです。

また良い先生は、子どもたちが集中できるよう授業内容も工夫しています。先生方の授業内容もよくチェックしておきましょう。

学校の雰囲気は、先生同士の関係にも現れます。筆者がいた学校もそうだったように、雰囲気のいい学校は先生方の仲がよく、コミュニケーションがしっかりとれていることがほとんどでした。先生同士が会話する様子も、見ておいて損はありません。

学習環境に注目

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一人ひとりの性格や個性によっても異なりますが、お子さまが落ち着いて学習できるかは、学習環境にも左右されます。

例えば最近流行りの、教室に壁のない学校。これには閉鎖的になりにくいというメリットがあります。その一方で、落ち着きのないお子さまには刺激が多く、ますます落ち着かなくなる可能性もあるでしょう。また、先生の声が聞き取りづらく、授業についていけなくなることもあるようです。

お子さまの性格を考慮し、できる限り相性のいい学習環境を見極めましょう。

学校公開を上手に利用して、小学校の準備を

今回ご紹介したポイントは、あくまでも筆者の経験や一般論によるもの。当てはまらないことも十分にあり得ます。そのことを認識したうえで、小学校選びの参考にしてみてくださいね。

学校公開は、お子さまの入学準備に利用できるまたとない機会です。学校選びや、お子さまの入学前の心の準備のために、上手に活かしてみましょう。

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この記事のライター