わが子が友だちの悪口を言っていると、辛く悲しい気持ちになりませんか?交友関係が広がって人と関わることが増えた結果であり、成長の証とも考えられますが、親としては悩むところです。筆者の経験から、子どもが悪口を言ったときの対処法をご紹介します。
子どもが悪口を言うのはなぜ?
子どもは、身近な人の影響を受けやすいものです。特に一緒に過ごす時間が長い親が言っている言葉は、知らず知らずのうちに子どもの頭に刷り込まれ、口から出てしまうのは当然のこと。同じように、悪口を言ってもいいと思ってしまうかもしれません。
また、感情が高まり、ストレスを発散するために悪口を言っている場合もあります。全部吐き出せばスッキリして、翌日には悪口を言っていた相手と仲良く遊んでいることもよくあることです。
悪口を言うことのデメリット
また、普段から悪口ばかり言っていると、それを聞かされる方は気持ちのよいことではありません。悪口の先には、問題を解決する方法など希望がみえないからです。悪口はその場の雰囲気が悪くなるばかりか、周りから距離を置かれ、自分自身が嫌われかねません。
悪口を言う子どもへの対処法
一旦受け止める
子ども自身が友だちに嫌なことをされ、その感情が悪口となって表れることもあります。話を聞いてそう感じたとき、筆者は「悲しかったね、辛い思いをしたね」と声をかけ、抱きしめることもあります。
もし、子どもの言い分を聞いてあげなかったら、ストレスがたまり、マイナスの感情を持ち続けてしまう可能があります。さらに、親には受け入れてもらえないと感じ、次第に本音を話さなくなるかもしれません。
悪口を言われたらどんな気持ちになるかを諭す
そう思う理由を聞いたところ、「授業中に発表するときに、自分が当てられないと泣き出し、当てられて発表しても正解ではない」ということでした。
筆者なりにその言動の理由を考え、「その子は、先生や友だちに対して、自分に目を向けてほしいと思っているのかもしれないよ」「もしかして、仲の良い友だちがいなくて寂しいんじゃないの?」と長男に伝えました。そして、「自分がバカだって言われたらどう思う?」「そんな言葉を聞くとママは悲しいよ」と話しました。
長男はそれをすぐには受け入れられないようでしたが、それ以降は同じような悪口を言う機会が減ったように思います。今後も、自分とはまた違う見方あることを伝えていくつもりです。
言い方を変えるように促す
筆者がそれを聞いたときに、長男が注意するのは間違っていないけれど、言い方が厳しいのではないかと感じました。弟に注意するときの様子を見ていて、察しが付くためです。
「さっきは負けて残念だったね。次はこうすればうまくいくよ」といった思いやりの言葉をかけるといいよ、とアドバイスしました。長男はそのとき、感情的になっているので、筆者の話は聞いてはいますが、わかったとは言いません。言い続けることが必要だと感じています。
親の言動を見直そう
それを聞いて、子どもは親の話をよく聞いているため、親が誰かの悪口を言っていたら、子ども自身も同じような気持ちを持ってしまうことに改めて気づかされました。子どもの前では、人の悪口言わないように気をつけています。
筆者よりもパパの方が悪口が出やすいので、子どもの前でパパからそのような話が出たときは、相手の良い面や「本当はこう思ってるんじゃないの?」とパパとは違う意見を言うように心がけています。
また、子どもを叱るときの言葉も気をづけなければいけません。「何度言ってもわからないなんて、バカじゃないの?」などと感情的に言ってしまうことがあります。友だちにバカと言うのはいけないと注意している当事者がそれでは、効果がありません……。
子どもの悪口をきっかけに成長を!
子どもが悪口を言うことで、パパやママに自分の思いを受け止めてもらえれば、家庭内で安心感を育むことができます。外で悪口を言うのはいけないことですが、家庭内で出てしまう子どもの悪口を、違う方向へ導いてあげることができるのではないでしょうか。筆者も日々反省を繰り返しながら、子どもと向き合う毎日です。