我が子が通うフランスの幼稚園で行われている「匂いの授業」。嗅覚を育てる、実験的ともいえるこの授業、実は五感を育てる教育が積極的に取り入れられているフランスでは一般的とのこと。家庭でも取り入れられる、フランス式五感教育の一部をご紹介しますので、ぜひやってみてください。
遊びを通して五感を刺激する授業
基本となる考え方は「五感を刺激する」授業。
筆者の息子が通う幼稚園の担任の先生(園長先生)によると、フランスの幼稚園では「見る」「聞く」「味わう」「触る」「匂う」を基本とした授業を積極的に取り入れているのだそう。そしてこれは、幼稚園の年少という早い時期から行ったほうがいいと考えられているそうです。人間が生活・成長していく上で基本となる「五感」を、遊びを通して早くから刺激し、その存在に気づかせるのが大切だということです。
フランスならでは?匂いの授業
しかし、ここフランスでは昔から匂いを意識的に感じる、嗅覚の授業が取り入れられています。ご家庭でも簡単に取り入れられる、実験的で楽しい授業なので、その方法をご紹介します。
おうちで「匂いの授業」をやってみました!
・透明の瓶 5本程度
・匂いの対象となるもの(オレンジ、コーヒー、ミント、チョコレート、ラベンダーなど)5種類程度
・匂いの対象となるものと同じ絵や写真のカード
匂いの対象物は、香りの高い果物や植物、食べ物など、特徴的な匂いのあるものや、お子さんが普段から親しんでいるものがあるといいでしょう。
瓶の中の匂いを嗅いで、名前や匂いの表現を記憶
「甘い」「苦い」「酸っぱい」などの匂いの違いを実際に身近にあるもので体験しながら、モノの名前や匂いの表現のしかたといった語彙も同時に学んでいけます。一石二鳥、三鳥の方法ですね!
じっくり「見る」授業も!
息子が通う、フランスの幼稚園の教室には、動物や乗り物、日用道具やパソコン、携帯電話などのIT器具までさまざまなものが置かれています。授業でパソコンや携帯電話の具体的な使い方を勉強するのではなく、それがどういうものなのか、どのように使う道具なのかということを「見て」、一緒に学ぶためです。
その他にも、おもちゃのキッチン、お医者さんの道具など、日常生活において目にする機会があるものが置いてあり、子どもたちは自由に触れて、さまざまな発見することができます。
ご家庭でも五感を刺激する学びの機会を
ぜひ、ご家庭でもできることを取り入れてみてくださいね。