2019年02月02日 公開

フクロウとミミズクの違いは?耳のようなものの正体!

絵本やアニメにもよく登場する、ミステリアスなフクロウやミミズク。猛禽類の鋭さはありつつも、フワフワの体と丸い目には愛嬌があり、動物園でも人気者です。そこで気がつくのは、フクロウとミミズクはよく似ているということ。一体どのような違いで分類されているのでしょうか?

絵本やアニメにもよく登場する、ミステリアスなフクロウやミミズク。猛禽類の鋭さはありつつも、フワフワの体と丸い目には愛嬌があり、動物園でも人気者です。そこで気がつくのは、フクロウとミミズクはよく似ているということ。一体どのような違いで分類されているのでしょうか?

フクロウとミミズクの違い

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猛禽類でありながらクリクリの目で愛嬌ある顔、ふわふわの羽毛をもつフクロウとミミズク。動物園だけでなく、ペットショップでも人気があります。その見た目は一見するとよく似ていますが、どこで見分けられるのでしょうか。フクロウとミミズクの違いと、その特徴をまとめました。

じつは種別は同じ

フクロウとミミズクは、ネズミなどの小動物を捕獲する猛禽類であること・夜行性であること・森に生息することなど、その生態はよく似ています。首が180度回転する特徴も同じです。

それもそのはず、じつはどちらもフクロウ目フクロウ科の鳥類。生物学的には同じ種類にあたるのです。世界全体では約140種、日本ではシマフクロウやシロフクロウ、コノハズクなど約10種ほどの生息が確認されています。

大きな違いは耳

フクロウとミミズクを区別する身体的な特徴は、「耳」です。頭の左右にピンと立つ耳があるものをミミズクと呼び、見たときにすぐ判別できる材料です。この耳を「羽角」といいます。自然界や動物園でフクロウかミミズクか迷ったら、羽角の有無を見てみましょう。

ミミズクの「耳」の正体

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ミミズクの耳と呼ばれる「羽角」は、実は本物の耳ではなく羽毛の束が立ったものです。実際のミミズクの耳はフクロウと同じで、頭部側面の羽毛に覆われた場所に穴があります。また羽角は飾り羽であり、とくに機能はないとされています。なかには「木の葉に擬態するため」「周囲の音をよく聞き取れるように」といった説もあるようです。

リラックスしているときに羽角は寝た状態ですが、警戒するとピンと立ちます。

例外:羽角があるフクロウもいる

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フクロウとミミズクの違いは、名前が分かっていればもっとシンプルです。アフリカオオコノハズクなど、「~ズク」と最後につく種類はミミズクの仲間となります。さらに「羽角があればミミズク、羽角がなければフクロウ」と覚えておけば、より区別は簡単になるはずです。

しかし、なかには羽角があるフクロウもいます。シマフクロウやウサギフクロウは、「フクロウ」とついていても羽角をもっています。逆にアオバズクは名前で判断するとミミズクに思えますが、羽角はありません。例外もあることを覚えておきましょう。

フクロウとミミズク、英語で言うと?

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フクロウは漢字で「梟」、ミミズクは「木菟」と書かれます。フクロウは「福老」や「不苦労」など、縁起ものとして書かれることもしばしば。しかし英語ではどちらも「owl(フクロウ)」となり、区別されません。

ところがこれも複雑で、たとえば最大種であるワシミミズクの英名は「Eurasian Eagle Owl」となりますが、コミミズクは「Short-eared Owl」となり「耳つきのフクロウ」の意味を含みます。同じ種別である以上、和名や英名だけで判別することは難しそうです。

観察の視点がしぜんへの興味を深める!

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フクロウは猛禽類とはいえ、繁殖期以外は温厚な性格で人間を襲うことはありません。ペットとしても迎えられる一般的な種なら、全長50cmほどで体重も1kg未満。小型種のコキンメフクロウになると全長20cmほどと、ぬいぐるみのような愛らしさです。逆に大型のワシミミズクには、大きいもので全長70cmにもなる種類がいます。

まずはフクロウとミミズクが同じ種別であること、その違いは羽角であることを知ると、観察の仕方も変わってくるでしょう。世界にはおよそ140種も確認されており、その種類ごとに違う大きさや鳴き声が生き物へやしぜんへの興味を深めてくれます。

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この記事のライター