幼稚園入園を控えたときに気になるのが、入園後にかかる費用の問題ではないでしょうか?家庭の経済的な負担を軽くするため、国や自治体が補助金制度を設けていることはご存知の方も多いはず。ここでは幼稚園の補助金制度の種類や受け方、気になる支給額についてご紹介します。
幼稚園の補助金制度とは?
補助金の種類
保護者負担軽減補助金
自治体によって私立幼稚園のみが対象となり公立は対象外になるケースや、私立・公立に関係なく支給対象になるケース、幼稚園に類似した幼児施設、保育園や認定こども園も対象になるケースなどさまざま。
また補助限度額は、19歳未満の扶養親族が何人いるか、市区町村民税所得割額はいくらか、園児が小学1~3年生の兄・姉から数えて第何子に当たるかなど、さまざまな条件で決まります。詳しい条件は、居住地域の自治体に問い合わせることをおすすめします。
結婚や離婚等で世帯の状況に変更が生じた場合は、交付額が増減される可能性があります。必ず、お住まいの市町村に連絡をしてください。
就園奨励費補助金
保護者に対して直接的に助成するのは自治体ですが、補助金の3分の1~4分の1程度は国の交付金が使用されています。認可を受けた幼稚園に在園している園児の保護者が対象になり、市外の幼稚園に通っている場合も対象です。子ども・子育て支援新制度に移行している幼稚園は、対象外となります。
また就園奨励費補助金の減免基準および減免限度額は、子どもの人数や構成、また前年の所得金額に応じて納付する市区町村民税所得割の課税額で違うため、詳しくはお住まいの市町村HPの補助金案内ページでご確認ください。
入園料補助金
幼稚園のある地域によって、金額・対象は異なる
例)東京都足立区の場合
(1)保護者・園児の住民登録地が足立区内かつそこに居住し、そこから通園していること
(2)保育料、入園料を納めていること
(3)父母の新年度の住民税課税額が、年度内に判明すること
補助金額は幼児の年齢によって異なりますが、2歳児の場合は保育料補助金額一律月額3,500円が支給。満3歳児~5歳児の保育料補助金の年額は、世帯の納税状態が生活保護世帯・市区町村民税非課税世帯・市区町村民課税世帯の何に該当するかによって区分が異なります。
市区町村民課税世帯は、さらに世帯の所得に対する課税額で階層が分かれており、補助金の金額もまた変化。月額については、上記のような世帯の非課税・課税の状況に加えて、対象となる子どもが第1子・第2子・第3子以降のいずれにあたるのかで変わってきます。
足立区ではこれらに加えて、
・児童を扶養しているのが一人親である
・同一世帯内に身体障害者手帳や愛の手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方(在宅の場合に限る)がいる場合
・特別児童扶養手当の支給対象となる児童(在宅に限る)がいる
・国民年金の障害基礎年金受給者(在宅に限る)がいる
といった場合、さらに異なる条件を設けているため注意が必要です。
私立・公立の補助金の違い
私立の場合
公立幼稚園を希望しているものの地域に公立幼稚園がなく、やむを得ず私立幼稚園に通園しなければならないケースなどもあるはず。こうした家庭のため、前述したような保護者負担軽減補助金や私立入園料補助金などの制度が制定されています。
公立の場合
補助金をもらえる条件
所得制限
保護者以外に園児を扶養親族としている家族がいる場合は、その人の収入も合計に加算。補助金を算定する審査の際は、住宅ローン控除や外国税額控除、配当控除、寄付金控除などを行う前の金額を所得割額として利用します。
住民税が未申告の場合は支給の決定ができないため、無収入の方も必ず申告しましょう。
住民票の有無
「住民票がある」というだけではなく、基本的に実際に在住していることが条件です。
支給される補助金はいくら?
住民税の所得割額が77,100円以下の場合、補助金は園時の人数が増えるほどに内容が充実します。園児1人目で年額62,200円~290,000円程度、2人目で154,000円~308,000円、3人目以降は308,000円が相場です。
補助金の上限
補助金の申請方法
申し込みをする時期
年度途中で別の市区町村へ転入・転出した場合には、その住所地で新規に申請する必要があるため注意してください。
必要な書類
手続きの流れ
2.申請書や書類に基づいて審査が行われ、補助金支給の有無やその金額が決定。決定通知は各幼稚園から通知されるケースが一般的です。
3.最終的に保育料がきちんと納入されているかという確認を受け、すべて問題なく通過した場合、補助金が支払われます。
口座振込みが一般的ですが、なかには幼稚園を通じて支給されるところもあります。補助金は、前期(4~9月)分が10月頃、後期(10~3月分)が3月頃の年2回に分けて支払われることになるでしょう。
手続きの流れや、必要書類、支払われる時期などは自治体によって上記と異なる場合があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
幼稚園と保育園で補助金の額は変わる?
幼稚園
保護者が平均的な年収の場合、年額62,200円~290,000円程度の支給が相場です。
保育園
保育園の補助金は児童1人につき年額180,000円~300,000円が相場ですが、各自治体によって金額は大きく異なるため、住所地の自治体の情報をチェックしてみましょう。