2019年04月10日 公開

おうちでモンテッソーリ!あけ移しのお仕事をしよう

モンテッソーリ教育には5つの教育分野がありますが、その中の1つ「日常生活の練習」 には、「あけ移し」のお仕事があります。このお仕事をすることは、鉛筆やお箸の持ち方・使い方の練習にもつながります。おうちであけ移しをどうやって進めるか、その方法をご紹介します。

モンテッソーリ教育には5つの教育分野がありますが、その中の1つ「日常生活の練習」 には、「あけ移し」のお仕事があります。このお仕事をすることは、鉛筆やお箸の持ち方・使い方の練習にもつながります。おうちであけ移しをどうやって進めるか、その方法をご紹介します。

あけ移しのお仕事とは?

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あけ移しのお仕事できたよ!
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モンテッソーリ教育では、親指・人さし指・中指の3本の指を「体の外に突出した脳」と表すようにとても重要視しています。あけ移しのお仕事は、この3本の指を鍛えるもの。鉛筆やお箸を持つ練習にもつながるため、幼児にぜひ取り組んでほしいお仕事です。

指先を上手に使えるようになるためには、随意筋(ずいいきん)と呼ばれる、自分の意志によって動かすことのできる筋肉を思い通りに動かす練習が大切です。

子どもの体は体の中心から外に向かって発達をしていきます。大きな動きをたくさんすることで随意筋が鍛えられ、指先を使うような細かな作業ができるようになります。

なので、あけ移しのお仕事も段階を踏んで焦らず順番に進めることが大事です。まずはピッチャーやコップなどを使ったあけ移しからはじめて、スプーン・レードル→トング→お箸へと移行していくとよいでしょう。 スタートの目安は2歳頃です。

準備するもの

あけ移しのお仕事に必要なのは、以下のような道具類です。

・ピッチャー(2つ)
・スプーンまたはレードル
・トング
・深めのお皿(2枚)
・トレー
・ポンポンまたは豆
・お水を使う場合は布巾
など

どの準備物もおうちにあるものや、100円ショップなどで揃えることができるものです。無理なく進められるように、子どもの手におさまるような小さめサイズを使うといいですよ。

STEP1 ピッチャーを使う

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まずはピッチャーを使ったあけ移しからはじめましょう。

用意するピッチャーは2つ。片方にお水を入れます。そして、もう片方のピッチャーに移す、というお仕事です。注いだ時に、音がサラサラなる方が好みであれば豆や米を使ってもいいですよ。

最初に取り掛かる時は、大人がお手本を見せてあげましょう。はじめのうちは、勢いよく移してしまいバシャーッと中身がこぼれてしまうこともあると思います。

まだ力の調整がうまくできないので、こぼしてしまっても怒らず見守ってあげてくださいね。もし水がこぼれたら、布巾を使って拭くお仕事もやってみましょう。 何度かやっているうちに、ちょうどいい力加減がわかるようになり、スムーズにあけ移しができるようになります。

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ピッチャーで上手にあけ移しができるようになりました!
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こぼさず移せるようになったら、ピッチャーにテープなどで目印をつけましょう。「次は、この目印まで注いでね」と伝えて移す量を指定します。

ピッチャーでのあけ移しができるようになると、日常生活でもお茶やジュースを大人が注いでいるのを見てやりたがるようになるかもしれません。そんな時はぜひ、トライさせてあげてくださいね。

STEP2 レードル・スプーンを使う

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キッチン用のミニスコップが子どもの手にはぴったり
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次は、レードルやスプーンを使ったあけ移しに挑戦!

お皿を2枚用意し、片方にポンポンや豆を入れます。そしてもう片方のお皿にこぼさないように全部移せるかやってみましょう。 上の写真のような、キッチン用のミニスコップもあけ移しのお仕事に使いやすいですよ。

移し終わったら、お皿を入れ替えて繰り返しやってみましょう。子どもが飽きるまでやらせてください。何度も「できた!」を体験することが大切です。

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ポンポンをすくって、もう片方のお皿へ移す
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飽きてきたら、中身を変えてみても良いでしょう。スプーンやレードルでは、3本の指を使い手首の調整が必要な動きを練習できます。

STEP3 トングを使う

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トングを持つときは、3本指を意識して
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最後はトングを使ったあけ移しです。

STEP2と同じく、お皿を2枚用意し、片方に移すものを入れます。最初はポンポンのように柔らかく掴みやすいものからはじめるとやりやすいですよ。スムーズにあけ移しができるようになったら、豆のような小さくて固く掴みにくいものへと移行していきましょう。

トングを使ったあけ移しでは、3本の指を使うだけでなく指先の力加減のコントロールが必要になります。段々とお箸や鉛筆を持つための指使いに近づきます。

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色や数で分け方を変えてみてもいいですね!
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お皿からお皿へのあけ移しができるようになったら、色分けもやってみましょう。

わが家では、卵の空きパックにポンポンの色に合わせた丸シールを貼り、色分けをしてみました。「トングを使って同じ色のおうちにポンポンを移してあげてね」と声をかけると、息子は集中して上手に移してくれました。

丸シールを2枚、3枚と貼って、シールの数だけポンポンを移す、という数の指示を出してみるのもいいですね。

成長に応じた作業と親の見守り方

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ペットボトルから飲み物を注ぐのが上手になりました
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今回は、2歳〜4歳の子ども向けに「あけ移し」のお仕事をご紹介しました。手で掴む動作や指でつまむ動作ができれば、もっと小さな月齢の子どもでもできます。また、お箸を使いはじめたら、箸を使ったあけ移しにもぜひ挑戦してみてくださいね。

モンテッソーリ教育は子どもの自立を大切にしています。

・まずお手本を見せてから飽きるまでやらせてあげること
・成長に合わせて、無理のない取り組みをさせてあげること
・挑戦する姿勢を邪魔せず、見守ること

この3つを念頭において、ぜひおうちでモンテッソーリのお仕事を取り入れてみてください。

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この記事のライター