子どもからの思わぬ質問に困ってしまったとき。どう返事をすべきか分からない質問こそ、子どもと真剣に向き合うチャンスです。親の受け答えや対処で、子どもの感性は育てられます。すぐに分からない・答えられない質問への対処法と、思考力・好奇心を伸ばす答え方のご紹介です。
質問に答えることで「地頭の良い子」に
またこの頃の子どもは、心も急成長します。親子のコミュニケーションが健全な発達を促すでしょう。子どもの「なぜ?どうして?」は、知的好奇心を満たしたいだけの欲求ではありません。親が自分にどう対応するかで、愛情も確かめているのです。
幼児期の質問にしっかり答えて向き合うことで、自己肯定感・思考力・語彙力などいわゆる「地頭の良さ」を支える能力を培うこともできます。
ベストはその都度答えること
子ども質問への回答方法には3つのコツがあります。
1.できればその都度答える
2.回答は簡潔に
3.子どもの目を見て、向き合って答える
時間がない時の答え方
「黙っていて」「あっちへ行って」など、子どもの行為を否定する言葉が出そうになったら、ひと呼吸置き「あとで答えるから、ちょっと待っていてね」と伝えます。先に「質問にはその都度答えるのがベスト」と述べましたが、無理に答えることでパパママがストレスを感じてしまうなら本末転倒。答える余裕がないときは、声をかけたうえで子どもに待ってもらいましょう。
大切なのは、子どもの好奇心から出た質問を受け止める姿勢。「あとで答える」と親に約束されるだけで、子どもが突き放された気持ちになることはありません。落ち着いたら、子どもの話をゆっくり聞いてあげてください。
パパママが答えられないときの対処法
「海が青い理由」「お風呂に人が入ったとき、お湯かさが増す仕組み」など、簡潔に話すことが難しい場合は、絵を描いて説明したり、実験を行ったりして回答する方法もおすすめ。厳密に回答をすると子どもが理解しづらい場合は、たとえ話や簡略化した答え方でも十分です。
子どもが納得する回答で、かつ一般的に正しい考え方であれば問題ありません。大切なのは真面目に回答すること。ごまかす、無視をすることは避けましょう。
好奇心と論理的思考力を伸ばす答え方
面倒でも、子どもの質問は最後まで聞いたうえで回答します。親にとってはくだらないと感じる事柄でも、なぜ興味を持ったのか今度は親から子どもに質問してみましょう。質問を受け止め興味を持つ姿勢を見せることで、自己肯定感が育ちます。また親に回答することは、論理的思考力のトレーニングにも有用です。
大切なのは誠実に向き合う姿勢
子どもが求めているのは、疑問に対する回答と「パパママからの関心(愛情)」です。家事をしながらでも、質問をされているときは子どもとアイコンタクトをとるのがベスト。回答するときも同様です。小さな子どもほど、親がしっかり自分を見ているかを敏感に察知します。
「質問に誠実に向き合うか否か」は、子どもの知的能力と人格形成にも影響してくるでしょう。