小学校受験に塾に通わず挑んで合格した保育園児とワーキングマザーのママミーヤが、「お受験」に挑戦するまでに考えたことや実践したことを振り返ります!vol.4では小学校受験の知られざる独特の世界(!?)を紹介します。
ユニフォーム?全員ほぼ同じ服装
私達夫婦以外が全員紺のスーツを着用していたことです。え?事前にドレスコードの指定なんてあったっけ……?単なる説明会でしょう??
子どももほぼ全員同じ白トップス+紺ボトム。髪型も数パターンに画一化されたもの。
私たちはかなり浮いており、あまり物事を気にしない私もさすがに紺色スーツを購入しました。
実は、親子共に「お受験ファッション」にはいくつか定番のブランドがあり、どれも結構なお値段。だれがこんなスタイルを決めたのか知りませんが、母子の「お受験デュオ」を結成し、その「衣装」だと思って急ぎ揃えることにしました。
何にでも「お」がつく言葉群
実際に聞いた「お」言葉で驚いたのは……
・おクラスの同義語で「お講座」。
・「おテスト」。「お」をつけたくなる気持ちもわからなくはないです。
・「お」もきっと困っているような気がする「お雑巾」。
・一番びっくりしたのは丸のことを「おまる」という人が一定数いること。
最後は神頼み?おまじない的都市伝説
実際に耳にした合格するためのおまじないは……
・受験校の近くにある某チェーン店で(寒い中)アイスコーヒーを一気飲みする。
・受験校の近くの神社に参拝し、ゴーゴーゴー!と勢いをつけるために「555円」、または5円玉を9枚(わかりますか?5が9枚で合格)をお賽銭として納める。
・学校内を移動する時に階段の手すりについている飾りを全て触る。
・抽選のある学校には「鍋蓋」を持って行く。
など、どれも個性的な(笑)ものばかりです。
また、志望校の敷地内のどこかにご縁があるように5円玉を埋めるなどという、通報されそうなものもあるのでご注意を!
家の中が違う次元へ進化する
例えば、問題集は何度も繰り返し解けるようにまずコピーして使うのが一般的です。受験直前にその紙を積み上げると子どもの背の高さくらいにはなるとか。こんなにがんばったんだ!と努力の成果が目に見えるので、自信をつけさせるためにも全てのプリントやコピーを捨てずに最後まで取っておくご家庭も多いそうです。
とはいえ、都度、コンビニや専門店でコピーするのも大変です。でも家庭用プリンターのコピー機能では、A4サイズまでが標準で、紙送りの機能が無いので時間がかかるという難点が。
小学校受験用の問題用紙はA4以上が多いため、オフィス用のコピー機をレンタルまたは購入する家庭も一定数います。そのため、巨大なコピー機を前に、「ガチャコン!ガチャコン!」ソート機能・自動ステープラー機能などを使いこなしながら、親が夜な夜な作業する、まるで印刷業者のような光景が家の中で繰り広げられることになります。
ちなみに、ママミーヤ家ではオフィス用コピー機こそ使いませんでしたが、高速スキャナを導入。問題集を裁断してスキャナで読み込んでデータ化し、使う分だけプリントアウトしました。B4サイズの問題用紙は、ビジネスコピーショップでA4に縮小してから自宅で印刷していました。
また、運動考査がある学校を志望している場合、家庭内でも練習できるよう、鉄棒・跳び箱・運動用マット・平均台などを購入してリビングで練習させる人もいました。ボール投げの考査に備え、ストラックアウトの設備まで整えた人もいて驚きました……!
受験番号は絶対外にもらさない
ただし、今では学校もこのような事例を把握しているので、合格辞退の際も、本人確認書類の提示を義務付けるか、電話で辞退を受け付けた後、必要書類を郵送し、持参させるという形式を取るなどして、なりすましを防いでいるようです。
ごく普通のご家庭も…
ごく普通のご家庭の親子もたくさん小学校受験に挑戦しています。そして案外、この「お受験ワールド」を楽しんでおられるようです。娘が通っている小学校でも、受験のときの、今なら笑ってしまうようないろいろなエピソードで母親同士のトークは盛り上がります。
小学校受験は親が子どもに寄り添い、勉強の内容まで見ながらしっかりと伴走指導できる最後の受験といわれています。もし、通える範囲に子どもに合いそうなお受験校があるなら、セレブだけの特殊な世界?と決めてかかって敬遠するのは少しもったいないかもしれませんよ。